
3種混合ワクチンの他に、猫の代表的なワクチンには猫白血病ウイルス感染症/FeLV』に対するものもあります。俗に『白血病ワクチン』と呼ばれているもので、こちらは『3種混合ワクチン』に比べるともっと接種率が低いようです。ちなみに、ペットショップや広告などで、ワクチン接種済みと書かれている場合でも、大抵は『3種混合ワクチン』のみを指し、『白血病ワクチン』はまず含まれていない事が多いようです。
『白血病ワクチン』が3種混合ワクチンより接種率が低いのには、いくつか理由があって、まず1つ目は、3種混合ワクチンより発売がかなり遅く、まだその存在を認識していない飼い主が多い事。次ぎに猫白血病ウイルスは、3種混合ワクチンで予防出来る猫汎白血球減少症のパルボウイルスなどに比べ感染力が弱く、だ液などを介した接触感染が主となると考えれれているからです。つまり、親猫や同居猫が感染していなければ、完全室内飼いをして、終世この病気にかかっている猫やそのだ液などに接触させなければ、まず感染するリスクは無いと考えられています。これらの数字を見た時、あなたなら、白血病ワクチンを接種するかしないか?
…ちなみに我が家では、子猫には白血病ワクチンを接種してからお譲りする事にしています。勿論我が家には白血病ウイルスに感染している猫はいないですから、子猫が我が家の中にいる分には心配はないですが、子猫が新しいおうちにいってから、果して飼い主さんが、100%絶 対にその子を一歩もおうちから外に出さない事が出来るのかしら?と考えると、心配になる事だってまったく無いわけではないからです。
勿論、我が家では子猫は完全室内飼いをしてくださる御家庭にしかお譲りしないし、飼い主さん達も皆さんそのおつもりです。でも、たとえば、子猫を飼う方の中には、初めて猫を飼われる方だっているのですから、まだ猫の完全室内飼いに慣れていない飼い主さんが、つい子猫の事を考えずにドアーを開け閉めしてしまったりしないだろいうか?、あるいは御家族が多い御家庭だったら、お子さんやお年寄りが今までの習慣で、つい窓を閉め忘れてしまう事だってもしかしたらあるかも?、また何か不慮の事故などで、ペットホテルのお世話になる事だってまったく無いとは言えないだろうし…etc。
我が家の子猫の飼い主さんでは有りませんが、びっくりするところでは、上の階の猫ちゃんがトイレ以外で用を足してしまって、雨漏り状態になったと思ったら、何とそそうをしてしまった猫が白血病ウイスに感染していた事が分り、飼い主さんは途端に心配になってしまったと言う話もあるくらいです。
そうこう考えると、生後1才にならない感染のリスクが高い月齢の子猫達には、たとえ室内飼いであっても、白血病ワクチンは接種しておいた方が安心のように思えます。
『絶対完全室内飼いにして下さいね!』と言って子猫をお譲りする事は簡単ですが、どうせなら、やっかいな病気で予防出来る物は、予防しておくに越した事は無いのでは?と…。
またまたペット先進国のアメリカのお話しになりますが、アメリカでは白血病ワクチンは、生後1才過ぎの頃の追加接種を受けたら、2年 目からは必要無しといった意見が多く見られます。1才を過ぎた頃から感染するリスクが低くなるのだから、ある意味合理的なのでしょうが、何が合理的かそうで無いかは、人それぞれの考え方にもよるでしょうが、ワクチンに関してどの程度まで合理性を求めるか…これはなかなか難しい問題だと思います。
うーん、ワクチンて、猫と暮らしていると気になる存在…と言う事で、このオハナシはまだまだ色々ありそうなので、そのうち気がむいたらまた。
●窓の閉め忘れでは無いが、猫は網戸くらいは開けられるので要注意。中には腕力で突破されるた言う話もある。早い話が網戸やぶり。網戸の向こうに興味をそそる虫など飛んでいると、猫もついつい必死になってしまうのかも?。