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兵庫県の鉄鋼製造会社の工場で、男性社員が金属製ローラーに巻き込まれて死亡する事故が起きた。この会社は『納期は命より重い』を合言葉に掲げていたという。*****あの脱線事故でも当時の鉄道会社の社員のアンケートでの最優先は『運行ダイヤの厳守』であって『安全』ではなかった。価格競争も過熱しているが、納期競争も負けずに過熱している。この双方が行き過ぎると、安全意識の欠落、品質の低下、中身やデータの偽装が日常となる。命や信用を軽視して作った製品を手にして喜ぶ人間が居ることを誰もが想像をしたくはない。でもそれを強いて居る者が誰なのかを、私達は鏡を見つめて知るべきだ。
2013.11.12
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何らかの危機が迫っていて、対策を直ぐに講じなければ被害が予想される場合。その事象が確定されたものであり、時間的にも正確でなければ、なかなか世の中には認められない。確率は高くても警告の空振りをすれば、『それみたことか』と情報発信者は非難を受ける。また、そうでなくても警告が何度も空振りすれば、警告自体の重要性が受け手に感じられなくなり、情報は素通りする。先日の土石流災害でも、気象庁の過去数度の土砂災害警戒情報が空振りだったため、役場の職員はそれが重要だとは受け止められなかった。テレビでよく『識者』と言われる方々の中には『パニック論』を振りかざし、早期の警戒情報の発令に疑問を提示しているが、これがもっとも恐ろしい。知っている人間が居ながら、その情報を最も必要とする人に何も知らされないままであるとしたら…。警報は空振りに終っても、恐れずに発するべきであり、情報の受け手は平時から警報の持つ意味を正しく理解し、自分の身の回りに起こり得る危険な兆候を自ら知って置くべきだ。近年気象の観測技術は飛躍的に進歩し、空間的にも狭い範囲まで予測が出来るようになった。しかし、地域における地形の特殊性や一戸一戸の置かれた状況までは把握できない。警報で得られた情報を自分の安全につなげるには、自身の判断と行動が不可欠なのだ。台風も、雨も、土砂災害も誰も止めることが出来ない。自分の身に迫っているときには避難しか方法がない。避難することは大変なことだし、空振りで不快な思いをすることはあるだろう。しかし、知らされないままでいることのままで良いはずはない。【送料無料】 気象災害の予測と対策 / 饒村曜 【単行本】価格:2,415円(税込、送料込)【送料無料】高齢者・障害者の災害時の避難支援のポイント [ 災害時要援護者避難支援研究会 ]価格:2,000円(税込、送料込)
2013.10.22
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伊豆大島の土石流災害を見たときに、ふと思い浮かんだのは、『川崎ローム斜面崩壊実験事故』1971年に科学技術庁国立防災科学技術センターなどが川崎市生田緑地公園で行った斜面崩壊実験の失敗により発生した事故で、実験関係者・報道関係者ら15名が生き埋めとなって死亡した事故だ。もともと都市部での土砂災害を防止する観点で実施された実験だった。実験結果は想定を遥かに超えた規模で起きて多くの犠牲が出た。それは表層下のローム層とさらに下の粘土層との境界上に実験時に散布された水が存在し、粘土層を滑り台のようにしてローム層を崩壊、流下させた。伊豆大島でも溶岩層の上に存在するスコリアや火山灰層との間に大量の雨水が入り込み、溶岩の上の層が一気に崩壊した可能性があるとのこと。また、斜面の斜度も土石流が遠くまで到達した要素になっているかも知れない。表層雪崩は斜面の斜度37度が最も大きくなるそうで、川崎ローム斜面崩壊実験事故の場合は30度だという。今回の事故現場も同じような要素をもっていると考えられる。《送料無料》地質・砂防・土木技術者/研究者のための土石流の機構と対策価格:4,001円(税込、送料込)
2013.10.18
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気象のデータは空間スケール、時間スケールの採り方によって大きく変化する。都道府県単位を基本とする場合と、自分の居る周辺を単位とする場合。時間単位と分単位、秒単位の変化も捉え方は大きく異なる。気象レーダーの精度も観測データの解析も大きく進歩し、数キロ四方での観測も出来るようになった。しかもリアルタイムでデータを得られる。ところが精密かつ豊富なデータが存在したとしても、そのデータを最も必要とする人達に理解できる形で提供することは未だ困難な問題となっている。『特別警報』が発令されたかされないで大きな問題となっているが、運用基準が実情にそぐわない可能性は常に存在することは前もって解っていたはずだ。なぜなら現状の注意報、警報レベルでも人的被害が発生する災害は存在しているからだ。予報区分の範囲では重大な脅威が感じられなくても、自分の裏山が安全であるといった確証は無い。気象庁の発表するデータや警報の類は、それそのものが安全を担保するものではなく、より空間的、時間的に極小の変化や地形の問題は、そこに住んでいる人が自分で判断するしかない。また被害者を出した近年の台風災害の多くは、深夜早朝に発生している。台風災害はあらかじめの避難も出来るのだから、出来れば日没までに避難を終えておくのが望ましい。台風が直撃し、豪雨と強風の中避難することは、弱者でなくても困難であり、そこから逃げ出すという判断を失わせる。数日前、未だ災害の復旧の続く阿蘇の土石流現場を見てきたばかり。伊豆大島の災害はその規模もかなりのものと聞く。行方不明の方々の一刻も早い救出と、出来る限り早期の復旧復興ができることを祈らずにはいられない。【送料無料】プロジェクトX 挑戦者たち 絶体絶命 650人決死の脱出劇〜土石流と闘った8時間〜 [ ...価格:1,699円(税込、送料込)
2013.10.18
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15日午後7時30分頃、京都府福知山市の由良川左岸の河川敷で、花火大会のため出されていた屋台が爆発、炎上、周囲の2店舗にも延焼したという。火は約10分後に消し止められたが、花火見物のために集まっていた観客61人が火傷を負い、内数人が全身火傷という。*****どうも屋台の発電機にガソリンを給油しようとしたら、引火爆発し、さらにガスボンベにも引火したらしい。ガソリンを携行缶に入れると、常温で気化して圧力が高くなる。だから火の気のないところで、ガス抜きの栓を開放して圧力を逃がさなければならない。それをしないまま火のそばだったり、始動してエンジンが熱せられた発電機そばで缶を開けたらどうなるか…。最近は災害等や値上げ等でガソリン携行缶が結構売れている。でもガス抜きや長期保管時の取り扱いを知っている人はどれだけいるのだろう?この暑い時期に全身熱傷の方々の苦しみは想像を絶することだろう。私の身内も大火傷で大変だったので、一日も早い回復を祈りたい。【送料無料選択可!】〈甲種・乙種〉防火管理者講習テキス 全訂 (単行本・ムック) / 防火管理研...価格:1,700円(税込、送料別)あす楽 ★今だけ専用ノズルケースプレゼント★ レビューを書いて送料半額 船舶 バイク用品 防災...価格:4,980円(税込、送料別)
