~桜時雨~

~桜時雨~

吐き溜め 5


夢を見ていた幼葉は
黒い地面で泣きました
美しく咲き誇っていた 華々は
泥に塗れて 枯れました
風に切られて
雨に撃たれて
                 台風



また1羽又1羽
水辺に舞降る黒き天使 鶺鴒よ
その美しい翼と 枝垂る尾羽
私に下さい
醜い私に似合等しないでしょうが
醜い黒い悪魔と 美い黒い天使
つりあう筈などないけれど

又1羽又1羽 黒き天使が舞い立ってゆく

天使と悪魔のオンナノコ
手を結び合う事はないのかな・・・
                 鶺鴒



嘘かホントか
自分でもわからない
少女の恋心
今 昔 変わりなく

明日こう言おう
あの人にこう言おう
ただ一言『好きです』と

空に星見上げ
少女の眼には 何映る?
                 乙女心



<神隠しの森>
おいで おいで
トンネルの向こう側
神に隠されし子の集いし場所へ
アチラにいったら戻って来れないよ
コチラに戻って来れないよ
おいで おいで おいで おいで
ワタシトイッショニイキマショウ・・・
                 開かずの森



哀しみで流した雫
枯れた花へ注ごうか
咲いた花は
涙を流して散るでしょう

儚く散るは恋の華
                 失恋



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