charlenepurpleさん
>エッセイの洒脱さとは逆の小説の中身の重さにこの作家の凄さを感じました。
>深い河を読んでインドへ行ってみるか、しかし行くのを躊躇う気持ちもありました。

「深い河」を読んだときは、私もガンジス川がとても見たくなりました。
作品の中にいつも優しさがあり、軽妙なエッセイにはいつも男のテレがある。そんな気がします。 (2008.07.20 06:11:48)

読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2008.07.19
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カテゴリ: 小説
毎日暑くて、いかに本好きといえど、図書館への道のりが遠く感じられます。いえ、わずか10分ほどの距離なんですけどね。しょうがないので、昔読んだ本をひっぱりだしてだらだら読んでます。

この「王妃マリー・アントワネット」も、もう3回目かも。読むたびに、ちょっとせつない気持ちになる本です。
というのは、愚かだったアントワネットが、ベルサイユを追われる頃になってやっと素朴な母親の気持ちを持ち始め、自ら息子を教育しようとする悲痛なところ。不幸な環境が、彼女に母親らしさを与えたのかと思ってしまいます。

マリーアントワネットやフランス革命というと、ベルバラから知識を得たという人も多いことでしょうね。もちろん、私もそうです。今もベルバラ全巻大切に持っていますよ。ベルバラではほとんど触れられなかったことも、この小説で知ることができます。それは、革命を果たしたあとの庶民が起こす、暴動や虐殺です。

「公然たる殺戮。リンチ。すべての人間の持つ暴力への欲望がこの日、堂々と認められる。認められるだけでなく、それを正義だと自他共に思うことができる。」

人間の持つ醜い欲望を象徴する、アントワネットに面差しの似たマルグリッドという娼婦。
同じ貧しい育ちでありながら、理想を持って革命に参加し、処刑されるアニエス修道女。
この二人が影の主役のようになって、フランス革命の意味を読み手に教えてくれました。
ベルバラもいいけど、この本を読むともっと理解が深まりますよ。







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Last updated  2008.07.19 13:17:32
コメント(14) | コメントを書く


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Re:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
ばあチャル  さん
いまさらながらわたしも遠藤周作さんの作品はいいなーと思います。作品数が多いんですよね。これ読んでないのでぜひ読みます。

有名なベルバラもおくればせながら最近読んでおもしろかったですけどね♪


(2008.07.19 18:23:57)

Re:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
charlenepurple  さん
エッセイの洒脱さとは逆の小説の中身の重さにこの作家の凄さを感じました。
深い河を読んでインドへ行ってみるか、しかし行くのを躊躇う気持ちもありました。
漫画は全く読まない、見ないのでベルバラもタイトルだけです。 (2008.07.19 23:58:52)

Re[1]:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
ぱぐら2  さん
ばあチャルさん
>いまさらながらわたしも遠藤周作さんの作品はいいなーと思います。作品数が多いんですよね。これ読んでないのでぜひ読みます。

遠藤周作さんの作品の中では、これはちょっと異質かなと思います。が、常に弱きものに対する優しさが感じられますね。 (2008.07.20 06:08:05)

Re[1]:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
ぱぐら2  さん

Re:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
cyn1953  さん
こんにちは!
いつもこの本の前で買おうか買うまいか悩みます。いいタイミングで紹介頂きました。ありがとうございます。読んでみます。 (2008.07.20 12:15:56)

Re[1]:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
ぱぐら2  さん
cyn1953さん
>いつもこの本の前で買おうか買うまいか悩みます。いいタイミングで紹介頂きました。

わあ、それは偶然ですねえ。いいご紹介ができていたらいいんですが。
読まれたら、ぜひ感想をアップしてくださいね。 (2008.07.21 05:39:49)

お久しぶりですね~!  
korei249  さん
この本即、夏休みの課題図書←個人的な♪に入れました。
暑いですねぇ~!
山の上の家ですが、午後はノビテいます。
夏バテしないよにね~ハート! (2008.07.22 13:10:45)

Re:お久しぶりですね~!(07/19)  
ぱぐら2  さん
korei249さん
>この本即、夏休みの課題図書←個人的な♪に入れました。

私も毎年夏休みの頃になると、今年の夏は何を読もうかな・・・なーんて、夏休みもないし年中読んでるくせにね。
お勉強も大変でしょうが、息抜きに読書もね! (2008.07.25 05:05:28)

Re:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
遠藤周作さんの本はむか~し数冊
読みましたが、なんか、さすが
大作家先生だなって、圧倒された
のを覚えています。

ところでベルバラって史実にそって
描かれているんですか? けっこう
その辺って乱暴なのかと勝手に
思い込んでました。 (2008.07.25 20:04:40)

Re[1]:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
ぱぐら2  さん
ミシェル・デマルケさん
>遠藤周作さんの本はむか~し数冊
>読みましたが、なんか、さすが
>大作家先生だなって、圧倒された
>のを覚えています。

30年くらい前かしら、北杜夫と佐藤愛子とのトリオで、テレビには出るし続々と軽妙なエッセイは出るしで、人気爆発の頃もあったんですよ。
私にとっては、楽しいおじさんのイメージも強いです。

>ところでベルバラって史実にそって
>描かれているんですか? 

そうなんです。有名な首飾り事件も出てくるし、革命前夜に、貴族でありながら人民軍に加わったオスカルとアンドレ。その恋のゆくえは・・・
これは並みのマンガじゃありませんよ。 (2008.07.26 09:59:40)

Re:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
プックミ  さん
私も「ベルばら」を読んでフランス革命の本を読みました。
影響力のある漫画でしたよね・・
○○派なんてあったりして^^
マリー・アントワネットも近くにもっと誠実な人達がいれば違った運命だったのでしょうに。 (2008.07.28 16:06:12)

Re[1]:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
ぱぐら2  さん
プックミさん
>マリー・アントワネットも近くにもっと誠実な人達がいれば違った運命だったのでしょうに。

ほんとにそう思いますね。
私利私欲のために権力に群がる貴族たち。いつの時代にもあることかもしれません。 (2008.07.31 13:08:46)

「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作  
たこはは さん
ロザリーって実在だったのですね。
オスカルは出ません のコメントには
笑っちゃいました。
8月3日まで
東京銀座の三越で
ベルサイユのバラ展を
やってるそうな。
ちょうど銀座に行く用があるので
見てこようと思ってます。 (2008.07.31 17:05:11)

Re:「王妃マリー・アントワネット」 遠藤周作(07/19)  
ぱぐら2  さん
たこははさん
>ロザリーって実在だったのですね。

そうなんですよお!
ただ、役割はだいぶ違っていて、アントワネットの晩年にちょこっとでてくるだけですけどね。

>8月3日まで
>東京銀座の三越で
>ベルサイユのバラ展を
>やってるそうな。

わあ、いいなあ!これだから都会ってうらやましいんだ。 (2008.07.31 19:55:34)

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