2013.08.15
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スペインで起きた高速鉄道脱線事故。スペインのフェルナンデス内相は27日、運転士(52)を過失致死の疑いで捜査していると発言。また地元の新聞によると、事故現場は、速度を自動的に制御する自動列車制御装置の作動地域から外れた旧式の安全制御区間だったという。*****速度超過と旧式の制御装置、急カーブ、遅れると払い戻しの対象といったダイヤ偏重主義。これは数年前の事故そ思い出させるようなキーワード。何が優先され、何が忘れられたのか。これをしっかり考え、改善していかなければ、犠牲のうえに成り立った教訓は活かされない。【送料無料】なぜ福知山線脱線事故は起こったのか [ 川島令三 ]価格:1,365円(税込、送料込)
2013.07.27
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5月の茨城県東海村の加速器実験施設『J-PARC』の放射能漏れ事故。陽子ビームを照射する標的の金属が、実験施設が運用を始めた2009年1月以降、容器で密閉されていない状態だったという。事故では想定を超える出力のビームが当たった金属が溶け、放射性物質が外部へ漏れた。事故があった実験施設では、将来的に高出力の陽子ビームを運用するため、標的の金属を密閉できるステンレス容器に入れる計画だった。ところが、ビームの出力が弱いため、標的の金属の温度が上昇することはないと判断。結果として、標的を密閉してこなかったという。*****ラジオのニュースでは、『事故前から、当該実験の次の実験から密閉するつもりだった。』とのコメントが流れていた。子供の言い訳のようだ。やれるならさっさとやっておくべきだ。『ありえない』『考えなくても良い』『あったとしてもたいしたことはない』これらはこの事故に限らず、日本の原子力関係に蔓延している思考停止状態。
2013.07.05
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ピザ生地分断機の電源を入れたままで清掃させていたとして、京都南労働基準監督署は1日、 冷凍具材などを製造するトロナジャパンの京都工場長(44)と法人としてのトロナジャパンを労働安全衛生法違反の疑いで京都地検に書類送検したそうだ。契約社員(36)が指4本を切断する事故があり、違反が発覚した。*****生産効率を落とさないように、電源を入れたままで作業をさせたという。さて、結果的にこのやり方は生産効率を上げたのだろうか?生産効率は単に時間短縮や生産数の向上だけではなく、導入した手法のリスクも織り込んで計算されなければならない。この会社が切断事故のリスクを織り込んでも生産性が向上すると算定したのであれば…。『ブラック企業』なる言葉を見聞きするようになってから結構な年月が流れた。安全に留意している企業は安全にかかるコストを負担している。ところが 『ブラック企業』が安全コストを無視して、安価で同じような商品を出せば、良質な企業は経営が行き詰る。結果的に『ブラック企業』を生かし、良質な企業を苦しめているのは、消費をする側だ。【送料無料】ブラック企業 [ 今野晴貴 ]価格:809円(税込、送料込)
2013.07.01
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三菱自動車の軽自動車のエンジンオイル漏れに関するリコール(回収・無償修理)への対応が問題だと国土交通省が指摘した問題。三菱自動車は、22項目の追加改善策を提出。品質監査部の担当者を10人に倍増するなど、不具合情報を的確に吸い上げて迅速に対応できる体制を整備するとのこと。*****単に担当者を増やしてもリコール対策の迅速化、品質の向上には繋がらないだろう。全数を検査する体制が出来ても、情報を収集する部署を強化しても、それだけでは問題を減らせない。全数検査を実施しても不良品が流出するのは、生産の仕組み自体にも問題があることが多い。また、品質管理部門が強くなりすぎてしまうと生産がうまく回らないことにもなりかねない。それは回りまわって品質管理部門に対する会社内の圧力になることにもなる。サンプル検査が有効に働く仕組み、品質と生産の相互理解の構築が品質向上の前提となるだろう。【送料無料】二大博士から経営を学ぶ [ ドミニコ・レポ-ル ]価格:1,470円(税込、送料込)
2013.06.18
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東京電力福島第一原子力発電所の汚染された水を処理する多核種除去装置の一部のタンクから水漏れが見つかったそうだ。試験運転中の多核種除去装置(ALPS)で、処理前の汚染水を一時的に溜めるタンクの受け皿に、茶色に変色した水が数滴落ちていた。東京電力は、受け皿部分にバケツをおいて水を回収。外部への水漏れはないとしている。*****バケツで水漏れ防止。バケツで臨界なんてのもあった。システムの信頼性も、投じた巨大予算も『底の抜けたバケツ』状態の『もんじゅ』なんてのもある。原子力はバケツ無しには語れない。
2013.06.17
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高速増殖炉原型炉もんじゅで2日、電源設備の点検作業中に、二次系冷却材ナトリウムの温度を保つヒーターを誤って約30分間停止したそうだ。日本原子力研究開発機構によると手順書の不備による作業ミスなどが原因とのこと。また原子力規制庁や福井県、敦賀市へは3日に通報したそうだ。*****危険レベルが低い事象だとしても、報告がいつも遅れる。これでは周囲の信用は得られない。本気でもんじゅを実用化したいのなら、マニュアルの再点検ぐらいは最低限やってもらいたいものだ。国民の支持が得られないのは、国民の原子力に対する無知や、原爆アレルギーに拠るものではない。原子力関係者が報告を遅らせたり、隠蔽する姿勢を国民は知っているからだ。原子力関係の不具合のニュースが金曜深夜に多いのはなぜなのか?
