| ★ | いわむらかずおの世界(児童文学) | ★ |
| ■ ♪ルチアさん♪高楼方子/作 出久根育/絵(フレーベル館) |
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| あるところに“たそがれ屋敷”とよばれている一軒の家があり、奥さまと、 ふたりの娘と、ふたりのお手伝いさんが暮らしていました。その屋敷にやってきた、あたらしいお手伝いのルチアさん。ふたりの目にだけ、その姿がぼうっと光りかがやいてうつるそのわけは?ふたりの娘スゥとルゥルゥは屋敷を抜け出してルチアさんが光る訳を探しに後をつけていきます。家を探し当てた二人はルチアさんの娘のボビーに出会います。彼女に光るルチアさんと同じ水色の宝石を託します。そして水色の実を飲み物に入れて飲むルチアさんの姿をみてしまいます。あれから何十年かすぎ、大人になったスゥの前にボビーが訪ねてきます。そしてあの謎解きを・・・少し変わった物語です。(2003.6.7読了) |
| ■ ♪The end of the world♪那須正幹(ポプラ社) |
| 地下のシェルターに取り残された少年が交信する相手は…。核戦争後の世界を描く表題作ほか、子ども時代を抜け出し始めた年齢の少年を主人公とする 4つのストーリー。1984年刊「六年目のクラス会」より4編を選んで収録。一番最初の表題の作品はとても怖い感じがした。今の世界情勢からしてありえない話ではないから。もし、地球が滅亡の道をたどりはじめたら・・・母が死に、父が死に・・・少年が交信した相手に向かって核シェルターを出るところはとてもよかったな。「約束」という作品は幼稚園の同窓会での話し。これも違う意味で怖い。一緒のクラスだった子が死んだ原因は?心臓病だったから長くはない命だったかもしれないが、みんながあの日、あんなひどいことをしなければ・・・その彼がこうやって6年ごとにみんなの心に宿ってくる。この作者は「ズッコケ三人組」を書いた人だ。(2003.11.2読了) |
| ■ ♪ルーシーおばさんの台所♪シンシア・ライラント(作)ウェンディ・アンダスン・ハルパリン(絵)市河紀子(訳)(偕成社) |
| ルーシーおばさんとくらすロージー、リリー、そしてテスはいとこ同士。 夏休みのある日、三人はクッキー屋さんをやろうと思いつきます。注文がきて、配達に行った三人は素敵な人たちに出会います。とても絵が可愛くて、お話も楽しいです。(2004.2.14読了) |
| ■ ♪すもも通りの花屋さん秋のミニチュアづくり♪シンシア・ライラント(作)ウェンディ・アンダスン・ハルパリン(絵)市河紀子(訳)(偕成社) |
| ルーシーおばさんとくらすロージー、リリー、そしてテスはいとこ同士。 三人はルーシーおばさんに何か素敵な贈り物をしようと思いつきます。そしておばさんのお店の花屋さんのミニチュアを作ることにします。(2004.2.16読了) |
| ■ ♪青い日記帳冬のプレゼント♪シンシア・ライラント(作)ウェンディ・アンダスン・ハルパリン(絵)市河紀子(訳)(偕成社) |
| もうすぐ冬休み。なにして遊ぼう。テス、リリー、ロージー、3人のいとこたちは、ぬいものをならうことにしました。90歳のホワイトさんの家で、3人は、ぬいものだけでなくとてもたいせつなことをならいました。思い出を書きとめるということです。三人は青い日記帳を買いました。そしてそれぞれに思いを書き留めました。ルーシーおばさんと過ごす三人がとても楽しそうで、いろんな人たちに囲まれて幸せそうなところがとってもいいです。(2004.2.29読了) |
| ■ ♪小石通りタイムズ春のいとこ新聞シンシア・ライラント(作)ウェンディ・アンダスン・ハルパリン(絵)市河紀子(訳)(偕成社) |
