命名


その関係で、おなかの中にいるときに話し掛けやすいようにと、ニックネームをつけようと二人で考えたのが、レオノアという呼び名だった。
これは、男の子だったらレオ、女の子だったらノアにしようというぼんやりとしたかんかくがあったからだ。
字はレオなら玲音とかいてレオ、ノアなら望彩と書いてノアにしようと思っていた。
でも、実際生まれてみて、名前を考えるときにNICUで取ってもらった息子の写真を見て、まだがりがりで小さいこの子には玲音は似合わないというのが率直な感想だった。それに、この名前だと、名字とあわせると総画はいいんだけれど、健康運がかなり悪くなることにその時気づいた。
それでなくても小さく産んでしまったのに、健康運が悪いとこの先どんな病気が出てくるか分からないから、私としては字画をいいものにしたい!!という思いがベッドの中で強くなり、主人にそのことを告げた。主人は字画は関係ない!!漢字の意味が重要だと最初は取り合わなかったが、他の名前も付けることも考えて私がすごく悩んでいることを告げると私に任そうかという気持ちも出てきたようで、結局、3日悩んだ末、やっぱり音はレオにしようと心の中で決めた。
では、字はどうするか、毎日のように、本を読んではいけないとい言われた暗い病室で名づけ本を見ながら考えた字は怜大だった。これでレオなら字画も最高だし、怜は賢いという意味と、人間的にみずみずしいすばらしいという意味があり、大は大きくなってほしいという意味とやはり賢くすばらしいという意味があることからこれはどうかと、主人に聞いた。
最初はあまり好ましくないような漢字で中央の央を使いたかったような主人だったが、オーケーしてくれ、主人の両親へ一応報告ということになった。私の母は自分たちがよければ別にかまわないという人間だったが、義両親は一応お伺いを立てる必要があった。結果、やはり、大反対。玲の字を使ってはどうか、怜は心が冷たいと書くではないか、よろしくないとか、大でオと読ませるのは当て字だとかいろいろ言われたが最終的には字画も良いしと言うことで、息子の名前は怜大と決まった。獅子のように強く21世紀を生き抜いてほしい、そういう思いも強く込めた。


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