2013.06.07
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オリンパスが低価格帯のコンパクトデジタルカメラから撤退するという。この影にはオリンパスが導入した10億円の需給予測システムの破綻があるという。もともと生産と営業販売との意思疎通を迅速にし、在庫を減らし、コスト削減を達成するために導入された10億円のシステム。しかし思惑とは裏腹に、在庫は積みあがっていく。何故だろうか?それは生産数に影響する営業サイドのデータ入力に、実際売れる数(現実的な予測)ではなく、努力目標を基準にしたこと。しかも驚いたことに社の経営企画本部が、営業担当者が入力した販売計画をチェックして 『もっと努力しろ。前年よりも実績を上げろ』とハッパをかけていたという。つまり、リアルタイム予測システムの核となるデータに、『希望』を入れたということだ。これではシステムは正確な数字を把握できない。だから在庫は山となる。何だか似たような話が昔あった。かつての日本の大本営発表。嘘と誇張の代名詞だが、仮に指導部が操作しなくても、戦果の発表と実数は大きく異なっていただろう。それは現場での情報の収集と分析力の不足は顕著であり、陸軍と海軍の功名争いもあって、戦果は各部署で多めに報告された。その情報が積み上げれば、大本営には輝くばかりの戦果が報告されることになる。ここでも情報システムの核となるデータに、『希望』が入っていたのだ。戦いに勝つための合理的なシステムを持っておきながら、耳が痛い情報に向き合うことを拒絶する。これは敗北への近道に他ならない。
2013.05.29
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茨城県東海村の日本原子力研究開発機構の実験施設で放射性物質が漏れ、研究者が内部被ばくした事故。素粒子を発生させる実験中に装置の異常を知らせる警報音が鳴ったものの、担当者がリセットし、実験を続けていたという。*****警報装置は何のために存在しているのでしょう?リセットしたということは日常的に警報が鳴っていて、研究者は普段通りにリセットしていたということが考えられる。。『警報が鳴る』=『誤作動』という先入観を持ってしまえば、対処は『リセット』になる。そして装置の異常は『想定外』とされる。報告に一日半もかかるような場所だ。原子力業界はバケツの事故以後、未だ何も変わっていない。
2013.05.26
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バングラデシュの首都ダッカの郊外で4月に起きた1127人が死亡のビル倒壊事故。バングラデシュ政府の事故調査委員会は、基準を満たしていない建築資材が原因の一つになったと指摘したという。また、事故のビルは建築基準を満たしていないことや、上部の階に重い設備を置いたことも原因としている。*****資材が脆弱な構造体の上部に重たい設備が乗る。しかも強度が保てない施工や改装がなされていれば…。産業が伸び盛りの発展途上国では、人命より生産が優先される。その国の経営者を責めるのは容易だが、背景にはより安価な製品を求め国から国へ渡り歩く企業の存在もある。生産技術だけでなく安全の技術と精神もそういった企業は持ち歩くべきだ。
2013.05.24
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福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅでの約1万個に及ぶ機器の点検漏れがあった問題。原子力規制委員会は、運営元の日本原子力研究開発機構を処分するとのこと。*****取り扱いがシビアなナトリウムを使うもんじゅ。福島のようなことが起きたら、水では冷やせない。水を使ったらそれこそ…。止める、止まるという動作が出来るからこそ、機械は安全に運用できる。
2013.05.13
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兵庫県尼崎市で乗客106人と運転士が死亡、500人以上が負傷したJR福知山線脱線事故は25日、事故から丸8年を迎えた。*****社会の重要インフラは止まることを許されない。常時、定時、速さや容量が常に要求される。しかし、それが行き過ぎると携わる人間に無茶な要求を強いたり、杜撰な管理が見逃されてしまうことがある。この大きな事故が起きたとき、当該会社以外でどれくらいの企業が危機感を感じただろうか?その後、私達は知ることになった。福島で、笹子で。事故は人間の不注意やミスなどが重大な要因となることが多い。人間がミスをしなければ起きないはずだ。だからといってそれを個人の問題として完結させ、巨大なシステムの構造的な問題としての視点を欠く事があってはならない。なぜならば、ミスをした人間を処分しても、その後任がミスをしないとは言えないからだ。不注意やミスが何故起きるのかを掘り下げておかなければ再発防止は困難だ。あの日、多くの人達の人生が暗転した。その悲しさ、重さを忘れてはならない。
2013.04.25
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三菱自動車が、ハイブリット車『アウトランダーPHEV』のモーターの制御プログラムにも問題が見つかったとして、国土交通省にリコールを届け出たという。対象は3800台余り。モーターを制御するプログラムに問題があり、最悪の場合、アクセルを踏んでも発進しなかったり、踏み続けると急発進したりするおそれがあるという。他にも、製造の過程で、オイル漏れがないかチェックする機械にもプログラムミスがあり、発電機やモーターからオイルが漏れる可能性があるという。*****昨年の国土交通省の監査で、顧客などから寄せられた不具合の情報が会社に報告されていなかったケースが見つかったそうだ。お客さんの意見やクレームは改良や素早いリコールへの大事な情報。そんな大事なものをうち捨てている会社の車を信用できるのだろうか?
2013.04.23
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アメリカ南部テキサス州ウェストの肥料工場で現地時間17日午後7時50分頃大規模な爆発が発生。工場近くのアパートや学校、高齢者施設などが炎上したり損壊したりし、160人以上が病院に運ばれたそうだ。地元マスコミは『60〜70人が死亡した可能性がある』と報道しているという。*****アンモニアを保管しているタンクが元かもしれないという。過去の肥料工場の大事故は、1921年のドイツの『オッパウ大爆発』がある。硝酸アンモニウムと硫酸アンモニウムの取り扱いを誤った事故だった。また1947年の『テキサスシティ大災害』も硝酸アンモニウムが関係していたそうだ。テキサスシティ大災害は4月16日に発生している。現地のこの時期の気象条件も爆発に影響しているのかもしれない。
2013.04.18
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アメリカ南部テキサス州ウェストの肥料工場で現地時間17日午後7時50分頃大規模な爆発が発生。工場近くのアパートや学校、高齢者施設などが炎上したり損壊したりし、160人以上が病院に運ばれたそうだ。地元マスコミは『60〜70人が死亡した可能性がある』と報道しているという。*****アンモニアを保管しているタンクが元かもしれないという。過去の肥料工場の大事故は、1921年のドイツの『オッパウ大爆発』がある。硝酸アンモニウムと硫酸アンモニウムの取り扱いを誤った事故だった。また1947年の『テキサスシティ大災害』も硝酸アンモニウムが関係していたそうだ。テキサスシティ大災害は4月16日に発生している。現地のこの時期の気象条件も爆発に影響しているのかもしれない。
2013.04.18
