宇宙の調べ THE COSMIC WAVE

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奥さんという言い方



何のことは無い、大復活、毎日のように流れています。三国錬太郎氏を起用した「皇潤」のCMです。

三国氏に、「家の奥さんが使っていたのでねえ!」と言わしめています。CM作製会社も、依頼した会社も、テレビ局も愚の骨頂ですね。

これでは三国錬太郎氏の品性までも押し下げます。

自分の妻を指して他人に言う場合、「奥さん」と言うのは、他人の妻を尊敬して言う語「奥様」と言う言い方から見れば、軽い表現である「奥さん」ではあっても、「奥様」よりは敬意が軽ければつみがかるいか、といえば、論理的には同じである語ですから、これを使うのは、軽薄です。

これは、聞き手を侮辱していることにもなりかねません。速く引っ込めてもらいたいものです。

ついでながら、多くのテレビ番組の出演者が、同じような言動をするという現況にまでなっています。どういうつもりかとかんがえさせられ、配慮がなさ過ぎる昨今を、遺憾に思っています。

料理人は、具材に対して、「炒めて上げる」などとぬけぬけと言い、花の師匠は花に対して、「活けて上げる」と言います。

植木の先生は鉢植の植物に対して、「根を手当てして上げる・枝を切って上げる」と言います。

大切に扱おうと言う思いは分からないわけではありませんが、日本語の使用習慣としては、芳しくなく、大切にすると言うより、むしろ、聞き手に対しての心遣いを欠いているわけですです。

身内を大切にしたいのなら、そのように正しい言い方の工夫をすれば済むことでもあり、家の中や肉親の関係に於いて、それを実行すればいいのであり、他者にそれを見せ付けることはありません。

出演者のあらゆるジャンル出身に、この病は蔓延し、ほぼ病膏肓に達してきています。

家庭内のことでも、身内と対外的なものとの表現がめちゃくちゃになってきました。

「して上げる」が横行しています。

「家のお母さん」・「家のお父さん」・「家の奥さん」・「家の旦那さん」と言われてしまうと、身内以外のものには、妙な気がしますし、なんだか馬鹿にされたような気分にもなりかねません。

そのように表現されて指されて入る当のご本人は、どう感じているのか、勘違いして、「ああ大切にされた」と思うのでしょうか、またそのように表現した発言者は、大切にした表現だと思うのでしょうか?

日本語の言い回し上、敬語で本当に大切にしなければならないのは、発言の受け取り手である当事者以外の他人です。

とまたまた、「ブーたれ」めきましたが、きれいな日本語を伝えるのは、大人の責務です。後に続く物に、正しい日本語を伝えたい物と、強く思います。


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