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タクシー全面禁煙(中日新聞)


2006年12月31日 タクシー全面禁煙(中日新聞)



大都市圏で初 名古屋地区8000台 5月から



 名古屋地区(名古屋市とその近郊)で営業するすべてのタクシー約8000台が、来年5月1日から全面禁煙となる。名鉄交通やつばめ自動車など大手タクシー会社を筆頭に、地区の法人、業界団体の大半が一斉実施で合意した。大都市圏でのタクシーの全面禁煙化は初めて。
 名古屋地区の百二社・三協同組合が加盟する「名古屋タクシー協会」によると、女性や子どもを中心とした非喫煙者から「車内がタバコくさい」と苦情が多かった。また運転者にとっても狭い車内で「受動喫煙」を強いられるなど健康面での不安が根強かったため、今年夏ごろから禁煙化の検討を開始。
 「中途半端に喫煙タクシーが混在すると、利用者が戸惑ったり不公平感を抱いたりして、運転手もきっぱり喫煙を断れないムードになりかねない」と判断し、全面禁煙の一斉実施を決めた。
 各社や業界団体は今後、同協会内に連絡会議を設け、利用者への周知方法を詰める。
 名古屋地区の禁煙タクシーは現在、五社で計80台。大手タクシー会社の幹部は「電車や駅、路上での禁煙拡大など社会の流れからも、また多くの人を快適に運ぶ公共交通機関としてのタクシーの使命からも、全車両の禁煙化は必要」と強調。「愛煙家の方にもぜひ、理解願いたい」と話している。
 中部運輸局は「大変な英断で、公共交通機関の健康増進対策としても、望ましい取り組み」と歓迎している。
 タクシーの全面禁煙化は、今年四月に大分市タクシー協会(約8百台)など大分県内の一部地域が先鞭(せんべん)をつけ、同県内では現在、運行車両(約二千八百台)の90%近くまで禁煙化が進んでいるが、東京、大阪を含めた大都市圏では例がない。


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