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2007.06.06
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カテゴリ: のんびり
6月6日、かえるの日である。

人間の殺伐とした世界とは離れ、しばしカエルの思い出を語ろう。

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今は昔、愛車を駆って小さな旅に出た。

目的はなく、目的地も日程も決まっていない小さな旅の途中のことだった。

地図も持たずに旅は始まった。

東京をでて数百km、すっかりと日は暮れ、闇が世界を包む。

標識を頼りに街道を行く、街道とはいっても道は狭く灯りも乏しい。



私の目に自動販売機の灯りが見えてきた。

一休みしようと愛車を止める。

雨合羽を脱ぎ、ハンドルに掛け、タバコに火を付ける。

缶コーヒーを一本買って大きく息をつく。

その瞬間、通り過ぎた雨を呼び戻すかのようにカエルの大合唱が始まった。

振り返ると小さな田んぼには、植えたての稲よりも多くのカエルが空を仰ぐ。

この春、尻尾が引っ込んだばかりの新米カエルから、ノッシノシと歩く大ベテランまで、いっせいに雨乞いを始めたかのようだ。

雨の情景が好きな私には奴等の気持ちがすこーしだけ判る。

奴等の大合唱を聞きながら、一人コーヒーブレイクを楽しむ。

しばらくすると、雲が引き、月が姿を現し始めた。

田んぼに差し込む月明かりに、カエルたちの目が光る。




!!


瞬間、何かが啼いた。

大合唱は、一声でかき消されたかのように止まった。

なんだ?

周りの様子を見るが何が合唱を止めたのか判らない。




雲の動きは早く月は見え隠れしながら時は過ぎる。

緊張から解きほぐすかのように大きく息をつくとまるで合図を待っていたかのように大合唱が再開された。

月と合唱の余韻を楽しんでいると、今度ははっきりと聞こえた。


ホウ  ホウ   

ふくろうだ!

ふくろうが啼いたのだ。

その瞬間、やはり、カエルの大合唱は止まった。

振り返ると月明かりの田んぼにカエルの姿は無い。

大きな雲が月を隠した時、ちょうどタバコが切れたところで、意識が愛車に向かった。

こいつの声の続きを聞こうかな。







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最終更新日  2007.06.07 01:00:43
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