「何か‥あいつ等、けんかしたみたいで」
守はストックで雪を突付き、
言い訳をしているような口調だった。
「八重子と由次、もしかして‥付き合っているの?」
平静を装っているつもりだったがしばらく立っていて寒さのせいもあってか
すみれの声は震えていた。
う~~ん‥。
その守の答だけで充分だった
白いゲレンデが一瞬、
暗幕でも下りたように真っ暗になった錯覚を
覚えながらも何故だか分からないが
「守から聞いて良かった」飲まなければならない苦い粉薬をオブラートに包んでもらったみたいだわ‥
とすみれは思っていた。
つづく
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