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ネズミが原因でショート。制御用のタブレット端末の動きが遅くて連打したら、画面の切り替わり、設定していないルーチンに飛んで、システムエラー。ネズミよけの金網を設置していたらショート。汚染水は120トンも漏れる。*****緊急対策での仮設設備に問題が出ることは理解できるが、事故から一体どれくらいの時間が経過しているのか東京電力は理解しているのだろうか?配電設備が今でも仮設なのは、本格的なものが設置できない理由があるのだろうか?それとも未だにコストカッターが仕切っているからなのだろうか?タブレット端末の問題対策として東京電力は、『一呼吸おいてから操作を行う』『注意喚起札を表示する』を発表しているそうだ。タブレット端末に遅い機械を使えば、操作員はイライラするだろうし、エラーを引き起こすようなルーチンが活きているプログラムが走っているなど信じられない。とことん杜撰な会社だと感じる。
2013.04.06
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4日午前2時頃、気象庁の防災情報提供システムのサーバーに不具合が発生し、気象警報や地震などの情報を自治体や報道機関などにメールで配信できなくなるトラブルがあったそうだ。6分後に予備系統に切り替えて復旧。揺れを観測した自治体などには、各気象台の職員が情報をファクスで送る措置を取ったという。*****最近の気象庁で心配なことは、人員の削減と気象衛星の打ち上げ費用にも事欠く予算体制だ。測候所やアメダス観測点の統廃合は気象レーダーでカバーする体制のようだが、地域の地形的特性や気象的な特性の中には肌で感じなければ判らない部分もある。常時稼動することが前提として、様々便利なシステムが存在できる訳である。気象情報は平時よりも緊急時にこそ価値を持つものだから、そのために掛かる費用を惜しんではならないし、気象庁も予算に不安があるのなら、それをしっかりと世の中に示すべきだと感じる。【中古】DELL PowerEdge 840 型番:-【Xeon/2400MHz/2048MB/1000GB】価格:20,549円(税込、送料別)
2013.04.04
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日本原子力学会は27日、歴代幹部に実施したアンケート調査の結果を公表。調査は、学会の事故調査委員会が1〜2月に実施。歴代会長ら289人を対象に、事故を防げなかった要因などを自由記述で質問。うち101人が回答。『チェルノブイリ原発事故などから学ぶべきだったが、別世界の出来事と扱われた』『日本の原発は安全との思い込みがあった』『日本の原発が外国より危険と勇気を持って直言すべきだった』『安全性への言及は自己の足元を崩すという認識があった』『学会の役割は研究成果を出すことで、実現は違うと考えていた』『反対派が指摘する問題を科学的に議論する姿勢に欠けていた』『各事業者は考え得る対策をしていると、深く考えず思っていた』『電力会社が強い力を持っていて、意見できない雰囲気や風土であった』『事業者は(規制への対応で)疲れ果て、学会は寝た子を起こすような余計なことは言わないでほしいという雰囲気があった』『専門領域の縦割りが進み、地震や津波の規模、その頻度については当該分野の見解を見守る姿勢だった』『軽水炉はほとんど完成した技術で、もはや研究対象ではないかのような雰囲気があった』『電力会社にも安全性への研究を歓迎しない雰囲気があった』『疑問があれば口にして、得心するだけの言動を常に行うべきだった』『学会の影響力は、国や電力・産業界を動かすほど大きくはない』*****専門分野があるとしても、学者は学際的な視点で考え語るべきなのだが、どうも『空気』を読むのが上手い方々が多いようだ。『結果が決まっている』研究成果や意見しか言えないのなら、学者が存在する価値は限りなくゼロだ。品質管理や安全管理にも携わっていたが、この調査結果ではこの学会の程度がどのくらい低いかよく理解できる。『学会の影響力は、国や電力・産業界を動かすほど大きくはない』に至っては自ら責任を放棄している。御用学会はお気楽ですな。
2013.03.27
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大阪府豊中市にあるミスタードーナツの豊中駅前ショップで、店員から出された水を飲んだ客が体調不良を訴えた問題。運営会社のダスキンは23日、殺菌用に水で薄めた塩素系の漂白液を、誤って飲料水として提供した可能性が高いと発表したそうだ。*****飲食店が消毒液や洗剤を誤って客に提供する事例は結構耳にする。異物混入や誤りは、1.何が入っているのか明示をしない。(状態が判らない)2.食品を入れる容器を使う。(本来使用すべきでない)3.消毒などの作業を仕掛かりのまま前任者が業務を終える。(連絡が不徹底になれば問題)4.始業前の点検や確認事項があやふや(業務におけるルールが守られない)などの原因で起きる。基本的に容器に残ったものを再利用しないことが理想的であるし、容器の洗浄が必要なものであれば一旦空にして使うことを徹底すべきだろう。
2013.03.23
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東京電力と原子力規制庁によると、18日午後7時頃、福島第一原子力発電所の免震重要棟などで停電が発生したという。事故収束作業の指揮所となっている免震重要棟の電源はすぐに回復し、原子炉の温度監視などに問題はなかった。この停電で一部の電源システムに異常が起き、1.3.4号機の使用済み核燃料の一時貯蔵プールの冷却装置が午後9時40分現在、停止しているそうだ。冷却が止まっても、管理上限の65度に達するまでに、約4日間の余裕があるという。このほか、汚染水処理装置も止まったとのこと。*****原子力発電所が停電で困ったことになる。2年前の悲惨な教訓から、東京電力はどれだけ賢くなっているのだろうか?
2013.03.18
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12日午後0時半頃、岐阜県美濃市富野の木材加工会社で、工場から出た木屑を集める集塵機を点検しようとした従業員の男性2人が倒れ、助けに向かった別の従業員も倒れ、結果3人が死亡する事故となった。従業員2人は、集塵パイプから煙が出ているのに気付き、確認のため集塵機に向かった。その後助けを求める声がしたため別の従業員2人が助けに入り、1人が意識を失って集塵機内に落ちたという。従業員が倒れていた場所は、酸素濃度が空気中(約21パーセント)の半分の10パーセントほどだった。*****10パーセントの酸素濃度だと気を失ってしまう。意志の力ではどうしようもないのが酸欠事故の恐ろしいところ。狭い空間でモノがくすぶっているのなら、酸欠の危険を認識すべきだった。多くの酸欠事故は、酸欠の知識不足や安全管理の責任者が未選任だったり、酸素濃度の測定の怠りといった共通の要因を持っている。誰もが分かっていそうに思うことでも、実際は理解していないことが多い。こういった作業環境ではどのような危険が潜んでいるのかを改めて教育すべきだ。
2013.03.12
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10日午後6時15分頃、愛知県名古屋市のイオンモール熱田店内1F売り場で、石膏製の仮設壁が倒れ、3人が軽傷を負ったそうだ。倒れた仮設壁は、高さ9メートル、幅5メートル。テナントの入れ替え作業のため、閉店した店と売り場を隔てる形で設けられていた。*****重量がそんなになかったから、大きな怪我にならなかったのかもしれない。仮設のものだから、固定がしっかりと出来ていなかったのだろう。規定より少ない結合でも一応の強度はあるが、ねじれの力などで重量バランスが変化すると、少ない結合ポイントのうちのさらに特定部分に力が集中する。また、仮設壁が再利用されていたとしたら、再利用しているうちに接合部分が緩くなったままだったり、石膏ボードの取り付けが不完全になっていたのかもしれない。
