piled timber

The End


々過ぎて声が全然出なくって、へたになったって思った。君はどんな唄歌うのかな?君の歌声が聞きたいな。一体何時になったら何時まで待ったら君に会えるのかな?人を好きになるとその人の事しか目に入らなくなる、二十歳の頃はただそれだけで良かった、だけど今じゃ、好きなだけじゃ駄目何だよ、自分の中で遊びだって割り切れる相手ならそれでもいいけど、君は違うと思うんだよね。何が違うのか自分でもよく解からない解からない解かろうとも思わない。貴女じゃなきゃ駄目なんだよ。

 以上で手紙は終わりです。
 彼女に赤い糸の伝説の話まで読んで貰ったのですが、それ以降僕は彼女に二度と逢うことは出来ませんでした。何故なら彼女が僕の前から消えてしまったからです。

 二年後、彼女と仲の良かった娘か電話が入りました。
「あの子の事、覚えている」
「ああ覚えているよ」
「彼女が、貴方によろしくってさ」
「よろしくも何も、突然居なくなっちゃって今更何を・・・」
「実は彼女、あの頃男と別れたばっかりで、おまけに妊娠してた子供堕しちゃって精神的に不安定だったのよ」
「そんな頃、優しくして貰ってありがとうって伝えてってさ」
「そうか、彼女に会ったらよろしくと伝えてくれ」

 何故、二年前、彼女が僕を受け入れられ無かったのか、何故、突然姿を消してしまったのか、今になって判るなんて。


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