お霊参り2

お霊参り2

立原透耶の著書




立原透耶


著者自身、家族、周りの人の体験を綴った百話
「床の影」
著者自身が参加した出版社のパーティー後、作家仲間がホテルの一室で
怪談話をしていた時のこと。
作家の一人が突如
『私、もう寝ます』と言って、部屋を出て行ってしまった。
呆然と彼女を見送る一同。
すると一人の作家が、出て行った彼女が先ほどまで座っている場所を指差して
『あいつが出て行ったのは、このせいだ』
一同、言われた場所を見ると、そこには黒い影が居る。
今度は、部屋に残った方が一人、また一人と部屋を出て行く番になった。
その部屋に泊まる予定だった作家も、他の部屋で寝ることにした。
翌朝、荷物を取りに自分の部屋へ戻った彼女が言った。
『黒い影は、まだいた』
”地縛霊なんでしょうね・・・それにしても全員が見えたんじゃ、かなり強い霊なのかな?
強い霊とも思えないから、作家仲間全員が感じる人だったのでしょうね。”


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