2013.03.10
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大分県九重町で観光バスがJR久大線の線路に転落し、42人が重軽傷を負った事故。バスの男性運転手(63)が事故直前に『ギアが入らない』と話しているのを乗客が聞いていたという。*****ある程度のキャリアを持った運転手なら、スキーバスのお客さんの荷物が通常より多く、車体重量が重くなることを知っている筈だろうから、フットブレーキは多用しないはずだろう。べーパーロック現象やフェード現象を起こしたのなら『素人』の仕事としか思えない。そういう前提に立てば『ギアが入らない。』と言う言葉を重く感じる。『ギアが入らない。』運転手の言葉を乗客が『直前』に聞いたそうだが、その言葉について思い当たることが2つある。私がバス会社に居た頃、ギアがフィンガーコントロールタイプのバスがあった。高速道路のジャンクションやインターチェンジの誘導路で減速のためにシフトダウンをしようとするとたまにギアが入らなくなるクセがあった。このクセを知らないで運転するとかなり焦る。カチャカチャと何度もギアを入れても空振り、200メートルくらい空走りしてエンジンの回転が下がると、やっと入る。この事故のバスは1990年製、私の知っているバスは1988年製で、車体の形が酷似している。今回の事故車両とメーカーが同じなら、同様のクセがあったのかもしれない。もう一つは、点検整備の時にギアのオイルを入れ替えたとき、部品の締め付けが不充分で、徐々にオイルが漏れ、時間がかなり経過した後にギアが入らなくなるトラブルがあった。そのときは高いギアから順に入らなくなる異常があったと聞いている。あまり考えたくは無いのだが、後者であればその『ギアが入らない。』という認識をどの時点で運転手が認識したのかが過失の有無に関わると感じる。なぜなら、最初のはエンジンの回転が落ち着くと入る『クセ』としての問題だが、後のは回復が不可能な不具合だからだ。
2013.02.18
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10日午前10時半頃に、静岡県浜松市の国道152号の上にかかる歩行者用つり橋『第一弁天橋』(幅約1.2メートル、長さ約32メートル)のケーブル1本を地面に固定する部品が断裂。当時7人が渡っていたが無事だったそうだ。橋は約45度傾き国道上に垂れ下がった。浜松市は橋と国道を通行止めとしたが、復旧の見通しは不明とのこと。『第一弁天橋』は1965年に完成。昨年4月の目視検査で腐食が見つかり、調査を委託中だった。*****土木や建築の知識を持った公務員が不足しているそうだ。だから調査も外部委託が増えてきている。当然、競争入札や随意契約をしないと業務が出来ないから、その分の時間がかかる。高度経済成長期に日本中に造られたインフラも、半世紀を過ぎ、メンテナンスにコストが掛かる時期に差し掛かった。無駄な公共事業は控えるべきだが、今使われているインフラには相応のお金を掛けないと、使えなくなるばかりか、時に国民の生命財産を脅かす存在になりかねない。
2013.02.10
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8日の三重県桑名市の遊園地『ナガシマスパーランド』のジェットコースター事故。ジェットコースターは営業開始前に所定のスピードまで加速できないことが分かり点検作業が行われていたそうだ。転落した作業員は点検後の試運転で2回目の回転をしている際にコースの頂上付近から転落した。転落の原因は腰や腹部を押さえる安全バーの装着が不十分だったとみられるが、事故後、バーを確認したが、異常はなかったという。*****加速が出来ないとループの回転時の遠心力が弱くなり、転落の危険性が増す。直接的な原因は安全バーの装着方法にあるとしても、この加速の不足が転落の一因だろう。何らかの不具合が起きて、メンテナンスを実行するとき、事故の確率は高まる。それは、1.復旧を急ぐあまり安全確認を怠る。2.正常ではない状態で運用するために安全装置を切ったり、通常運転と違う手順を採る。からだ。試運転は異常の継続状態であることを忘れてはならない。追記:今回のプロセスを考えてみる。1.異常の認識ジェットコースターの加速が悪いことを始業前点検で認識。2.営業運転の中止異常を認識したので、お客さんを乗せての営業運転を停止。3.異常の原因究明及び修理修繕の実施これはウェブのニュースでは確認出来なかったが、有人の試運転前には解決していたのかもしれない。また有人での試運転でそれを探っていた可能性もある。4.試運転の開始無人走行での試運転と有人での試運転をすると思われる。有人での走行に至ったということは、ある程度、異常の除去もしくは機器の正常性が回復したのかもしれない。この4の実行時に事故が起きた。メンテナンス中は異常の原因が判明したり、修理がメカニカルに完了していても異常は継続している状態。普段と違うことをしていることを認識すべきである。早く回復させようと焦ることもあって、基本的な手順が忘れられたり省略されたりする。この事故では安全バーのロックに関する担当者の記憶があいまいであり、これはメンテナンス時に陥りやすいエラーである。また乗務する従業員も、安全バーのロックという基本的な部分への注意より、異常状態の回復に意識が向かう傾向にあるから、これもメンテナンス時に陥りやすいエラーと言えるだろう。もしこの時に事故が起きなかったら。5.異常の除去を確認もしくは機器の正常性を確認営業運転の条件を満たすことを確認。6.始業前点検を実施と正常な状態への回復が可能であったと思われる。1、2、3までは問題解決に向けて安全に進んでいたが、4において日常では確認されているはずである安全バーのロックの確認が疎かになったことは残念でならない。異常の主要因が何であったとしても、それが解消されていたとしても、次の始業前点検にパスするまでは異常は形をかえて存在することを改めて認識すべきだろう。
2013.02.09
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中日本高速道路が1日、昨年12月に天井板の崩落事故が発生した山梨県の中央自動車道・笹子トンネルと同構造の恵那山トンネル(岐阜、長野県)下り線について、天井板を全面撤去するとのこと。*****あのトンネルの圧迫感は相当なものだった。コンクリートの天井板が吊ボルトで支えられていたとは、当時は気がつかなかった。でも危険な気配としてなんとなく感じていたのだろう。高度経済成長期の大規模工事によって生成された巨大構造物も半世紀の時を過ごしてきた。適切な補修が行われることを望む。
2013.02.01
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福島第一原子力発電所2号機の原子炉建屋で、圧力抑制室周辺を調べるため上の階の床に開けた穴の先に、調査の障害となる予想外の配管などが見つかったとのこと。東京電力は『図面を見て穴の位置を決めた』としている。*****事故時や事故後に配管がズレたのなら仕方が無いのだろうが、もし施工時の配管状況を把握していないのなら呆れてしまう。よくそんなもので今まで『管理』出来ていたなぁと。設計図で考えたのか、それとも施工図で考えたのか。設計図通り施工しようとしても、その通りに現物は仕上がらないことがある。それは作業工程の段取りとして出来ないこともあるし、設計が無理な場合もある。設備も基幹的な部分の施工が優先されるから、後工程となる保安用の設備の配置が変わることは普通の建築現場でも起きる。だから、設計図の他に施工図があるし、完成図面や完成写真があるし、補修の図面も写真もあるはずなのに一体どのような管理をしていたのだろう。
2013.01.28
