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2015.12.20
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カテゴリ: 音楽
12月の初頭、ニコラウス・アーノンクールが現役引退を表明したというニュースが飛び込んできました。A新聞の記事によれば、翌日が誕生日という12月5日、予定していた指揮を病気で交代したコンサートのプログラムに挟んだ自筆のメモに、そのように書かれていたとのこと。随分唐突ですが、すでに86歳という年齢を考えれば、今まで現役でいられたことが既に偉業という感じです。

彼の公式ホームページ
http://www.harnoncourt.info/en/
によると、2015/16年シーズンのウィーン・コンチェルト・ムジクス(WCM)のコンサートは予定通り行うとのことですが、来年後半からのシーズンからはおそらく新しい体制での再出発を目指すとのこと。

このウェブサイトのタイムラインを見ていると、レコーディングの記録を通して60年あまりにわたる彼とWCMの長いキャリアを辿ることができますが、それは彼やレオンハルトといった面々を中心に始まった古楽復興運動の歴史そのものでもあります。

その中でも、特に亭主の印象に残っているものの一つがモンテヴェルディのヴェスプロです。このタイムラインでは1967年に録音されたとありますが、亭主が最初にこれを聴いたのは今から30年ほど前、1983年にキングレコードから発売(再販)された2枚組廉価版のLP(ジャケットもエルグレコによる聖母マリアの絵も含めて元のものと同じデザイン)でした。(同じ1960年代後半に、英国でもJ.E.ガードナー達が同じようにヴェスプロに取り組んでいたことが思い出されます。)


当時、エマ・カークビーとイングリッシュ・コンソートによるマドリガーレを聴いてモンテヴェルディにハマった亭主が、他にどのような作品があのだろうと漁っているうちに出会ったのがこの録音でした。これまで聴いたことがない新鮮な響きに打たれ、カセットテープに録音して繰り返し聴いていたことを今でも思い出します。

とはいえ、LPのライナーノートには楽曲の詳しい解説が付いているものの、演奏者については(名前や楽団名を除き)何も情報がなく、ジャケット裏面にある彼の名前も「ハルノンクール」と書かれているのが何ともご愛嬌。ちなみに、総合指揮者としてユルゲン・ユルゲンスの名前が大書されていますが、アーノンクールとWCMの名前は参加した合唱団などと同じ1団体の扱いで、要するに当時は彼が何者であるか(少なくとも日本では)知る由もなかったということのようです。

その彼の名を日本で一躍有名にしたがヴィヴァルディの「四季」の録音らしく、そのLPが日本初登場した時(1978年5月)、「少し大げさにいえば、この国のバロック音楽ファンは騒然となった」(渡辺和彦氏のライナーノートから)とのこと。それ以前の19世紀ロマン派的の延長のような美学と一線を画した演奏がどれほどセンセーショナルだったかを伺わせます。


それにしても、アーノンクールの世代が去った後、古楽復興運動はどのように進んでいくのでしょうか…





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最終更新日  2015.12.20 20:07:39
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