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学力向上・勉強のコツ・学習計画など受験勉強法を教えています。
<数学の勉強のコツ>
<数学の勉強のコツ>
数学が好きな人はいます。しかし数学に興味がもてない。公式が覚えられない。
基礎はできても応用問題がとけない。そんなことを感じている子どもたちは
多いのではないでしょうか。そこで今日は数学の勉強のコツを、次の3つの
段階に絞って探る事にします。
1、数学の勉強がなかなはじめられない。
2、公式・定理が覚えられない・使えない。
3、基礎はできても応用問題が解けない。
1、 数学の勉強がなかなはじめられない。
人は思い迷っているような板ばさみ状態にあるときは、そのことで葛藤し、
なかなか行動に移せないものです。
例えば『海に行こうか山に行こうか』と2つのプラスの内容に葛藤するとき、
人はどちらにしようか、なかなか決めかねるものです。
葛藤状態はこの外、『ふぐは食べたし、死にたくはない。』のように一方は
プラスで、もう一方はマイナスの内容であるときもあります。そして『数学は
嫌いだ。しかし試験で0点をとるのもイヤだ。』というような両方がマイナス
内容のときだってあります。
このようなマイナスどおしの葛藤では、行動を起こすどころか、この板ばさみ
状態でノイローゼになってしまう事があるのです。
こうした板ばさみ状態におちいると、人はなかなかどちらかに決めかね、行動に
移す事ができず、うろうろしてしまいます。そしてやる気はあっても方向づけが
できていないため、そのうち、やる気そのものまで失ってしまうのです。
そうならないためには、まずは方向づけをする事が肝心です。理由付けは一般
社会では、「文化人は数学・物理学・美学を学ぶ。」と言われます。そのため
自分は数学を学ぶとしてもよいでしょう。
また数学が受験科目にあり、志望校合格達成のために、どうしても必要だから
でもよいでしょう。そして落第しないために、自分は数学に取り組むでもよい
のです。肝心なのは、とにかく数学を学ぶための方向づけをする事です。
つまり数学を学ぼうという行動を起こすためには、まずそれを学ぶ理由づけを
する事です。そして方向づけができたら、次に学ぶためのコツを身につけて
いけばよいのです。
2、 公式・定理が覚えられない・使えない。
人は興味関心があることはすぐに覚えてしまい、そのことを長く忘れません。
そのほかに何度も繰り返し覚えた事も、記憶の定着はよくなります。これらの
ことは認知心理学ではよく知られています。
確かに数学が好きな人や興味・関心度の高い人はいます。そしてそれらの
人たちは、数学の公式・定理をすぐに覚えてしまいます。また数学がそれほど
好きでなくても、何度も何度も出てくれば、自然に覚えてしまいます。
しかし英単語でも古語でも始めて出てきたときは、なかなか覚えられない
ものです。それは、英語も古語も始めて出てきたときは“無意味な言葉”
だからです。数学の公式だって同じです。その公式が何を意味しているのか
わからなければ、無意味な記号にしかすぎないのです。
ところがその公式・定理の意味がわかればどうでしょう。それを理解した人は
その公式・定理を難なく覚えてしまうのです。これは無意味な言葉は記憶に
残りにくく、意味のある言葉は記憶に残りやすいことを意味します。
つまり理数の公式は丸暗記せず、その公式の導き方を自分で解き、そして理解
する事です。そうすれば無意味な公式が意味のある言葉になり、記憶の定着が
よくなるのです。
また公式・定理を覚えたのにそれが使えない人がいます。それは単に基本演習の
量が不足していると考えられます。そういう人は教科書や教科書併用問題集または
基本問題集で、公式・定理の基本的な使い方をじっくりマスターする事です。
例えばテニスの打ち方のフォームを覚えたからと言って、その人は実際打って
みて、はじめから上手にボールをとばす事はできません。球出しをしてもらったり、
壁うちをしたり、実際ラリーを何度もおこなって、それではじめて打ち方を
身につけていけるのです。
このようにテニスの場合、何度も繰り返し練習で、習うより慣れをつくらない
と、うまく打てるようにならないのです。数学の公式を基本的に使えるように
なる事は、これと似ています。使えるようになるのに、やはり慣れることが
必要です。
つまり基本的な数学の公式・定理が使えるようになるまでに、繰り返し演習は
欠かせません。
3、基礎はできても、応用問題が解けない。
公式・定理などが使えるようになるための問題は、基本問題なので繰り返し
演習さえすれば、解けるようになります。しかし応用問題になるとまったく手が
つかない。こういう人は多いと思います。
ここでちょっと数学の問題の出題の仕方を考えてみましょう。数学の問題の
中には、必ず解くための条件が入っています。ただその条件は問題文を見て、
すぐにわかる『明らかな条件』と問題文を読んですぐにはわからず、さらに
条件を導く必要がある、「隠された条件」とがあります。そして問題を解く
にはそれを見分けなければなりません。
公式や定理をしっかり覚えていて、すでに使えるようになっている人なら、
『明らかな条件』はすぐに見つけるでしょう。やっかいなのは、問題文の
中から自分で、もうひとつの条件である『隠された条件』を導きだす事です。
これは、例えば図形問題で「2直線が平行」と問題文に記載があるとき、
そこから「隠された条件」である「錯角、同位角が等しい。」という性質を
導くようなものです。
ふつう数学の問題は『明らかな条件』と「隠された条件」の2つをすべて
使うことにより、はじめてその問題解決ができるようにできています。
基本問題はその文中に含まれるすべてかほとんどが、『明らかな条件』から
なりたっています。これに対し応用問題は文中に『明らかな条件』が少なく、
逆に『隠された条件』が多くなってくるのです。
そのため応用問題を解くには、この『隠された条件』が鍵になります。
この「隠された条件」が導き出せれば、応用問題は解けるのです。それでは
この「隠された条件」を導き出す能力をアップさせるにはどうすればよいの
でしょう。
それは、『隠された条件』を導くためには、代表的な問題に数多くあたり、
その問題のパターン化をする事です。このパターン化された知識は脳に記憶され、
その知識はパターン化された問題だけでなく、さらに新たな問題解決のための
知識として使われます。
学び方は、例えば参考書でパターンを学び、問題集でそのパターン化された
知識を使う、そして脳にうまく記憶定着するように、繰り返し演習する事です。
この参考書の使い方は『逆から攻める勉強法』でもよいのです。「問題⇒解答」
の順ではなく『解答⇒問題』の順に学習してよいのです。脳の中に、ある程度
パターン化された知識がないと、問題文の中に『隠されたた条件』を容易に
導く事は困難なのです。
このことは認知心理学ではスキーマ(枠組み)と言われます。上級者・上達者
ほどこのスキーマが多い事が知られています。このスキーマを脳の中で再構築
する事で、新しい問題にも対処する事ができるのです。
つまりこれと同じように数学の応用問題を解くには、パターン化された知識、
これがたくさん必要なのです。そのためには参考書の理解とその定着演習に
力を入れなければなりません。そうすれば、脳がこのパターンを再構築しながら、
応用力をどんどん身につけさせてくれるでしょう。
以上
今日は数学の学習のコツと題して、数学の勉強のしかたについて書いてみました。
数学の得意な人にとってはあたり前の事かもしれません。しかし数学をみるのも
いやと言う人にとっては、何か新しい発見があったかもしれません。
<英語の勉強のコツ>に移動する。
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