小さな不動産会社のBOSS日記

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臼杵紀行~part4(良質の佇まい)


木造の低い家並が建ち並ぶ細い路地。
今も時代の名残、街風景を持つ年々人口減の地方市は、同様に全国的にも多く見る、いわゆる過疎化傾向の町であるには違いない。
確かに、休日を一時過ごしたなかで、若い人に出会う事も少なかった。

長い時を超えてきた商店街。
しかし、あまりに静かすぎるこの町は、そのなかでも、過疎化の町がおよそ辿る様子ともまた違った。

近隣に大型ショッピングセンターができると、従来稼動していた商店街がすっぽりと全体が一気にシャッター街となる。
城下町は、それでも辛うじて古い町を引き摺り生きていく。

けれどもこの臼杵は、古い町のまま、今尚店がそれなりに息吹いている。
過疎化にあって、人も町も、決して後退した感じはないのである。

際立って城下町を謳いに観光依存している風でもない。
人も町も、時代の流れに左右されないところで、共存しながら生きている。

そう、この町と人にはよい意味で、気負いのなさを感じたのである。
何より、此処に住む人が、此の町を愛している。

臼杵は、良質の空間に生き続ける城下町であった。

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擦れ違う地元の方がさりげなく会釈してくる路地。
その路地をやがて緩やかに折れると、映画なごり雪で、ヒロイン雪子が、枕のビーズを雪に見立て、闇に浮かぶ二階の窓から願い成就の雪を降らせる印象的なシーン。
その黄色い建物が見えてきた。

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なごり雪



伊勢正三「なごり雪」


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