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一人暮らしの女性の死体が自宅で発見された。
死因は頭部の殴打。襲われた痕跡はない。
玄関の鍵は開いていたが、窓の鍵はガラス切りで開けられていた。
そして部屋には睡眠薬入りのチョコレートが・・・

ネタばれが含まれますので未読の方はご注意ください。

えー、いきなり↑こんなことを書いていますが・・・
今回はちょっと趣向が変わった作品なので、あえて書いてみました。

どこまで書けば【ネタばれ】なのか?これは微妙な問題です。
同じ事が書かれていても、受け取り方は人それぞれ違うでしょう。

しかし、何の【注意】もなしに、犯人やトリックなど物語の核の部分の謎に言及するのは明らかにルール違反でしょう。(というわけで【ネタばれ注意報】を出しときます)

そのなかで【その本ならではの作者の企み】などの扱いは難しい。
ネタばれとはいわないまでも、前もって「何かあるぞ!」と知ることによって興をそがれる、
事前情報が入りすぎてしまったがために楽しみが半減、なんてこともありがちです。
「最後にどんでんがえしがぁぁ!」くらいなら、良くあるので(笑)いいですけど。
私自身、文章力や理解力の不足から、そういったことを何度もやってしまっているかも。
でも、その企みこそを伝えたい、話したいというのもあるし、
その逆にそういうのを捜したいというのあるかなぁとも思ったり。
何も書かないのが一番間違いはないのですが。

というわけで前置きが長くなりました。
『プリズム』に戻ります。


すると当然、本人(語り手)の立場や、被害者との関係、事件への関わりも違ってきます。
そして、それぞれの人に対する印象も。

被害者は小学校の先生。
語り手は、教え子、同僚、かつての恋人、そして・・・。
それぞれの理由で、犯人は誰か?推理する。


章題をあげてみる。

 『虚飾の仮面』 『仮面の裏側』 『裏側の感情』 『感情の虚飾』

なかなか面白そうではないですか?循環してます。
印象深かったので、本を見ないで書けました(笑) 
『プリズム』というのがまた、巧いタイトルです。

そしてこれは、かなり好みが別れる作品かと。
【絶対に犯人を捜してやる!】という決意のもと、ミステリーを読み進める人というのは案外少ないのでは?と思ったりします。目立つ伏線くらいは少々探ったりしますが、あまり深く吟味せずに、先を急いで何となく流れで読む。そして、意外な事実が出てくると【だまされた!】といって喜ぶ。
まぁ、これそのまま私なのですが(笑)

そういう人にとっては、納得いかないというか、モヤモヤしたものが残るかも。
普段なら私もそうなのですが、今回は違います!(笑)

ここからは本格的な(?)ネタばれにはいります。
(この前までは私としてはネタばれではないかな、と思うのですが)

白字にしてみましたが、こんなので大丈夫でしょうか?


といったわけで私も挑戦。普段ほとんど再読はしません(特にミステリーは)。
今回は一読後、これは!と思う人を犯人に見立てて再読しました。
なかなかこういうのも面白いですね。普通は皆そうやってミステリーを読むのでしょうか?
で、結論は・・・。確信が持てない(何じゃそりゃ?)

ここから更に深く正真正銘のネタばれ。(しつこい!)

私の考えでは、山名の単独犯。睡眠薬チョコレート、ガラス切りは南条の仕業。
通報がパソコンでの合成音だとか一応それらしく思うのですが、決め手がな~い。
(井筒の目撃者は関係ないかな?)
お父さんの説に半分のりました。ただし息子は関与せず、ということで。
う~む、わからんです。全く見当違いの可能性も。
もし犯人について考えのある方がいらっしゃいましたらそっと教えてください(笑)
もっとも貫井さんがわざと明確な犯人を用意せずに(つまり犯人当てが目的ではない)、
"事件を勝手に推理して決着がついたように思っても、実際どうなのかは当事者にしかわからない"ということを言いたいのだとしたら・・・とも思ったりします。
  以上

新刊ではなかった『慟哭』の文庫本が、あるお店で強力プッシュされてから売れ出した、
いわゆる【白い犬とワルツを】現象は有名な話(解説にもあり)。
『プリズム』も興味深い作品で貫井さんの才能の豊かさを認識するには充分かと。

それにしても今回も長すぎか(笑)






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最終更新日  2005年10月05日 00時29分50秒
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