真理探究と歴史探訪

真理探究と歴史探訪

2024年07月12日
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さて次に訪ねたのは、『因幡の白兎』に登場する「八上姫」を祭神として祀る式内社「賣沼(めぬま)神社」(鳥取市河原町)であった。(末尾の地図参照)

そこで冒頭画像は当社の鳥居前、そして上の画像は由来書をそれぞれ撮影したものである。



”出雲口伝”を参照すると、八上姫は因幡国の八上郡(現・八頭郡)売沼から八千矛(大国主)の元に嫁入りし、その実家跡には姫を祀る「賣沼神社」が建てられたとあった。

そして因幡国の弥生時代後期は、朝鮮半島やオホーツク海から渡来人が多く上陸し、各地で鉄製品を活用した農業技術により、原野を開拓し水運の交易で財を成し、八上姫の実家はその後も続いた豪族として大きな勢力になったということだ。



ところで上の画像に映る鉱物は、鳥取県八頭郡若桜(わかさ)町で採れた「ヒスイ(翡翠)」を撮影したものである。かつて鳥取の知人から頂いたもので、「若桜ヒスイ」の愛称で知られる。(産出地は末尾画像の地図参照)

「ヒスイ」といえば、新潟県の姫川(糸魚川)産の”濃い緑色”の「ヒスイ」が有名であり、全国に最も流布している希少石だが、この「若桜ヒスイ」は上の画像のように”薄く淡い緑色”が持ち味といえよう。

※関連記事・・・​​ 列島中央の「縄文ヒスイ紀行」(九)



また「大国主」といえば、高志国(こしのくに/現在の福井県から新潟県)の「奴奈川姫(ヌナカワヒメ)」との婚姻の背景に、これまでの学術的な歴史研究からも、上記の「姫川産のヒスイ」があった可能性が指摘されており、その関係性は自ずと類推できるというわけである。



この上・下の画像は、当社社殿のすぐ南側を流れる「曳田川」を、細く浅い川筋の上流方面(上の画像)から、おそらく古代において社殿の真横に中型の船が横付けできるよう川幅を広く整備し、まるで川の流れを屈折させたかのような流域(下の画像)を連続して撮影したものである。



今の私の心中には・・・手前の川岸に見える岩場に寄せられた数隻の小舟に、新鮮な農産物や海産物を含む数々の交易品が載せられており、この場所で手際よく取引する古代人の和やかで意気揚々とした姿・・・が浮かんでいる。この地は今回の歴史探訪において、最も心身が癒された場所であった。



次に、 このシリーズ(1)に書いたように、 ”宇佐口伝”によると 「下照姫」を「木股神」として祀る「御井神社」(出雲市斐川町)に参拝した。 (末尾の地図参照)





上の二枚の画像は、当社の社殿と由緒を撮影したものだ。ここで特筆すべきことは、別の由来書に「日本最古の井戸として、宮中にも御分霊して祀られている。」と記されているところであろう。



この御井神社の近くには、由緒に書かれた”三つの井戸”が現在も湧いているとのことで、私は全ての井戸を見て回り、そのなかの「生井」という井戸を撮影したものが上の画像だ。

由緒によると母親の八上姫は、これらの井戸に湧く霊泉で湯浴みされ、御子の木股神(下照姫)を産湯なされたとのことである。



このシリーズの最後に掲載した画像は、当社の境内にある「撫でうさぎ」という石像を撮影したものだ。

思い返せば今回のシリーズにおける行脚では、行く先々で様々な表情の可愛い「白兎」が、私の動向を見守り導いてくれたように感じている。(了)






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最終更新日  2024年07月12日 05時51分04秒


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