風とこころ

風とこころ

5魔王の精神。

5魔王の精神。








その後。


「う・・・ん・・・。」

目を覚ました少女が見たものは、

「ゼロス・・・」

横に眠る美少年・・・ん?美少年?

少女の顔の近くには少年の寝顔があった。

「ゼ、ゼロッ・・・!!(なんでいんねn・・・って、え、ぇ、ぇぇぇえぇぇえええええええ!?)」

思わず声に出しそうになったのを必死で止めて、顔のすぐよこにいる美少年を起こさないように息を殺す。

「――――!!(何でこんなことにっ・・・!!?ええっ!?つか、顔綺麗~vv・・・って違うってば!自分!!落ち着け。兎に角、落ち着け!!( ̄口 ̄;)ここは何処?私はダレ??じゃなくて!!落ち着くんだ自分~!!?)」

背中にまわされた少年の腕に当たらないように身を縮める少女。

「(ほんとどうしてこんなことに・・・・???(//△//)い、いちおう服は着てるな。いや、私にそんなことを心配する権利も何もないのだが。本当にいちおう;)」

とりあえず落ち着いてきた少女だが、今度は恥ずかしさが込み上げてきた。

「・・・。(もう、いや~/泣)」

少年と少女には薄い毛布が掛けてあり、ここはどうやら部屋のようだ。

「(・・・・・どうしよう。とりあえず、こいつ(ゼロス)をどうにかしないとな。・・・いま起きたふりをしてベットから落とすか?『ドカッ』と一発!・・・でも、ホントどうしよう;起きるまで待つべき?でもなあ~・・・。)」

少年の腕の中で悩んでいたが、あることに気づいた。

「あ・・・。」←りな

「・・・?」←ゼロス

起きてるしぃぃぃぃぃぃい!!?l|li_| ̄|○il|li

「おはようございます。魔王様?w」

いやあああああああ!!?起きてたんかイッ!?

「どうしました?陛下。」

衝撃のあまり固まってしまっている少女とは裏腹に、ゼロスはにこやかに聞いてくる。

「―――――っ(おのれえええっ!ぜろすめええええ!!起きてたんなら、言ええええええ!!!そして、離せえええええ!!?)」

少女は赤面で湯気が出てきそうだ。(笑)

「ぜ、ぜろす・・さん・・・あ、あの・・・・・。(//△//)」


「はい?」

「(死ねっ!『ドカッ』・・・って腹に一発打ち込んでやりてー!!まじでやりてー!!!)・・・離して・・くれませんか?」

ベットに横になってはいるが、ゼロスの方が一応背が高いので、少女は上目使いになっている。(意識はしていない)

「・・・・っ」

「?」

今度はゼロスが固まってしまった。(何か嫌な予感)

「ぜろす・・・さん?(汗)」

そのとき、歴史が動いた。(違う 

ゼロス少女に、抱きつきっ♡

「―――――っ!?(////)」

「・・・あっ、すみません。つい;」

ゼロスは少女を放した。

「・・・。(ついって何だ!ついって!?(//△//)ぎゃー!!まじでいやー!!?世の中の男なんてみんなそうよー!!(何)
いや、本当はスレイヤーズのゼロスみたいに性別関係ないのかもしれないけどー・・・!!)」

多少の混乱は招いたが、一応放してもらえたのでオールオッケイということで。(何

何とか魔の手から逃れられたが、少女の胸はドッキドキである。

(魔の手ってゼロスのことね?/笑)

「(ウワー;もう、お嫁にいけないってば!いや、貰ってくれる相手がいないかもしれないけどっ!!だけどっ、だけどさあ~!!)」

「大丈夫ですか?」

「ええっ、何がっ!?(お嫁さんにいけないこと!?)」

「・・・いえ。さっき、酔っていたでしょう?」

「あ、ああ。(それかあ。)大丈夫デス。」

「そうですか。よかった・・・。」

ゼロスは、ほっとしたような表情である。

「・・・・(何で心配してんだろ・・・?)」

一方少女は、少年がなぜ安心しているのかというのがわからないようだ。

これも一部の感情が欠落しているせいであろう。

少女は小学校4年生のころまでの記憶がほとんどない。

おそらく幼い時に何かがあり、そうなったのであろう。

今はそのことについて気にしていない。

むしろ、そのおかげで今の自分があることを喜んでいる。

少女の性格は誰にも似ていないようであるし、全ての人に似ているようでもある。

つまり、珍しいということが少女の特徴である。

少女は少年から少し離れたところでベットに腰掛け、何から聞こうかと頭を抱えて悩んでいるところである。

「(ううう;何から聞けばいいんだあ・・・!!)」

そんな少女にゼロスは・・・

「そういえば陛下、少し変わりましたねえ。」

「え?・・・どんなところが?」

少女は顔をあげて、少年を見た。

「体型・・・が。」

「(『ずもっ』←(効果音)な、なに?)え?」

少女は自分のからだを見てみる。すると・・・

「(うわっ!?何コレッ!!うでほそっ!誰の体ですか!?)ええ!?」

少女の体は来る前のそれとは違い細身になっていた。

「陛下は、肉体と精神の形が違うんですねえ。」

「(マジンガーゼット!?←(マジ!?という意味。)はあ~、やっぱり違うんだ~。どーりで自分の体がしっくり来ないとって、ええ!?)ふ、ふ~ん。」

少女は長年使ってきた体が精神とあっていないことについて、あまり考えていなかった。

「珍しいんですよ。肉体と精神が違う人は。やはり陛下は違うんですねえ。他の人とは。」

「(きっと私は体と精神が違うんだ!という妄想(想像?)をしていたが、まさか本当に精神体が違うとは・・・っていうか、ほんとに私の体?誰かの体じゃないよね?私、誰かに乗り移ってるわけじゃないよね!?)あー・・・。」

「なんですか?」

「肉体と精神が違うって、ここではあっちとなんか違うんですか?」

「ああ。ここでは、あちらで言う精神で行動するようなものなんですよ。陛下は精神体になるのは初めてですよね?」

「うん。(つか、ほとんどの人間はそんな事一度もないだろうよ。)じゃあ、私の体は?」

「陛下の体はここに来る途中で精神と分離したので、途中に置いてきたも同然ですね。それに初めて精神だけで行動したから疲れてしまったのでしょう。」

「(置いてきた!?)ふーん;そう。」

「ですが、一応陛下の体は安全なところに置いてあるのでご安心を。」

「・・・(ふーん。一応・・・ねえ。)」

自分の新たな体(精神体)を見ながら、他にいったい何を聞こうかと少女は悩んでいた。




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つづく。







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