ヨカッタ探し

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February 13, 2006
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カテゴリ: 読書ろぐ
向田邦子『阿修羅のごとく』


ちゃんと確かめずに買ったんですが、向田さんのシナリオを
別の方が小説化したもの、だそうです。

家族って、平凡に見えても、それぞれに色んな問題がありますよね。
うちの家族なんて平和で、何の特徴も無いなぁ、
なーんて思ってますが、よその人から見たら「へ?」ってな
習慣があるかもしれないし…。
以前、自分が完全な子どもだった時には、家族のことで思い悩む
なんてこと、あまりピンときませんでした。

それぞれ心を痛めたり、頭を抱えたりしているなぁ、と思います。
相変らずのーてんきなのは、わたしくらいかも。(;^_^A

小説に出てくるのは、年老いた両親と四姉妹。
若草物語みたいですねー。
姉妹、とはいえ、父親が70歳でスタートしますから、
それぞれみんなイイ大人です。
子育てを終え、妻とともにのんびり悠悠自適…のはずの父親に、
年若い愛人がいる?!
そんなところから物語りは始まります。
でも、娘たちもそれぞれの事情を抱えていて…。

1時間で一応完結するドラマのように、細かい話を積み重ねる、

でも、前回、一応けりがついたのでは?という問題が、
ズルズル後まで長引いたり…。
なかなかドラマのようにキレイにはいかないよね、という感じが、
妙にリアルです。さすが向田さん。
橋田寿賀子ドラマを殆ど見ないのですが、ドロドロさ加減では

ただ、設定はドロドロなんですけど、緩急の間がよくって、
すっごく苦しい部分や、人間の醜さが描かれた部分と、
「ぷっ」と噴き出したくなるような部分が、いいバランスで
配置されていて、時代設定が古くても、気になりませんでした。
四姉妹それぞれに欠点や嫌なところもあるし、とても共感できない
振る舞いをしたりするんですが、どの人もやっぱり魅力的。

映画では、おっとりとしつつも激しい愛に生きる長女を大竹しのぶ、
一見問題の無い家庭を築きつつ、夫の浮気を疑う次女を黒木瞳、
カタブツで生真面目な三女を深津絵理、奔放な四女を深田恭子が
演じていたようです。
どうだろう?イメージかなぁ~。
他のキャストも豪華でしたし、原作に忠実なストーリーのようですが、
これは映画よりドラマで見るほうが面白い気がしますw

映画「阿修羅のごとく」公式HP

阿修羅のごとく






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最終更新日  February 16, 2006 12:47:15 AM
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Re:向田邦子『阿修羅のごとく』(02/13)  
TBありがとうございます♪
私はおかぁさんがなくなってしまう所が印象的でした。何も知らないのんきな妻を演じつつどんな気持ちで愛人のアパートの前に立っていたのか・・・
もっと年齢をかさねたら少しは分かるようになるんですかねぇ・・私だったらヒステリックに怒りまくりそう(^^ゞ (February 16, 2006 10:43:55 AM)

Re:向田邦子『阿修羅のごとく』(02/13)  
123mao  さん
私も基本的に、家族に関してのーてんきです。
でも一見平穏に思えても、それぞれの心の中まではわからないですもんね。以前、角田光代『空中庭園』を読んだ時にも感じましたが、一番近いだけに一番難しいっす。

本当につい最近、初めて向田作品を読みました。『桃から生まれた桃太郎』
何のこっちゃな題名ですが、ユーモアある娘と父の温かい話でした。次はもう少しドロドロなものも読んでみたいと思っていたので、この話にしてみます。



(February 17, 2006 12:46:51 PM)

はなちゃん987さん、ご訪問どもです♪  
anna2号  さん
コメありがとーございまーす☆

>私はおかぁさんがなくなってしまう所が印象的でした。何も知らないのんきな妻を演じつつどんな気持ちで愛人のアパートの前に立っていたのか・・・

あの場面は切ないですね。
目撃した次女・巻子が自分も母と同じような顔を
娘に見せていたのでは、と思うシーンもグッときます。
女として、妻として、娘として、母として…
いろんな顔があって、それをひっくるめて人なのでしょうが。

自分だったら、と考えてしまいますね。
まだまだ想像することしかできないですが。

(February 18, 2006 01:22:14 AM)

123maoさん、こんばんは。  
anna2号  さん
向田さんも守備範囲でしたか!
あいかわらずイチロー並に広いですねぇ。v(^_^)v

>でも一見平穏に思えても、それぞれの心の中まではわからないですもんね。以前、角田光代『空中庭園』を読んだ時にも感じましたが、一番近いだけに一番難しいっす。

角田さんでは『空中庭園』だけ読みました。
家族のことって、それぞれだからわからない、と言ってしまえば
そうなんですが、だからこそ、深いところで、
それぞれ何かしら悩みを抱えている…という点で繋がる気がしますね。

>何のこっちゃな題名ですが、ユーモアある娘と父の温かい話でした。次はもう少しドロドロなものも読んでみたいと思っていたので、この話にしてみます。

『桃から…』は未読です。
わたしの印象に残ってる小説は『あ・うん』ですかねぇー。
エッセイから入ったので『父の詫び状』とか、
面白かったです。
(February 18, 2006 01:27:20 AM)

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