PR
祖父の葬儀が終わって、実家で愛犬ポッポ(シーズー犬・2代目)と留守を守る父に電話をした。
「ポッポは?」と聞くと
「うん…」と後を引くような答え
「何かあったの?」と聞くと
「帰ってきてから話す」と言う。
何度聞いても同じ答え。
物凄く嫌な予感がした。
父は何でもテキパキこなす母のせいか身の回りのことは殆ど母任せで電子レンジさえ使えないので犬の世話なんて無理だと思い、私は祖父の葬儀に出席するために母が家を空けるので愛犬ポッポをペットホテルに預ける手配をした。
ところが出発の前日になってから家で出発の荷造りをする私に母から電話があった。
「ポッポをペットホテルに預けるの止したよ。父さんが寂しいみたいだし、散歩は出来ないけどオシッコやウンチの世話なら父さんにも出来るから」という。
「えぇっ?大丈夫なの?普段ポッポの世話なんて全部お母さんがしてるんでしょ?お父さんには無理じゃない?逃げたりしたらどうするの?」と言ったが
「大丈夫だよ、ポッポは自分で階段を下って道に出るなんて出来ないから…」と母。
「お母さん達がそれならいいけど、心配だな」と一抹の不安を抱えながらの出発だったのだが…
葬儀を終えて、1日だけの観光をして、翌朝11時の便で沖縄に帰った。
空港にはダンナと長女と次女が家から直接迎えに来ていたので、私達が実家に帰るまでダンナさえも実家に行っていなかったらしい。
もともと先日の父との電話のやり取りで嫌な予感がした私は実家に着くなり一番に玄関に向かった。
案の定、家の中にポッポの姿が無い。
「ポッポは?」と聞くと
「ポッポは車に轢かれた…」と父が小さく答えた。
母は卒倒しそうな感じで絶句し立ち尽くした。
私も弟も母も死んだと思って父を質問攻めにした。
葬儀のあった朝7時頃、ポッポはオシッコをしたくて父に合図した。父はポッポをベランダに連れて行って用を足させたのだが、父がモタモタしてる間にポッポは家の中に走って入り、そのまま開いている玄関のドアを通って外に出たらしい。
父はきっといつものようにランニングに短パンだったのだろう。
いつもワイシャツにスラックス姿でしか人様の前に出たことが無い父は慌てて着替えたのだろう。
その間にポッポは母を捜して道路に出てしまったらしい。
父が道路に出ると車で渋滞していたそうだ。
渋滞の先へ行くとポッポが倒れていたそうだ。
目撃者によると中型のトラックに轢かれたそうだ。
父は慌てていつも連れて行っている病院へポッポを連れて行った。
先生の処置のおかげでなんとか命を取り留めることは出来たのだが
ポッポは下半身の骨がズタズタになるほど複雑骨折していた。
昨日、本格的な手術がなされたのだが歩けなくなるらしい。
排泄もひとりでは出来ない、いわゆる下半身不随だ。
GW期間中は病院が休みだったので母はポッポの状態がわからないので酷く取り乱した。
「何であの時にペットホテルを解約しちゃったのか」
「あんなに散歩が好きなのにもう歩けないなんて…安楽死させた方がいいのでは」といったことばかり言っていた。
私達が家に帰った後も母は父を責めてずっと喧嘩ばかりしているようだ。
でもポッポは意識はしっかりしている。母のことを見るなり痛い身体を引きずって擦り寄ってきたと言う。
そんなポッポを安楽死させるのか?
でも保険にも入っていなかったのでお金もものすごく掛かるらしい。100万単位かも…
葛藤は続いた。
母は私にも相談してきた。
「お金も掛かるから本当になんと言っていいかわからないけど、意識があって上半身もすごく元気ならかわいそうだと思う。でも、これから介護をしないといけないからお母さんが大変だよ。私は遠いからすぐには行けないし、これからは今までみたいになんでもお母さんがするんじゃなくて父さんにも動いてもらわないと、お母さん倒れちゃうよ」
私達夫婦もダンナ一人の稼ぎで家族5人の食い扶持を支えているので余裕なんて無い。
そういってあげるのが精一杯だった。
そして昨日、母はポッポを生かす決断をした。
ポッポの骨がきちんと繋がるまで大変だが、もう少ししたら犬用車椅子などを探してあげなければ…
命ある限り、一緒にいたい。
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着