聞く耳持たない社長


 投資家や銀行家は人物の底を良く見ている。底が知れ無い人物なら未だましだが底が浅いと判断されるともう終わり。
 いくら銀行家が嫌でも融資せざるを得ない状況に文書上作り上げたって、社長がそれでは話にならない。中小企業やベンチャーであれば尚のことである。
 帝国データバンク等信用調査会社のパンフレットにも、社長や役員による危ない会社の見分け方が載っている。
 倒産歴があるのは問答無用にしても、経験不足、ブレーンの機能不全、客観性の欠如、本業以外の肩書き、コスト意識の薄弱、人材育成が後回し、遵法意識薄弱など当たり前といえば当たり前のことが列記されている。(御社は大丈夫かな?)
 銀行も最初は良い話と思い情熱にほだされて融資する。銀行は金は出すが口も出す。当然だ。汗水たらして働いて多くの預金者の大切な資金を預かる身の上だ。早晩「もらったお金と思っているのか」と勘繰ってしまい追加融資が出てこない。 
 次々に取引銀行が増えれば、もう黙っていない。うちは最初に返してよ。
かくして社長は銀行に対して嘘をつく。一度つけば二度も三度も。地獄に嵌っていく。最初にちゃんという事を聞いておけばこんなことにならなかったのに。
 少なくとも経験の蓄積を侮っては行けない。貸出審査辞典は万能ではないが少なくともこうすれば失敗するという数字は出ている。穴に入り込んでいないかどうかはチェックできる。


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