■ | いま、会いにゆきます | ■ |
[解説] どうしても映画ではなく原作で…と思っていた1冊。 そうなる前からずっと、読みたいと思って、漸く叶えました。 仄かな話だなぁ。というのが読み進めている時の感想。 読み終えて思うのは。 想いは時空を超える…ということでしょうか。 このような奇跡はなかなか起こるものではないけど、封じていた想いが飛び出して、時空を超えることはあり得ることなので。 好きな人を思うとき、必ずその思いには別離の予感が寄り添っている。もし、そうだとしても―。書かれているのは、ただ「愛している」ということ。恋愛小説。 ・市川拓司2作目にして最大のヒット作。2004年11月現在100万部を突破中。 ・映画「世界の中心で、愛をさけぶ」を手がけたスタッフにより映画化され、公開中。 [著者プロフィール] 市川拓司(いちかわ・たくじ)。小説家。 1962年東京都生まれ。独協大学卒業。出版社勤務の後、バイクで日本一周の旅に出る。その頃から小説を書き始める。1997年からインターネット上で小説を発表。2002年1月、最初の単行本『Separation』を出版 小さい頃に親を亡くした子は、どのような理由であれ自分のせいで親が死んだと思うそうです。 この小説の佑司もそうで、澪がやさしくそうではないのだと諭す場面の描写には、そのような子供の心理への著者の配慮が感じられ、好感を持ちました。拓司と佑司が、最も美しい時期の姿で復活した澪と再会し、6週間暮らす中で、家族愛を再確認する姿に、多くの人は感動するのだと思います。 会話が多くて読みやすく、小説から離れていた人や若い読者には最適と思います。1997年から自身のホームページ「door into」で小説を発表。2002年「Separation」でデビュー。 2作目の「いま、会いにゆきます」(2003)は映画化され、100万部を突破中。 [その他の作品] ☆もうひとつの物語☆ 映画「恋愛写真」へのオマージュとして、「いま、会いにゆきます」の新鋭が書き下ろしたラブ・ストーリーの奇蹟。 これは、恋することのもっとも美しくて切ないかたちです。 ・広末涼子主演、堤幸彦監督の映画「恋愛写真」(2003)へのオマージュとして書かれた恋愛小説(原作というわけではない)。 ・設定は似ているところもあるが映画とは異なるストーリー。 ・小説の方がよりピュアなので、個人的には小説の方がおすすめ。 ☆きみが還る場所 ☆ 幸せに暮らしていた二人―ところが、ある日妻が突然若返りはじめ、静かにゆっくりと哀しい結末へといたる…「Separation―きみが還る場所」。 恋人の心の声が聞こえるようになってしまった青年の苦悩と喪失の物語。切なく哀しい2編の恋愛物語。 ・もともとは妻ひとりのために書かれた恋愛小説。 ・1999年にネット上で発表され、口コミで広がり話題に。12万人が涙した。 ・2002年1月に出版。市川拓司初の単行本。(”市川たくじ”名義で出版) ・2003年7月期のNTV系連続ドラマ「14ヶ月 妻が子供に還っていく」としてドラマ化。 ・「愛する人の喪失」「哀しいけれど暖かい」「二人だけの世界」など、「いま会い」の原点ともいえる物語。 |