Dobrze Widzi Sie Tylko Sercem

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エンデの遺言


エンデの遺言―根源からお金を問うこと―

河邑厚徳
NHK出版 2000
オススメ度:★★★★★

(本当はもっとつけたい)

maruihosiお金がある人もない人も必読の、お金の価値観を変える書maruihosi


お金に対する不満、私たちが生きづらい理由、環境問題、世界の貧困、戦争……これらは現在の金融システムが根本的な遠因となっている。


何かするためにはお金が必要、お金がないから働かなくてはいけない、お金持ちになりたい…等々、よっぽどのお金持ちでない限り、私たちはいつもお金に縛られて生きているのではないだろうか。けれども、お金そのものについてあまり考えようとする人はいない。

ベストセラーになったというロバート・キヨサキ『金持ち父さん、貧乏父さん』では、私たちが働いても働いてもお金に困るしくみを的確に指摘している。この本を読んだ人はすでに私たちがいかにお金に縛られて生きていることを知っていると思う。その上で、「金持ち父さん」はお金持ちになること、その道を選ぶこと、つまり「勝ち組」になることを勧めている。

しかし、「勝ち組」に全員がなることは可能なのだろうか。
『エンデの遺言』では、一部がお金持ちになり他が貧しくなっていくことの原因は、「お金に利子がつく金融制度」であるとしている。ケインズが問題点を指摘し椅子取りゲームに例えた例が取り上げられている。


利子は国民が生産したすべてに対する先取りです。音楽にあわせて椅子の周りを人が回り始めます。突然、音がやむと、皆が椅子に座ろうとします。しかし椅子は一つ足りないのです。足りない椅子は利子で取り去られた分です。ひとり社会から落伍者が出ます。そして、また音楽が鳴り始めます。また一つ椅子が足りません。こうしてゲームは続くのです。

hana


この落伍者―犠牲者は第三世界の人々である、と『エンデの遺言』では述べられている。しかし、貧困だけではない。同時に、この金融制度は環境にも多大な影響を及ぼしている。


ある日、紙幣が導入された…それと一緒に銀行のローンもやってきて、猟師たちは、むろんローンでもっと大きな船を買い、さらに効果が高い漁法を採用しました。冷凍倉庫が建てられ、採った魚はもっと遠くまで運搬できるようになりました。そのために対岸の猟師たちも競って、さらに大きな船を買い、さらに効果の高い漁法を使い、魚を早く、たくさん取ることに務めたのです。ローンを利子月で返すためでも、そうせざるをえませんでした。そのため、今日では湖に魚がいなくなりました。


これが世界規模で続いたらどうなるかは想像がつく。


「はてしない物語」「モモ」の作者、ミヒャエル・エンデはお金を自明のものとせず、思索を続けた人。彼が遺した現在の金融システムに対する警告から始まり、常識にとらわれない様々なお金のあり方―地域通貨の取り組みがこの著書ではレポートされている。地域通貨とは様々な形態があるが、利子のつかないお金であり、人々の共生、自然との調和を目指す。既存の通貨、制度にとらわれずに地域通貨を使いながら暮らす人たちがどんな生活を送っているのか。オルタナティブな生き方を求めている人には必見であると思う。


iruka

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