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2016年01月28日
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カテゴリ: アクション映画

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「狼の挽歌」(1970) VIOLENT CITY

監督 セルジオ・ソリーマ
製作 ピエロ・ドナーティ
  アリゴ・コロンボ
脚本 セルジオ・ソリーマ
  サウロ・スカヴォリーニ
  ジャンフランコ・カリガリッチ
  リナ・ウェルトミューラー
撮影 アルド・トンティ
音楽 エンニオ・モリコーネ
出演 チャールズ・ブロンソン、ジル・アイアランド
   テリー・サヴァラス、ミシェル・コンスタンタン、ウンベルト・オルシーニ  
     本編110分 総天然色 シネマスコープサイズ

 昨27日(水)午後1時にNHKのBSプレミアムで映画「狼の挽歌」(1970)が放送されました。 これまでにも何度か放送されているので、ご覧になったかたが多いのでは?

 日本公開は1970年12月で、当時はチャールズ・ブロンソンさん人気が頂点だった頃でもあって大ヒットした作品です。(金沢では金沢ロキシー劇場で上映。併映はアラン・ドロン主演「仁義」)

 1971年外国映画興行成績。
              金額は配給収入。
1位 「ある愛の詩」 3億2,792万円
2位 「エルビス・オン・ステージ」 2億6,106万円
3位 「栄光のル・マン」 2億5,365万円
4位 「チャイコフスキー物語」 2億1,502万円
5位 「小さな恋のメロディ」 2億636万円
6位 「トラ・トラ・トラ!」 1億9,422万円
7位 「 狼の挽歌 」 1億6,666万円
8位 「アラビアのロレンス」 1億5,936万円

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 NHKのBSではかなり以前のアナログ時代にも放送されていて、その時はトリミングサイズの短縮96分版で英語音声でした。今回の放送は見ていないので定かではないけれど、昨年4月のときにはイタリア語版だったので今回も同じものではないでしょうか。 英語版だとブロンソンさんご本人の声ですが、イタリア語版だと吹替えられていて、どちらが良いのか?、それぞれ雰囲気が異なるので両方ともに味わいがあるといえるようです。

 現在発売されているDVDソフトは「狼の挽歌 デラックス版」で、英語、イタリア語、日本語の3カ国語で収録されていて、このように選べると良いのですが。

 一匹狼の殺し屋ジェフ(チャールズ・ブロンソン)は愛人ヴァネッサとヴァージン諸島の観光地で逢瀬を楽しんでいたが、何者かが乗った車に執拗に追われる。
  大型のアメ車によるカーチェイス場面で、このようなカーアクションはこの数年前の「ブリット」(68)や「汚れた七人」(68)あたりが始めたもので、それをさっそくイタリア映画が採り入れた。
 狭い道や坂道で展開されるカーチェイスは見応えある場面で、今の時代に見ても充分な迫力です。

  ジェフは愛人ヴァネッサ(ジル・アイアランド)を車から降ろすが、その時に現れたのが以前に億万長者の叔父を殺害する仕事を依頼されたカーレーサーのクーガンという男。思わず安心して近寄ったジェフはクーガンに撃たれる。
 追跡者の3人組と銃撃戦になり、なんとか3人を倒すがジェフは撃たれた傷のために気を失ってしまう。警察に捕らえられた彼は監獄送りとなる。
 クーガンとヴァネッサに裏切られたことを知ったジェフは、組織のお抱え弁護士スティーブ(ウンベルト・オルシーニ)の協力を得て釈放されたのち、アメリカのニューオーリンズへと向かう。旧友(ミシェル・コンスタンタン)にクーガンの居所を調べてもらったジェフはレース中のクーガンを狙撃する。しかし、その狙撃現場が写真に撮られていた。

 組織のボス ウェーバー(テリー・サヴァラス)はジェフの腕を買っていて、組織に入れと誘う。 今の時代は一匹狼では通用しない、何らかの後ろ盾が必要なのだと。

 このボスを演じるテリー・サヴァラスさんですが、チャールズ・ブロンソンと同じく脇役専門俳優だった人です。「バルジ大作戦」(65)と「特攻大作戦」(67)でも2人が共演していて、「特攻大作戦」でのテリー・サヴァラスさんは決して良い役とはいえない(変質者の役)ものでした。それから数年後の本作では出番は少ないけれど、存在感のある演技はさすがです。「女王陛下の007」(69)ではスペクター首領のブロフェルド役を、この組織ボスと同じようなノリで演じている。「マッケンナの黄金」(69)の騎兵隊軍曹、「戦略大作戦」(70)の軍曹役など、1970年頃になってようやくテリー・サヴァラスさんにも日の目が当たったといえるようです。

 殺し屋ジェフはとんでもない悪女に恋してしまった。悪女ヴァネッサに踊らされているジェフ。
 彼女はジェフがボスのウェーバーを殺すことも計算に入れていて、野心のために男を利用する。
 殺人マシーンであるはずの殺し屋が女に惚れて、彼女に裏切られても裏切られても、忘れることができずに破滅への道を進む。

 マカロニウエスタンの「復讐のガンマン」(67)を手際よく演出したセルジオ・ソリーマ監督の、現代版アクション映画の秀作です。
 低音が畳みかけるように響くエンニオ・モリコーネのテーマ曲も良いですね。






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最終更新日  2016年01月29日 09時49分15秒
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