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7日午後6時50分ごろ、和歌山県串本町の住宅敷地内で、自営業の男性(52)が、停車して降りた後に動きだした自分の乗用車の下敷きになり、死亡したそうだ。現場は坂で、車のエンジンは掛かっていたという男性は、友人宅の敷地内に車を止めた後、歩いて約10メートル離れた玄関へ向かった。その後、後ろから来た車にひかれ、下敷き。車は敷地の端にあるフェンスにぶつかって止まった。*****坂道ではすこしハンドルを溝や路肩側に切っておいて、万一動き始めたときに加速する前に脱輪させたり、どこかにぶつかるようにしたほうがいい。また車止めを携帯しておくことも大事だろう。凍結した斜面でタイヤチェーンを巻こうとして自分の車に轢かれた人もいた。急に車が動き始めると、人によっては反射的に車を止めようとして轢かれてしまう場合がある。できるだけ平坦な場所で止め、それが出来ないときは動くことを想定した対処をあらかじめしておくべきだろう。タイヤの前後を固定する車止め、タイヤストッパー(前後1組)タイヤストッパー(前後1組)HG-20...価格:5,250円(税込、送料別)
2013.01.07
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4日午後2時20分頃、岐阜県高山市の中部縦貫自動車道・清見八日町トンネル内で、大阪市の会社員(40)ら6人が乗ったワゴン車と、高山市の運転手(46)の大型トラックが正面衝突。この事故でワゴン車の後部座席の4人が車外に投げ出され、3人が全身を強く打って死亡。1人が意識不明の重体。ワゴン車の6人は高山市内のスキー場から帰る途中で、会社員の家族。現場は高山インターチェンジ側のトンネル入り口から約50メートル入った地点の緩いカーブ。片側1車線の対面通行で、ワゴン車がスリップして対向車線にはみ出したとのこと。当時は現場付近の路面は一部凍結していたそうだ。*****スタッドレスを履いていても、凍結路面で急にブレーキを踏んだりすれば車はカーブの外側に流される。ノーマルタイヤならもっと危ない。気づいたときには制御不能だったのだろう。寒い場所でドライブをするのなら、スタッドレスタイヤを履くのは、私個人としては当然のことだと言いたい。昔、バスの車掌だった頃、雪道を走っていたとき、黒いスポーツカー(FR車)が追い抜いていった。ちょっと乱暴な抜き方だったので、その後のルートを考えると心配だったので、見張りに注意していた。その先は照明の無いトンネルで、出入り口付近は凍結することがあったから。トンネルに近づくと嫌な予感がしたので、『様子がオカシイです』と運転手に注意。徐行して近づくと、トンネルの入り口から少し入ったところで、横向きに停止している黒い車が。どうやら凍結路面でスリップしてスピンしたようだ。ちょっとくらい運転に自信があっても、タイヤがグリップ力を失えば、車はあっという間に制御不能となる。そして自損事故を回避したとしても、周りの車が回避してくれるかどうかについては、相手次第であるし、本人にはどうしようもない。だからこそ、運転者は無茶な運転をせず、適切な装備を怠ることがないようにしなければならない。楽しいドライブを楽しいまま終わらせる努力をしないと、結果は悲しいことになる。タイヤワールド館ベスト楽天市場店
2013.01.04
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中央道笹子トンネルの崩落事故。国土交通省の事故が起きていない下り線のトンネルの点検結果では、一部区間にアンカーボルトの不具合が集中していたことが判明したという。アンカーボルトの不具合が集中していたのは、笹子トンネル下りの東京側から約300メートルの地点。ボルトの緩みが43カ所も見つかったそうだ。*****ある地点に集中をしているのなら、1.トンネル外の岩盤の特性や地下水量。2.同一の施工場所における作業の質の問題。3.素材や施工期間内の気象条件の違い。などのうちの一つもしくは複合的に起きているのだろうか?こういった維持修繕が必要な組織において、成果主義(売上げや利益優先)を掲げた目標管理体制になってしまうと、無駄を削減しているつもりでもいつしか必要なものまで削減対象となってしまう。もし、打音試験を全数でなくともサンプリングでも行っていれば、危険な傾向が見られることはかなり早い段階から浮かび上がっただろう。【1000円以上送料無料】Q&A監査のための統計的サンプリング入門/富田竜一価格:3,990円(税込、送料込)
2012.12.21
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日本原子力研究開発機構の高速増殖炉原型炉『もんじゅ』で機器が点検時期を超過していた問題。日本原子力研究開発機構の鈴木篤之理事長が『形式的なミスが出るのはやむを得ない』と発言していたそうだ。原子力規制委員会は『あまりに不適切』として、監督する文部科学省に見解を求める文書を出すことを決定したという。停止中のもんじゅの点検漏れは延べ9679件の機器で見つかっている。*****1つ2つの漏れなら『ミステイク』だろう。しかし、それが多数発生し、個人の注意力の範疇では制御できない問題になっていれば、組織そのものの問題と言える。『形式的なミスが出るのはやむを得ない』つまり、理事長さんの本音は、『組織の運営方法の改変を望まない。』ことであり、それを『ミステイク』と矮小化させているのだろう。【送料無料】現場事故を防ぐ「不注意の心理学」 [ 山下富美代 ]価格:1,260円(税込、送料別)
2012.12.20
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中央自動車道の笹子トンネル事故。アメリカの高速道路で2006年に極めて似たトンネルの天井板崩落事故が起き、独立行政法人が2008年に作成した調査文書で事故原因などを国や高速道路各社に伝えていたという。しかし、国や中日本高速道路はこれについて具体的な対応は取らなかったそうだ。*****かつてロサンゼルスの大地震で崩壊した高速道路の映像を観た専門家が、『日本の施工ではこのようなことは起りえない』と豪語していた。しかし、その後すぐに発生した阪神大震災は、専門家の言葉が何の裏づけも無く発せられたことを証明した。自分を過信し、他者の失敗から学ぶことを怠る。これは何より恐ろしい失敗の兆候。起きる前に対処するのが安全管理の基本。だが、中々理解されないのも基本と同じくらいの常識。【1000円以上送料無料】RC構造物の終局強度と新しい耐震補強設計 計算法の理解とSPAC工法/槙...価格:3,150円(税込、送料込)
2012.12.11
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中国の万里の長城で日本人ツアー客3人が遭難死した事故。ツアーを主催したアミューズトラベルについて、観光庁は、旅行業の登録を取り消す方針を決め、10日に通知したそうだ。登録取り消しの処分が出ると営業ができなくなり、会社も社長ら役員も5年間、新たな登録ができないという。*****登録取り消しを受ける前に廃業すれば、別会社をすぐにでも立ち上げられるだろうから、取り消しは適当だ。むしろ冬山のときにしっかりとした処分が出来ていれば、次の事故は無かったかもしれない。規制緩和は結構だが、問題のある業者を野放しにすれば、社会的な損失を招き、結果無用のコストもかかることになりかねない。山の遭難 あなたの山登りは大丈夫か 平凡社新書 / 羽根田治 【新書】価格:798円(税込、送料別)
2012.12.10
