Qちゃん先生の子育てのヒント

小学4年生の万引き

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小学4年生の万引き


同じ小学校の4年生の子が万引きだなんて、本当に驚きました。
しかも悪気がなくてやったのではなく、故意に物を盗んだのです。
警察に補導されました。
実行したのはその子でしたが、周りに友だちが5人いて、
誰もその子をとめなかったというのです。


警察沙汰になったのに、学校もPTAも特に何も動かず、
PTA会長の家庭として、何かできることはないのか
気をもんでいますが、何もなかったように時が過ぎています。
夫いわく、「サラリーマン校長」と「サラリーマン教頭」だからと。
本当に、人間関係の薄い世の中になったものです。


その子は母子家庭で生活保護を受けている家庭だそうです。
母親は20代後半で、子どもが5人いますが、全て父親が違うそうです。
先月出産したばかりですが、その父親は行方不明。
生後1ヶ月なのに体重はほぼ生まれた時のまま。
おっぱいが出ないと早々にあきらめ、ミルクもあまり飲まないらしく...


まるで自分の子どもなのに無関心。
「愛情がないのよ。」 教えてくれた人が吐き捨てるように言いました。
子どもに愛情がないから、万引きをする子が育つ。
悲しすぎます。


自分の近くにそんな人がいることさえ、想像だにできません。
お風呂がないアパート。
貧困。
借金まみれ。
子育てに無関心。
幸い私には全く無縁の世界です。


気になったのは、万引きを止めなかった子たち。
うちの子は、万引きするような子ではありませんが、
果たしてその場にいて制止できる子であるかどうか。
これはしっかり教育しておかないといけないな、と思った矢先でした。





偶然見つけたこの絵本。
こんなぺージで始まります。
「こくごのノートをかいにいった、“はしもと”で、
けしゴムをぬすんでしまった。
でんわではなしているおばちゃんをみたとたん、
もっていたけしゴムをポケットにいれてしまったんだ。」


タイトルの「あかいセミ」。
まるで文学作品のような深い内容の絵本です。
万引きをした子どもの罪悪感や焦燥感がひしひしと伝わってきます。
万引きを知った母親とお店のおばさんの対応が本当に心を打ち、
最後は涙で声がつまりました。


普段、私は絵本は『読みっぱなし』です。
「感想はどう?」など、ごちゃごちゃ聞くと余韻が楽しめません。
でもこの絵本は違いました。
お金を払わず店を出ることは絶対にしてはいけないこと、
物を盗むことは悪いことであること、そんなことを懇々と話しました。


ただ、私がそう話さずとも、子どもたちはよくわかっていたようでした。
そして、こう聞いてみました。 「もし、友だちがこんなことをしていたら、
どうする?」
そうすると、息子(小3)はこう言いました。
「お店の人に言う。」


思ったより違う反応だったので、言い換えてこう言ってみました。
「仲のいい○○くんがこんなことをしていたら、どうする?」
そうすると、「やめろって言う。」 ホッとしました。
「そうだね。ちゃんと止めるんだよ。止めないのは、盗んだのと同じだよ。」


絵本の主人公の男の子は、自分が悪い事をした後に、
妹との約束を破って傷つけたり、セミのはねをむしり取ったりして、
どんどん悪い人間になっていく実感をします。
悪い人間にはなってはいけない。
作者のメッセージが息子や娘にしっかり伝わりました。





すでにこの絵本を読み聞かせされた方はいらっしゃいますか?
絵本だとわかりやすく子どもに伝わる気がします。
ぜひ小学生のお子さんに読んであげてください!
読んだ後は、しっかり親子で話し合われるといいと思います。
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