風とこころ

風とこころ

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チャットで





「・・・・・何泣いてるんですか?」

「ゼロス・・・・」

パソコンの前で小さくなりタオルで顔を覆っていた管理人にゼロスは尋ねた。

「ズズッ・・何でもない。」

それでも、まだ泣いている。

ゼロスは管理人の後ろからパソコンを覗いてみた。

「・・・・・・」

一見普通のチャットの画像が映されていた。

「?」

ゼロスは首を傾げた。なぜこの人は泣いたのだろうかと・・・

「べつにさあ。たいした事ないのよ。ただ何か泣けちゃってねえ」

おねえことばで話す管理人の言葉をゼロスは静かに聞いていた。

「・・・・・・」

「叱られてなく子供と同じものなのか、恋愛で振られ悲しみに暮れた女の人と同じなのか、はたまた情緒不安定でなのか、私には分からんのよ。」

「・・・・・・」

「やっぱり、17歳の誕生日に何かあるのかなあ?・・ズズッ」

「それはいいですが・・・ハイ、これ・・」

黙ってゼロスからティッシュを受け取る管理人。

鼻をかむ。

「あー、たかがチャット。されどチャットで、色々難しいよね~(苦笑)」

「・・・・・・」

「あんたも無表情してんじゃないわよ。つめるよ?」

「もう、ちゅめっているじゃないですきゃあ。(もう、つめっているじゃないですかあ。)」

「はははw それでは、今日はこれくらいでvv」2005.01.05


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