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中央道笹子トンネルの事故を受けた緊急点検。恵那山トンネルで天井板を支える吊り棒2本とトンネル上部の壁との間に約8ミリの隙間があることがわかったそうだ。*****この場合の『隙間』って、つまり支持能力を喪失した状態。何で定期点検で見つからずに、緊急点検で見つかるのだろうか?『目視』というのが如何に曖昧で意味の無い検査方法か判るだろう。目視をするのなら、その行為の有効性を証明する手順規則、記録を残すべきだろう。材質:ステンレス Stainlessケミカル アンカーボルト セット ステンレス M10×120mm ナット(N)2...価格:95円(税込、送料別)土牛(DOGYU) グラス柄テストハンマー全長600mm 1/4ポンド 全重量270g【RCPmar4】価格:2,404円(税込、送料別)
2012.12.08
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数ヶ月前、橋の補修工事の関係の仕事を請け負った。補修台帳で補修の履歴が分かるのだが、供用年が『大正』年代なんてのもあった。道路が拡幅されても、古い橋が歩道用の橋になったり、車線の一部に利用されていたりもする。普段車で走っていても、何百メートルもの橋はその存在に気づくが、延長が10から20メートル程度の橋は殆ど意識していない。でもあの仕事では現地調査もしたのだが、国道を10キロぐらい走れば、かなりの数の橋を通っていることに気づいた。仮に数メートルの橋であっても、維持管理が上手くいかなければ、いつかは破損することになり、もっと深刻な状態になれば通行が不可能となる。交通インフラはそれが完全であることを前提に秩序ある流れが保たれている。これからは新設にかける費用より、維持管理にかかる経費のほうがかかってくるかもしれない。【送料無料】構造物の維持管理に関わる不思議なはなし [ 中村秀治 ]価格:2,100円(税込、送料別)
2012.12.02
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12月2日午前8時頃に発生した、山梨県大月市の中央自動車道・笹子トンネル内での、コンクリート崩落事故。車3台が巻き込まれ、3名の死亡を確認、4人が不明とのこと。管理する中日本高速道路は、天井板を支える器材の劣化により事故が起きた可能性を認めているそうだ。*****どの組織でも、家庭でもそうだが、予算規模が縮小すると真っ先にカットされるのが維持修繕費。なぜなら、問題が起きていない段階では『無駄』に見えてしまうから。私はコンピュータのメンテナンスも仕事にしている。新規にシステムを導入するときに、お客さんに『トラブル予防』の提案を行っているが、なかなか理解をしてもらいえない。雷対策や、情報漏えい防止、メインメモリの増設、ハードディスクのバックアップ。事前に対策をしておけば、修理や再設定するコストを考えれば、かなり小額のお金でトラブルが防げる。なのだが、何も起らないと、どうしてもそこを無駄に感じてしまう。そうして破綻の日はやってきて、高くついてしまうのだ。小規模なコンピュータの構成なら、トラブルが発生しても、最悪でもデータのロストだろう。しかし、それがインフラ関係のものであれば、身体財産はおろか命さえ危険に晒されてしまうことになる。たとえ事前の点検で異常が無かったとしても、設備が経年劣化していれば異常が見つかる前に交換や補修が必要となる。また目視のみの確認なら検査員の経験や技量、また異常の性質によって検査の有効性に幅ができてしまうだろう。できるだけ客観的に確認できる検査手法が採られるべきだ。そして点検、補修の予算がどれだけ確保され、点検から補修へのアクションが速やかになされているのかの検証も必要になるだろう。コンクリートライブラリー 102【1000円以上送料無料】トンネルコンクリート施工指針(案)価格:3,150円(税込、送料込)
2012.12.02
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26日午前に東京電力福島第一原子力発電所3号機で原子炉内への注水量が急増した問題。東京電力は、作業員が注水量を調整するバルブに誤って触れたのが原因とみられると発表したそうだ。付近で行っていた保温材を取り外す作業中にバルブにぶつかるなどして、弁が開いた可能性が高いとのこと。*****ぶつかって注入量の2割増しになるようなら、ぶつかった作業員はぶつかったことを認識している筈だが、そういったことの報告がなかなかあがらないのかもしれない。注入量を一定にしたいのなら、バルブにキャップをつけたり、マーキングをして変化を視覚的に認識しやすいように改善すべきだが、ここではどんな管理が行われているのだろう。被曝もあるわけで作業時間がタイトになり、現場ではこういったトラブルに時間を割く余裕が無いのかもしれない。だからこそ、小さな気付きの段階で問題をより小さく解決することが大事になる。【送料無料】失敗学実践講義文庫増補版 [ 畑村洋太郎 ]価格:580円(税込、送料別)
2012.11.26
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原子力規制委員会が10月に公表し、訂正が相次いだ原発事故を想定した放射性物質拡散予測。予測の作製を委託された独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)が、原子力業界と関係が深いコンサルタント会社に約977万円で作業を丸投げしていたとのこと。*****風向の時間、季節、地形による傾向や変化について、そのデータが正しいかどうかを吟味するには気象の専門家を入れなければならない。コンサルにデータ入力を丸投げしたということは、さらに入力業務を請けた会社もあるかもしれない。そうなると地図の向きがバラバラだったり、データにノイズや誤りがあっても気づくことは無いだろう。間違ったデータをそのまま入力し、ありもののプログラムに入れた結果をそのまま出せば、結果が間違いなのは当たり前。素人に測量や構造計算をやらせるようなもの。【送料無料】仕事ができる人の「段取り」の技術 [ 西野浩輝 ]価格:1,470円(税込、送料別)
2012.11.25
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石川県金沢市のホテルで発生したエレベーター死亡事故。国土交通省は、シンドラーエレベーター製の全てのエレベーターを120日以内に緊急点検すると発表したそうだ。*****緊急点検は大いにやるべきだが、事故に至るシステムの問題を明らかにしない限り、再発の危険性は高い。点検は現状を確認するだけで、安全の確認ではない。衝撃のスペースシャトル事故調査報告 NASAは組織文化を変えられるか 中災防新書 / 沢岡昭 【新書】価格:945円(税込、送料別)
2012.11.13
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原子力規制委員会が原発事故時に放射性物質がどれくらい拡散するのかを予測したシミュレーションの一部を訂正した問題。規制委事務局の原子力規制庁は6日、3度目の誤りが見つかったと発表したいう。九州電力が両原発の敷地内で観測された風向きのデータについて風上と風下を取り違え、拡散シミュレーションの計算をした独立行政法人原子力安全基盤機構に提供。その結果、東西、南北が180度回転した予測になったという。*****解析する前のデータの諸元を確認するときに間違えに気づきそうなものだが…。電力会社の人達も基盤機構の人達も、気象の知識が皆無なのだろう。風上、風下なんて表現を使うから間違える。風向は16方位、必ず風上を表現するもの。16方位で問題があるなら、国際表記の北を0度とした360方位を使えばよい。原発に関わるとデータも管理出来ないくらい人間が劣化するのだろうか?訂正が何度も繰り返されると、このシミュレーションプログラムの実効性も怪しく感じてしまう。【送料無料】 原発・放射能図解データ / プロジェクトF(2011) 【単行本】価格:1,890円(税込、送料込)
2012.11.06
