お便所と私

長い人生の中で、男性と一緒にこんなに長く暮らしたのは
正直初めてなさとっきーな。

それまでそんな長距離恋愛もしたことがないので、
一緒に暮らしたことなんてほとんどなし。
せいぜい、夏休みの一週間や二週間程度。

だから、羊さんと夏休みを全て一緒に過ごすことや
冬休みもまるまる一緒に過ごすことが
実は不安で胸がいっぱいだった私。

私たちは会えば必ず一緒に暮らす。

「じゃまた明日ね~」

なんて言って
お互い家に帰ったこともありません。

「じゃ、三時に渋谷駅でね~」

なんて待ち合わせもしたことありません。

「ごっめーん、最終電車にもうすぐだから行かなきゃ~」

なんてカワイイ台詞も言ったことがありません。

一緒に暮らしているわけですから、
「じゃまた明日ね~」
なんて言わなくても朝起きれば隣に居る。
居てほしくなくても隣に居る。

「じゃ三時に渋谷駅でね~」
なんて小洒落た待ち合わせをしないでも
彼が家に帰ってくれば一緒に出かけることができる。

待ち合わせは常に空港。
フランクフルト、デュッセルドルフ、ケルン、ミラノを制覇。
今後は縄張りを成田、千歳などアジアへと広げて行く予定。

最終電車も何も、帰る先は一緒だ。

私たち普段は離れ離れで寂しい思いをしているが、
一緒に居るときはとことん一緒。

離れているときは、
いやと言うほど一緒に居られる時間が恋しいのだが、
一緒に居れば居るで問題もあるのだ。

そしてさとっきーなの最大の問題は
お便所。

私、緊張すると大がつまります。

旅先ではしばしば便秘になります。

でも今までした旅などせいぜい一週間、または
長くて二週間のもの。

便秘をしてもお家に帰ればすぐ快便です。

羊さんと付き合いだして、二度目のドイツ。
朝から晩まで羊さんと一つ屋根の下。

一週間目は「やっぱりな~」と言う感じで便秘のことも
さほど気にしませんでした。

でも二週間が経つと、ちょっと私
大腸破裂しちゃうんじゃない?!
と心配になり、薬を飲みました。

羊さんに相談すると、

「便座の上で糞ばらなくちゃいけない。」

とアドバイスしてくれたのですが、
どうも私、愛する男性と一つ屋根の下にいながら
自分は便座の上で糞ばっているというのが
恥ずかしくてたまりませんでした。

「いやいや!そんなことしたくない!」

そう言いましたが、

「雑誌でも読みながら座ってればいいんだよ。」

と言われ、ドイツ語の雑誌なんて読めないので、
日本から持ってきた
「ゴーマニズム宣言」の漫画を持って
しぶしぶお手洗いに引きこもり。

でも・・・でも・・・

出ないものは出ないのです。

便秘薬が一袋だったから足りなかったのか?

そう思った私は二袋飲みました。

普段この薬を一袋飲めばお腹が痛くなって
快便!
なのだが、どういうことか、今回全く出る気配なし。

本気でドイツで大腸破裂して死んじゃったりして・・
などと考えながら頑張る(糞ばる)さとっきーな。

お腹のマッサージ、便秘薬、
快便ダンスなどなど。

快便ダンス:ジャンプすればウンピが落ちてくるのでは?
と言う論理から開発されたオリジナルダンス。


いろいろ試してみたが
羊さんが一つ屋根の下に居る限り出てこないウンピ。

だってプーとかピーとか音が出たら・・?!
いや、プーとかピ-ならまだ可愛らしいけど、
ブブブブっ とか
ボボボンっ とか出たら?!?!

「ボク、外に散歩に行ってこようか?」

なんて言ってもくれたのですが、
そんな事されたら自分がみじめ・・と思い断りました。

結局羊さんと一緒に居る間に出たのは
ウサギのフンのようなかわいらしいウンピだけ・・。

快便を体験できたのは羊さんの夏休みが終了して、
仕事が始まってからでした。
鬼の居ぬまに快便。

これは、きっと羊さんのおうちにいたから、
さとっきーなは緊張していたんじゃないかしら?
と思ったけれど、
秋に羊さんがイタリア上陸したときに
二週間ばかり私の寮の部屋に滞在したときも
私は結局便秘をして、
便秘薬を飲んだにもかかわらず出せなかった。

結局恥ずかしいからって、
寮内の公衆お便所まで行ってきた私。

そして冬も結局便秘に悩まされ、
春も便秘に悩まされ、
今年の夏にまた一緒に過ごせばまた悩まされるのだろう。

嗚呼なんて繊細な私・・・。

もしかしたら私はパートナーの選択を誤ったのかもしれない。






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