| 今回、三人は街の新聞を作ろうと思い立ちます。クイズやインタビュー、お菓子のつくりかたまで。名前は「小石通りタイムズ」三人の新聞つくりはとても楽しそうです。本の中に出てくる「小石通りタイムズ」はとってもよく出来ていて、本当に楽しい新聞です。(2004.2.29読了) |
| ■ ♪三人のキューピッド夏のパーティシンシア・ライラント(作)ウェンディ・アンダスン・ハルパリン(絵)市河紀子(訳)(偕成社) |
| バレエ団とワールドツアーに出ていたお母さん達が帰ってきます。三人はルーシーおばさんや小石通りの人たちとお別れしなければなりません。さよならパーティーの席でとっても嬉しい出来事がありました。ルーシーおばさんの恋人のマイケルが求婚したのです。このシリーズはこれで終わりです。最後はなんてハッピーエンドなんでしょう!四季を通じて三人の楽しそうな暮らしぶりやルーシーおばさん(おばさんと呼ぶには結構若い)やマイケル、そして小石通りの人々。こんなほんわかした楽しい街に住んでみたくなりました。(2004.2.29読了) |
| ■ ♪ココナッツ♪大島真寿美(作)荒井良二(画)(偕成社) |
| とびらは父親と二人暮らし。夏休みのラジオ体操は朝寝坊のため、いつも間に合いません。そんなとびらをからかうのが健太郎の楽しみ。健太郎はとびらの家の大家さんの孫。ある日、二人はビルの屋上で釣りをしているおじいさんに出会います。屋上で釣り?っていうだけでも不思議な話だけど、このおじいさん、ココナッツを釣っていた。何故?ココナッツ?そして台風が来た日に公園で「南の島屋」という屋台を見つける。ここにはココナッツという名前の女の人がココやしを売っていた!?この屋台を手伝い、台風がひどくなって・・・これは小学校高学年向けの児童書なんだけど、夢のようなお話がとっても面白い。荒井良二さんの絵もいい感じなのだ。夏休みの不思議体験ってなんだかわくわくするな~(2005.2.27読了) |
| ■ ♪ぼくらのバス♪大島真寿美(作)早川司寿乃(画)(偕成社) |
| たいくつな夏休みに思い出したバスの図書館。圭太は弟の広太と一緒に秘密の隠れ家をつくることにした。バスの隠れ家を満喫していた兄弟だったが、ある日、家出してきた中学生順平が転がり込んでくる。男の子って秘密基地とか作るのすきそうだよね~このバスの図書館は持ち主だったおじいさんが死んでしまったので閉鎖しちゃったんだけど、それまでは子どもの憩いの場だったんだよね。こういう場所があると何だか楽しいし、おじいさんやおばあさんからいろんなお話も聞けていいよね。自分の子ども時代にはこういうわくわくすることがなかったから少しつまらなかったかもしれない。自分の子はこれから自分だけの秘密を持ってわくわくするのだろうか?「ココナッツ」同様、夏休みのお話だけど、これもいいお話だったな~(2005.2.27読了) |
| ■ ♪ちなつのハワイ♪大島真寿美(作)池田 進吾(絵)(教育画劇) |
| 家族でハワイにやってきたちなつ。今までいい家族をやってきたのに、旅行を機に一気に崩れてしまった。結構シビアな話だったな~お父さんは仕事人間で、お母さんはカリカリしてて、お兄ちゃんのヨウジは受験生。楽しいはずのハワイ旅行なのに、何故かみんなの心はバラバラ。どこの家庭にでもおこりうるような内容なんだな。でもこの家族を再生していくのが主人公ちなつと管沢のおばあちゃん(亡霊か?)。このみんなには見えないおばあちゃんの助言が家族を結びつけていくんだよね。またまた不思議体験の話だけど、日常に追われて忘れかけていた大事なものを取り戻せてよかったな。(2005.2.27読了) |


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