はっぴぃ★ぶ~け

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『Daisy pulls it off』観劇報告

Studio Life『Daisy pulls it off』観劇報告

2007年2月24日 シアターサンモールにて

主な配役
デイジー:舟見和利 トリクシー:三上俊 シビル:林勇輔 モニカ:石飛幸治 クレア:曽世海児 ベリンダ:牧島進一 アリス:吉田隆太 他(Cranberryチーム)
*ストーリー*
イギリスの名門・グレンジウッド女学院。良家の子女が通うこの学院初の試みとして奨学生制度を導入し、その最初の生徒としてデイジーは4年生に編入することになった。
憧れのグレンジウッドでの生活に心を躍らせるデイジー。しかし、公立学校出身者を受け入れることに我慢のならない、裕福な家の出身のシビルや、彼女の自称親友モニカらには、 編入初日から敵視されていた。そんな中で、早速出来た親友・トリクシー。彼女から、学院のどこかに隠されていると言う秘宝の話を聞く。かつてこの学院はとある貴族の屋敷であったが、 時代の流れのなかで没落し、今は名義こそその貴族のものだが、来年には完全に学校経営者の手に遷る可能性が高いと。そしてその貴族の家系のクレア。生徒会長で運動部のキャプテンを務める 彼女は、全校生徒の憧れの的だった。厳しく、優しく優秀なクレアを、もちろんデイジーやトリクシーも慕っていた。クレアの為に、その隠された秘宝を探そうと決意するデイジーとトリクシー。 しかしシビルの意地悪は日を追うごとにエスカレートし、覚えのない規則違反やカンニングの罪を着せられたデイジーは、退学寸前に追い込まれてしまう。
ある時、ホッケーの試合に優勝したことを記念して、シビルら数人が岬の岩場でこっそりパーティをしていると、気づかぬ間に潮が満ち、逃げ遅れた上に行き先に迷ったシビルとモニカが、 崖に取り残されてしまう。ロープもなく、シーツをつないでロープの代用にしようにも、誰も結び目を作ることが出来ずに、2年生のウィニーが謹慎中のデイジーに助けを求めに来る。 デイジーなら結び目の作り方を知っているかもしれないと。デイジーはシーツをウィニーに持たせて岩場へと向かう。無事にシビルとモニカを助け、疲れ果てて学院に戻ると、運悪く校長・ミスギブソンと 出くわして退学を言い渡されてしまう。呆然としたまま向かったホールの肖像画の中に、秘宝のありかを示す言葉を見つけたデイジー。指示通りに肖像画を押すと、そこには 誰も見つけられなかった秘宝が隠されていた。そのまま、極度の疲労と今までシビルに受けてきた意地悪による精神的負担から、デイジーは生死の境をさまようことになってしまった。
命を助けられたデイジーの為に、今までの全ての罪を告白するシビル。しかしデイジーの心遣いで退学を免れた。改めて、二人は友達になるのだった。
秘宝が見つかったと同時に、嬉しい事実も発覚する。かつて従軍し行方不明になっていたデイジーの父が、実は件の貴族の次男であり、今はグレンジウッド女学院のガーデナーの助手をしていた ミスタートンプソンであったことが分かったのだ。見つかった秘宝のおかげで、学院の名義の件も丸く収まり、名義人となったデイジーの父が奨学金制度をこれからも推奨すること、 そしてその制度を『デイジー・メレディス スカラシップ』と名付けることを決めた。

*感想*
まず、今回の設定が『グレンジウッド女学院25周年記念文化祭』の一環として、4年生によるお芝居が上演される、と言う形式になっています。 別のチームでメインキャストを務める方々も皆女学生に扮し、冒頭客席を練り歩きながら『グレンジウッドへようこそ!』と歓迎のご挨拶。 お芝居が始まっても、場面転換なんかを女学生のウキウキキャピキャピ感たっぷりにやっていました。
舞台のセットは、奥に階段状のセットがあるのと、そのほかは8枚(・・・多分)のパネルに窓や壁の絵が書いてあり、それを動かすことによって 場面を変える、といった感じ。とにかく動きが複雑で、でも整然と(でも動かしてるキャスト陣はキャピキャピ・笑)パネルの移動が行われていて、 あれだけでも凄いなと思いました。・・・小耳に挟んだだけですが、初日にパネル移動間違えちゃった人がいたとかいないとか。無理ないよねぇ、あれは。
内容は、いかにもありがちっちゃあありがちなんですけど、しかもめでたしめでたしなんですけど、観終わった後に「あ~、良かった」って ほっとします。だってね、ほんっとに意地悪なの、シビルって。何もそこまでせんだって、ねぇ?くらい。いやだわ、オンナの戦いって(苦笑)。 デイジーについて色んな悪い噂が立ったときも、6年生のクレアやその親友アリスとかは、何かがおかしい、何か裏があるに違いないって 話し合うんですけど、それをトリクシーが偶々立ち聞きして、嬉しそうに去っていくんですけど、私もトリクシーな気持ちになりました。
キャスト的なところでは、舟見&三上コンビが想像よりバランスがいい感じだな~と思いました。舟見さんの、真っ直ぐなんだけど繊細さが 垣間見えるデイジーと、三上さんの元気一杯猪突猛進トリクシーがお似合い。それから、吉田さんのアリスも良かったです。まだまだ若手なのに 上級生の役が違和感なくて。いつもながら卒のない役作りでした。シビル&モニカは『夏の夜の夢』の時の妖精王夫婦。また違ったテイストの コンビっぷりが面白かったですね。それから、ベリンダ・牧島さん。クラス委員の役なんですが、両サイドあみこみからつながったおさげの髪と めがね。実はちょっと面白キャラなベリンダ。牧島さんのイメージが変わりました(笑)。あと、シングルキャストのクレア・曽世さん。 いえ、この方、実は女性役綺麗ですよね(失礼)。成績優秀・スポーツ万能・才色兼備な生徒会長。しかもしとやかでみんなのアコガレで・・・ でもアリスと話したり、ホッケーの試合に向けて筋トレ(苦笑)している場面なんかでは、しっかり笑いをとっていました。シングルキャストつながりで、 唯一の下級生・ウィニー役の荒木健太朗さん。シビルの手下状態なので、これまた嫌な下級生なんですが、でも可愛いの。可愛いけど嫌なやつ感が ばっちりで、ついつい目が行ってました。
お芝居の最後に、校長先生が言います。色々な困難はあっても、諦めなければ道は開けるものだと。世の中の、全ての頑張る女性(いえ、男性も)が 元気になれるお芝居でした。



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