セレンディピティ

セレンディピティ

かんじんなものは目に見えない

かんじんなものは目に見えない

hosi

「心で見なくちゃ物事は分からないんだ


大切なことは目に見えないんだよ」




  星の王子さま より


「ね、ヒツジの絵を書いて」
ぼくは王子様に出会った
ぼくらは友達になった
この世でたった一人の友達に
小さな星から来た王子様
長い長い旅をしていた

大切にしていた
バラの花を残して
それはただのバラだった

王子様はキツネに出会った
「今はまだ他の男の子と変わりはないけど
きみが仲良くしてくれたら
ぼくにとってこの世でたった一人の人になる
かけがえのないもの」

きみの金色の髪は美しいな
ぼくは麦畑をみると
きみを思いだすだろう

家でも星でも砂漠でも
その美しいところは目に見えない
今こうして見ているものは
人間(ひと)の外がわだけ
一番大切なもは目に見えない

王子様は井戸を探そうと言った
果てしない砂漠の中で
ぼくらは井戸を見つけた
王子様が求めていたものは水だった
ぼくと探した ぼくが汲んだ
かけがえのない水だった

砂漠は美しいな
それはね、どこかに
井戸をかくしているから

王子様は遠くへ行くと言う
「夜になったら星を見上げて
ぼくの星 どれかわからないだろう
だけどどれか一つにぼくがいる
星がみんな友達になる」

たくさんある星のどこかで
王子様が笑ってる
すべての星が笑いだすだろう

そして王子様は 星に帰った
あのバラの花のもとへ・・・

家でも星でも砂漠でも
その美しいところは目に見えない
今こうして見ているものは
人間(ひと)の外がわだけ
一番大切なものは目に見えない












santa

記者の方へ

わたしは8さいです。

わたしのともだちには「サンタクロースなんていない」といっている子もいます。

パパにきいてみたら、「サン新聞にきいてみなさい。新聞社がいるといったらいるんだろう」といいました。

おねがいですから本当のことをおしえてください。サンタクロースって本当にいるんでしょうか。

(バージニア・オハンロン)



ニューヨークのサン新聞社宛にバージニアという少女からこのような手紙が送られてきました。

「サンタクロースはいるのでしょうか」という少女の問いかけに、この新聞社は社説で返事を出しました。

その中の有名な一文です。

「目に見えるものだけが真実ではないんだよ」と語りかける味わい深い文章は、

やがてアメリカ中に知られることになり、

100年以上を経た今でも多くの人々に読みつがれています。

この事を知った時の感動を忘れられず、クリスマスに限らず

いつも大切に心に留めています。

とても素敵な言葉なので、ご紹介することにします。

「目には見えない大切なもの」について、

今一度ゆっくりと思いをめぐらせてみたいと思います。



そうです、バージニア、サンタクロースはいるのです。

バージニア、あなたのお友だちはまちがっています。

何でも疑ってかかる疑りやさんになってしまっているのです。

そういう人たちは自分の目に見えるものしか信じません。

おともだちはその小さな頭で理解できないことなど

ありえないと思ってしまっているのです。

大人であれ、子どもであれ、人間が考えたりできることは限られているのです。

あらゆる真実と知識を内包する広い宇宙に比べれば、人間は小さなアリのようなものなのです。

そうです、バージニア、サンタクロースはいるのです。

サンタクロースは、愛や人への思いやりや、献身が存在するのと同じくらい確実に存在します。

それらがちゃんとあって、あなたの人生をすばらしいものにしてくれているのは知っているでしょう。

ああ、もしサンタクロースがいなかったら、どんなにこの世はわびしく退屈なものでしょう!

