バレンタインとファーストKISS




   バレンタインとファーストKISS

かごめ「行ってきま~す!」
母「行ってらっしゃい。ちゃんとチョコ渡すのよ。」
か「わかってるって。」
ルンルン気分で玄関を出るかごめ。
そう、今日は女の子の一大イベント、バレンタインデーである。
か「よいしょっと。」
戦国時代につき、井戸を出る。
か「さ~ってとっ。早く犬夜叉のとこ行かなきゃ。あいつ、どうせ今頃イライラしてるだろうからねぇ。」
自転車にまたがり、楓の家へ向かう。
か「楓おばあちゃーん。」
楓「おぉ、かごめではないか。」
楓は畑の草抜きをしていた。
か「犬夜叉達は?」
楓「妖怪の臭いがすると言って、丑寅の方角へ行ったぞ。」
か「ありがとう、楓おばあちゃん。」
楓「気をつけて行くんじゃぞ~。」
か「は~い!」
また自転車にまたがり、今度は丑寅の方角へと向かう。
か「(心:もうっ!せっかくチョコ持ってきたのに。早くしないととけちゃうじゃない!)」
こんな事を思いながら、かごめは自転車を漕ぐ足を速める。
ドドドドドッ
か「な、何!?」
煙をまき上げながら近づいてくる巨体にかごめは驚きの声を漏らす。
妖怪「ドケ~~~~!!」
か「妖怪っ!?」
巨体の正体は妖怪であった。
妖「ドケッテイッテルダロ~~!!」
妖怪はかごめを殴ろうとした。
  が、
犬夜叉「かごめっ!」
犬夜叉が素早くかごめを抱き、安全な場所へ運ぶ。
か「きゃっ・・・あ・・・犬夜叉・・・。」
犬「かごめ。大丈夫か?」
か「うん・・・。それより、犬夜叉。渡したい物が・・・あれ?ない。何で!?」
かごめは突然の出来事に、チョコを落としてしまったのである。
か「あ!」
かごめは大声をあげる。
かごめの落としたチョコは妖怪に踏まれてしまったのだ。
か「どうしよ・・・。」
犬「あー?あの黒いもんが何だってんだ。それより、俺が妖怪片付けてくっからおめーはそこで待ってろよ!」
そう言い残し、犬夜叉は妖怪の元へ。
か「・・・・・・。」
かごめは呆然として突っ立っている。
犬「妖怪!てめぇの寿命もここまでだ。散魂鉄爪!!」
ザンッ
妖「ウギャ~~~~!!!」
ドッシンッ・・・
妖怪は死んだ。
犬「けっ。ったく、それほどのもんでもなかったじゃねぇか。ん?かごめ、どうした?」
かごめはさっきと同様、呆然として突っ立っている。
か「あれ・・・あのチョコ・・・大切な物・・・なの・・に・・・。」
犬「なーに言ってんだー?あんな気持ちわりぃもんが大切って、おめー頭がどうかしてんじゃねーか?」
か「んなっ・・・。」
犬「ったく大体なー、俺が助けるまで突っ立ってるって馬鹿がいるかよ。とっとと避けろっての。」
か「犬夜叉・・・。」
ニコッと笑い、犬夜叉を見つめるかごめ。
か「・・・おすわりっっ!!」
グシャッ
犬「ふぎゃっ!」
か「もうっ!人の気知らないで!!」
かごめは吐き捨てるように言い、その場を去っていった。
そのかごめの横顔には一筋の涙が流れていた。
犬「っ・・・。」

か「馬鹿!犬夜叉の馬鹿!」
かごめは井戸へと早足で歩いている。
か「私がどんな思いでチョコ作ったと思ってんのよ!必死だったんだから・・・。・・・馬鹿・・・。」
犬「おい!」
か「犬夜叉!?・・・何よ・・・。」
犬「これ、チョコってゆーんだな。」
そういう犬夜叉の手には黒い物体――チョコ――が握り締められていた。
か「・・・そうよ・・・あっ!」
犬夜叉は妖怪に踏み潰され、ぐしゃぐしゃになったチョコを口に頬張る。
犬「おー、案外うめーじゃねーか。」
か「・・・何やってんのよ・・・。気持ち悪くて食べられなかったんじゃないのっ!?」
犬「・・・おめーが作ったもんを食べねーわけにはいかねーだろーが。」
真っ赤になって犬夜叉が呟く。
か「え・・・?」
かごめの顔も赤くなる。
犬「・・・じゃ、弥勒らのとこ戻るか・・・。」
か「うん・・・。」
弥勒達の元へ戻る2人の間には沈黙が広がってた。
犬「・・・かごめ。」
か「っ!?」
・・・・・・
犬「これでいーだろ。」
か「え・・・?」
犬「さっきのチョコのお返しみてーなもん。」
か「・・・うん♪」
2人はまた歩き始めた。
今度は手を繋ぎ・・・
か「(心:犬夜叉・・・ありがとう。)」
―――――初めてのKISSを・・・―――――


                      ~END~


★☆★☆コメント★☆★☆

いちおーバレンタインのです。
が!
バレンタインぽくないしね;
しかも初キッスかどうかはわかんないし;
もうテキトーって感じ?
まぁバレンタイン系の書けて良かったvv


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