お空のあいちゃん

お空のあいちゃん

2ヶ月の同居



主人の出勤時間は6時。私と2人の時は朝ごはんを食べる事より寝る事を優先した彼も義母の手前朝5時に起き、大量に義母がつくる朝ごはんをしっかり食べて行きました。

朝のメニューは、ディナーの残りにプラスして、卵が2つ、ハムにベーコン、ごはんにおみそしる。主人が起きているのに私が寝ているわけにもいかなず、眠い目をこすりながら、はんぶん夢の中状態で、私はただただ主人の隣りに座ってディナー並みの量がある朝ごはんを食べる主人の姿を眺めているのが日課になりました。

主人が出勤すると義母と一緒にソファーに座って朝の日本語放送を1時間一緒に見るのも日課でした。が、いつのまにか眠ってしまって気が付くと番組が終わっていたなんてこともしばしばあり、あー。。。寝てしまった。。。と自己嫌悪に陥る事も多々ありました。

義母は無理しないで寝ていいわよとは言ってはくれるのですが。。。やはり嫁の立場としてそれも出来ず、義母が午後ソファーでうとうとしはじめるとまってましたとばかりに部屋に戻ってしばし急速を取るのが、何よりの楽しみになっていました。

ある時義母の友達から電話がかかってきてその会話が私の耳に入ることがありました。

義母“お姫様?ベッドルームで本よんどるよ。。。。。。。いやいや、お客様だと思えば腹も立たんよ。”

私のことを言っているんだ。そう思った私はとてもショックでした。

義母は家事は自分でやらないと気が済まない人でした。それを知っていた私はあえて料理や掃除はしませんでした。そしてそれを義母はわかっているはずでした。それなのに“お姫様”と呼ばれたり“お客様”と言われることは私にとってとてもショックなことでした。

2ヶ月の同居は決して私にとって居心地のいいものではありませんでした。きっと主人にとっても同じだったと思います。

あるときちょっとした事で私と主人はケンカをしました。今までだったら大きな声で自分の言いたい事を言って、心の中のもやもやを外に出してしまえば終わるケンカも、同居中はそうもいきませんでした。悔しい気持ちを押さえる事が出来なかった私は、車のキーを取ると家を飛びだしていました。

思いっきりハイウェーを走りました。涙がおさまるまで。。。そして目が渇き何事もなかったかのように家に戻れるまで、私はただただ車を走らせていました。

引越したことや友達に会えないストレスがどんどん溜まっていき、そのストレスが爆発する寸前、私達は新しいアパートに引越しました。



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