いつも帰ってきてしまうのは君という扉の前
君と初めて出会った夏 僕は君という扉を見つけた
そしてノックしようとした…けれどその時
すでに君は僕じゃなく違う扉を開けていたね
だから僕は君という扉の前から
静かに去っていくことにした
それから僕は違う扉 何度かノックしてきた
そのたびに傷つきながらも成長してきた
どれも決して偽りなんかじゃなかった
ある日 僕は決めたんだ
もう誰の扉の前にも立つまいと
……だけどこの夏
気付いたら僕はまたここに ひとりポツンと
君の扉の前に帰ってきてしまっている
そしてまたノックできないでいる
君はまだ違う扉を開けている
僕にはどうすることもできない
もしできることがあるとするなら
またこの扉の前から消えること? そうじゃない
今度は自分が一番傷ついてもいいから
君の扉をノックすること
きっとこれが君を好きになってしまった僕のサダメ