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中国河北省北部の万里の長城付近でのツアー客の遭難事故。主催した旅行会社のアミューズトラベルの総務部課長が5日、記者会見したという。総務部課長は、『悪天候にもかかわらずツアーを強行した判断は中国人添乗員と現地ガイドが行った』と述べたそうだ。会社としてはツアーの詳細をよく把握していなかったという。*****広告打って、お客さんから金を貰って、『ツアーの詳細をよく把握していなかった』って、この会社は何も知らないでツアーという商品を売っているのか?だったら広告に、『ツアーの詳細について弊社は一切存じませんので、詳細を知る現地ガイドの指示に従ってください。』と入れるべきだろう。これは現地に行っても何をされるのかわかったもんじゃない。【送料無料】トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか [ 羽根田治 ]価格:1,680円(税込、送料別)
2012.11.05
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不祥事や事故が起きたときに、何かと構成員の個人の責任とする組織が多いが、その個人を辞めさせても、また同じような問題が起きる。その構成員が何故問題を生み出したのかを考察し、組織の改善すべき点を見つけ出さない限り、次は必ずやってくる。中国の万里の長城で日本人がツアー中に遭難したそうだが、このツアーの会社は数年前、山で大量遭難事故を起こした会社と同じと聞く。最近のエレベーターの事故も、社会的問題の契機となった事故と同じような現象で同じ会社でもある。自分達そのものの問題であることを矮小化し改善を怠ると、また顧客に損害を与えることになる。これは企業組織として存在が問われることではないだろうか?【送料無料】トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか [ 羽根田治 ]価格:1,680円(税込、送料別)
2012.11.05
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石川県金沢市のホテルで、上昇したエレベーターに女性が挟まれ死亡した事故。エレベーターは制御回路の不具合で、巻き上げ機やブレーキが誤作動した可能性があることのこと。当時救助に当たった消防隊員の証言では、挟まれた女性を救助する際、エレベーター側に強い圧力がかかり、油圧ジャッキでも隙間が広がらなかったという。事故があったエレベーターは、設備そのものに明らかな損傷は確認されていないという。そういうことから、不具合を起こした制御回路が巻き上げ機の停止状態を解除させたり、ブレーキを誤作動させたりした可能性があるとのこと。*****ワイヤーや巻き上げ機の損傷が無いそうだから、制御回路が怪しいのか?だとすれば欠陥と言われても仕方の無いことになるし、物理的損傷より発生頻度の高い電気トラブルなら問題は深刻だ。この会社の同型の製品全てが点検というより、交換の対象になってしまう。真の原因をできるだけ早く探し出し、安全なシステムが再構築されることを望む。【送料無料】ドアプロジェクトに学ぶ-検証回転ドア事故 [ 畑村洋太郎 ]価格:3,570円(税込、送料別)
2012.11.03
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石川県金沢市のホテルでエレベーターに挟まれ、女性従業員が死亡した事故。製造元のシンドラーエレベータ社は31日夜、東京都内で会見を開き、フィリップ・ブーエ社長が『大変残念。亡くなられた方やご遺族、関係者の方々に心より哀悼の意を表します』と謝罪。事故が起きたホテルの事故機は安全装置が義務化された法改正以前に設置されたもので、安全装置について『義務化されておらず付いていなかった』と説明した。この会社ではは高校生圧死事故を教訓に、補助ブレーキのないエレベーターには、ブレーキの状態を監視する装置を設置し、ホテルの事故機にも取り付けられていたという。シンドラーエレベータ社の大月代表取締役は『なぜ事故が起きたか分からない』と述べ、全国約8千台のエレベーターの緊急点検を実施する方針とのこと。*****監視装置をつけその情報がどこかに伝わっても、今危険な状態にあるエレベーターの動きを即時に制御できない限り事故を防ぐことは出来ない。安全装置の有無は別として、特定のメーカーで同じような事故が起きるのなら、それはもう欠陥と呼んでも仕方ないことになる。安全装置の設置義務の無い古いエレベーターについては、安全装置を追加しない場合は、点検間隔を密にするなど、安全装置をつけないままだとコストが高くなるように改正すべきだ。また、事故発生時の過失についても、エレベーターの製造会社、メンテナンス会社と同じ位の過失を建物の管理者にも負わせなければならないだろう。安全への投資を怠ると、万一の場合応分の賠償を払うのは当たり前のことだ。【1000円以上送料無料】機械安全工学 基礎理論と国際規格/清水久二/福田隆文【100円クーポン...価格:3,150円(税込、送料込)
2012.11.01
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原子力規制委員会によると、先週公表された拡散予測のうち、東海第二、柏崎刈羽、志賀、敦賀、玄海、川内の合計6カ所でシミュレーションの結果に間違いがあったという。このミスは、発電所によって方位の表記が統一されていなかったことが原因で、電力会社からの指摘で気づいたとのこと。*****何処から何処へ向かうと説明するときに方位は大事なものだ。しかも複数のデータを吟味するときに、てんでバラバラの表記があれば混乱するものだ。だから標準化は大事なのだ。福島の事故のときも、肝心なときにコネクタが合わないなんてこともあった。規格、表記の統一化は最初は面倒だが、構築されると効率よくミスも少なくなる。あんまり他人任せでデータの吟味を怠ると、イレギュラーに気づくことは無い。【正規品】 GW-9300-1JF G-SHOCK ソーラー 電波時計 マッドマンG-SHOCK Gショック GW-9300-1JF ...価格:25,700円(税込、送料込)
2012.10.29
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高知県高知市の下水道工事現場で掘削中の横穴の土砂が崩れて、作業員2人が生き埋めになった事故。2人が29日、救出されたがいずれも死亡が確認されたという。事故は深さ9メートルの縦穴の底から、直径1メートルの横穴を掘削するときに発生。事故直後から、横穴から噴き出た地下水が縦穴まで浸水し、救助作業が難航した。高知市消防局は、掘削機周辺の土砂を固める凝固剤を注入して地下水を止め、水を排出した後、29日午前1時ごろから救助隊10人が縦穴に入り救助活動を開始。その際、隊員8人が凝固剤による軽い火傷を負い、病院で手当てを受けたという。*****助からなかったのはお気の毒で残念でならない。当時、雨あがりだったろうし、地震もあったそうだから、かなり地盤は緩んでいたかと思われる。工事前の安全確認がどうだったかも事故原因になるかもしれない。知り合いの管工事の社長さんが、肋骨と足を骨折したとのこと。道具を取りに行こうと踏み出した先のハッチが開いていて、1メートル転落したのが原因だという。建設、建築関係でも管工事をやる業者さんの事故はよく耳にする。狭い空間で仕事をするから、他に比べて様々な危険があるのかもしれない。救出にむかった消防隊員が火傷をしたとのことだが、地盤安定用の石灰系の凝固材を浴びたのが原因かもしれない。この間の化学工場の爆発事故の例もあるから、工事看板等の掲示に化学物質や想定される危険なガスの成分を記入しておいたほうが良いかもしれない。二次災害を防ぐことは、要救助者の迅速な救出に繋がるのだから。【送料無料】 土木施工 建設工学シリーズ / 藤原東雄 【全集・双書】価格:2,310円(税込、送料込)
2012.10.29
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