バージニアのようなかわいらしい子どものいない世界が考えられないのと

同じくらいサンタクロースのいない世界はさびしいことでしょう。

純真な信じる気持ちもなく、詩も、ロマンスもなくなってしまうでしょう。

私達は自分が感じられるものや目に見れるものの中にしか

楽しみを見つけることができなくなってしまうでしょう。

子どものころに世界に満ちあふれている光も消えてしまうでしょう。

サンタクロースを信じないのなら、あなたは妖精も信じないのでしょうか。

クリスマスイブにパパにたのんで、何人もの人に煙突という煙突を全部見張らせて、

サンタクロースを捕まてもらったらどうですか。

でもその時サンタクロースが煙突からおりてくるのを見なかったとして、

いったいそれが何の証拠になるのでしょうか。

サンタクロースを見た人はいません。

しかし、それはサンタクロースがいないという証明にはならないのです。

この世でもっとも確かな存在は子どもや大人の目に見えるものではないのです。

芝生の上で舞う妖精の姿を見たことがありますか?

もちろんないでしょう。

でもそれは妖精がいないことの証明になってはいないのです。

目に見えないもの、見ることができないものが

この世に存在するという不思議を想像することができないだけなのです。

赤ちゃんが持つガラガラを分解すれば、どうして音が鳴るのかわかるでしょう。

でも、目に見えない世界を覆うベールは、どんなに力の強い人でも、それどころか、

世界中の力持ちをみんな集めてきたとしても、引き裂くことはできません。

信じる気持ちと想像力、それに詩と愛とロマンスだけが、そのカーテンを引き分けて、

その向こうにある、この上なく美しく、輝かしいものを見せてくれるのです。

そのようなものが人間のつくったでたらめといえるでしょうか。

ねぇ、バージニア、それほど確かな、それほど変わらないものは

この世にはほかにないのですよ。

サンタクロースがいないですって!とんでもない!

うれしいことにサンタクロースはいますよ。

それどころかいつまでも死なないでしょう。

1000年後までも、いえ、バージニア、100万年後までも、

サンタクロースは子どもたちの心を喜ばせてくれるでしょう。

(1897年、ニューヨーク・サン新聞「社説」)





(KEY SENTENCE)

Yes, Virginia, there is a Santa Claus.   
Virginia, your little friends are wrong.
They have been affected by the skepticism of a sceptical age.
They do not believe except what they see.
They think that nothing can be which is not comprehensible by their little minds.
All minds, Virginia, whether they be men's or children's, are little. In this great universe of ours, man is a mere insect, an ant, in his intellect as compared with the boundless world about him, as measured by the intelligence capable of grasping the whole of truth and knowledge.

Yes, Virginia, there is a Santa Claus.
He exists as certainly as love and generosity and devotion exist, and you know that they abound and give to your life its highest beauty and joy.
Alas! how dreary would be the world if there were no Santa Claus!
It would be as dreary as if there were no Virginias.
There would be no childlike faith then, no poetry, no romance to make tolerable this existence.
We should have no enjoyment, except in sense and sight.
The external light with which childhood fills the world would be extinguished.

Not believe in Santa Claus! You might as well not believe in fairies. You might get your papa to hire men to watch in all the chimneys on Christmas eve to catch Santa Claus, but even if you did not see Santa Claus coming down, what would that prove? Nobody sees Santa Claus, but that is no sign that there is no Santa Claus. The most real things in the world are those that neither children nor men can see. Did you ever see fairies dancing on the lawn? Of course not, but that's no proof that they are not there. Nobody can conceive or imagine all the wonders there are unseen and unseeable in the world.

You tear apart the baby's rattle and see what makes the noise inside, but there is a veil covering the unseen world which not the strongest man, nor even the united strength of all the strongest men that ever lived could tear apart.
Only faith, poetry, love, romance, can push aside that curtain and view and picture the supernal beauty and glory beyond.
Is it all real? Ah, Virginia, in all this world there is nothing else real and abiding.

No Santa Claus?Thank God he lives and lives forever.
A thousand years from now, Virginia, nay 10 times 10,000 years from now, he will continue to make glad the heart of childhood.
(Editional Page, New York Sun, 1897)

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