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「夜の深呼吸」 夜更けのベランダで 思いきり深呼吸をすれば 胸いっぱいに流れ込む つめたい土と枯れ草の匂いに 閉じ込められていた心は 息を吹きかえす めまぐるしく動く街も にぎやかな音の洪水も 今はすべて遠い世界 虫たちの奏でる音色のなかで 心とからだは少しずつ澄んでくる 東の空に輝いてみえるのは オリオン星座 金木犀のやわらかな香りは いつしか消えている ゆっくりとまわる季節のなかで わたしは呼吸をくりかえす 変わりゆくものも 変わらずに在るものも おなじ月の光をあびて しあわせな時を憩い 夜更けのベランダの秋は しずかに深まっていく 東山魁夷「月涼し」↑よろしければクリックして下さい。 いつもご協力ありがとうございます。 *~*~☆~THANK YOU!!~☆~*~*
2007年10月25日
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「笹舟のうた」 からだのなかに 川のせせらぎが聴こえます はるかな父母たちの なつかしいことばが聴こえます それは 気持ちのながれに やさしく添って 生まれでてくることばです 声にだせば ほっこりとあたたかい 包みこまれることばです いにしえから はるかな未来へ からだをながれる 父母たちのことばが聴こえます わたしはちいさな笹舟になって 涼やかなせせらぎを どこまでもながれていきます まだ幼いうたを 父母たちのうたの懐に委ねて いにしえと未来がとけあう あのひろい海原へ 一つになって還っていきます↑よろしければクリックして下さい。 いつもご協力ありがとうございます。 *~*~☆~THANK YOU!!~☆~*~*
2007年10月17日
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「小さなよろこび」小さなちょうちょが ひらひら飛んできて ベランダの 赤いペンタスの花に とまったよ小さなからだで 一生懸命に蜜を吸って小さな灰いろの羽を 満足そうに ゆっくりとひらいたり とじたりしていたよそれから また ひらひら飛んで 青い空のなかへ 消えていったよベランダに 赤いペンタスの花が 咲いていることは 誰も知らないけれど今日 小さなちょうちょが それを見つけてひととき 羽をやすめることが出来たなら 星のかたちの 小さな花たちと 友だちになれたならわたしは とても うれしいな・・・ よろしければクリックして下さい。 いつもご協力ありがとうございます。 *~*~☆~THANK YOU!!~☆~*~*
2007年10月12日
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「金木犀の香り」 金木犀の香りながれる季節になりました 金木犀の香りは 衣替えの日の香りです 真っ白なブラウスの袖が 腕にひんやり当たる朝 少し背筋を伸ばして 自転車を走らせていくのです 金木犀の香りは 運動会の日の香りです 青空の下 音楽は伸びやかに流れ 時おり上がる歓声を聞きながら 白いテントの中 父母と幕の内弁当を食べるのです 金木犀の香りは 学校の帰り道の香りです こおろぎの鳴く畦道を 少し駆け足になりながら 夕餉の匂いの漂いはじめた わが家へ帰っていくのです 金木犀の香りながれる季節になりました 淡いオレンジ色につつまれた 優しい時間が 胸をながれる季節になりました↑よろしければクリックして下さい。 いつもご協力ありがとうございます。 *~*~☆~THANK YOU!!~☆~*~*
2007年10月10日
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「秋の眼差し」 穏やかな秋の日は 澄んだ眼差しの やさしいひとに似て 陽だまりのなか そっと思い出に憩う 「奇跡」 きっと、もう咲かない・・・ 秋風に淋しく揺れる 褪せた緑のあいだから 突如ひらいた朝顔の 目覚めるような藍の色 「帰り来ぬ時」 若き頃の思い出語りつつ 抹茶を点ててくれた母 ほんのりと甘く苦い味わいに ちょっぴり大人になった 十三歳の秋の夜 「真ん中」 たいせつなことは いつも真ん中にある 負けるな こころ 夜明けまえの嵐にあって からだの中心の声を聴け! 「五重奏」 やわらかな光に 歩んできた道が照らされて すべてこれで良かったねと やさしく微笑んでいる シューベルトの弦楽五重奏 ↑よろしければクリックして下さい。 いつもご協力ありがとうございます。 *~*~☆~THANK YOU!!~☆~*~*
2007年10月07日
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