小説喫茶・メル

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はるか上空、シルフィーとヴィゾフニルの側にいるミハエルとメル、そしてハルとカムル。

「ちっ・・・フレズベルクでも弾かれちまうとわな……」

解放はせず、神器を構えながら言う。

ヴィゾフニルは神器に選ばれなかった剣。

ならば完全なる自分の剣なら通じると思ったが、甘かった。

ミハエルの時同様何度も弾かれている。

そんな光景を見ていたカムルが、静かに口を開く。

「3つの神器、合わせることは出来ないのですか?」

その言葉に、3人は驚いた。

「そうか・・・やってみる価値はありそうだ」

「そんなこと、出来るのか?」

神器については詳しく知らないミハエルなので、当然疑問に思う。

「出来るのを信じるしかねぇだろうな、どっちにしろこのままじゃ、シルフィーが飲み込まれるのを待つだけだ……」

ハルの発言に、二人は黙り込む。

現に自分達の力ではどうにもならないと、認めたくはないがそう思っているのだ。

それほどヴィゾフニルの力は強大だった。

「そうと決まれば・・・・・・レナス!マルシア!!!」

「!?」

ハルの大声に反応する二人。

戦闘を止め空を見上げる。

「今すぐこっちに来てくれ!!三つの剣を合体させる!!」

あまりに唐突なので呆気に取られたが、すぐに我に返り叫ぶ。

「わかったわ!」

「承知した!!」

悪魔の羽根をはばたかせ、上空へと向かう二人。

だがレナスの方に

「くっ!?」

大量の鷹が立ふさがった。

まるでハルの元へと行かせまいと、進路を塞いでいる。

剣を構え、切り掛かろうと全身した時

「!?」

ドーンと、巨大な光線が目の前を遮った。

それにより目の前にいた鷹達が消え去る。

「どうぞお通りください、雑魚退治なら俺にお任せを」

「セツナ!?」

先程まで庭にいた少年が、レナスの前に現れた。

羽根もないのに何故浮いているか不思議だったが、足元を見てみると

「ルミスさんの水の力は凄いですね~」

小さな水の塊が、スケボーのように形作って浮いていた。

それによりセツナは空中におれるのだ。

「貴方・・・どうして?」

「あなたには借りがありますから~(親だけど)、それに俺、女性の味方ですし」

彼はそう言い笑い、視線を残っている鷹達へとやる。

「早く行ってください、手遅れになる前に」

そして片手を前に掲げた。

「・・・ありがとう、貴方良い男になるわね♪」

レナスは微笑んで言い、さらに上へ上昇した。

それを鷹達は追おうとするが、セツナがそれを阻止するように立ち塞がる。

「当たり前よレナスさん、なんたって俺は、世界一かっこいい男なんだからな」

指先に光が集中する。

とても激しく、バチバチと鳴り響く。

「さぁ~て、カイトに鳥の丸焼きでも作ってやるか」

それを鷹達に向けて構え、そして

「ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!」

凄まじい程巨大な波動を放った。

まるでレーザーのようなそれを受けた鷹達は

「あらら・・・やり過ぎちまったかな?」

跡形も無く消滅していた。





再び上空

セツナのおかげもあり、レナスはハル達と合流出来た。

「よし、じゃあ一斉に投げるぞ」

ハルに言われ、レナスとマルシアはコクっと頷く。

「カァアアアア!!!」

そこに一匹の鷹がやってきた。

「ちっ・・・」

3人を守るべくミハエルは水の剣を腕に纏う。

しかし、その必要はなかった。

鷹は彼等に到達する前に

「邪魔です」

カムルの氷によって、氷づけにされた。

そのまま地面へと落ちていき、砕け散る。

それを確認した3人は

「フレズベルク!」

「セイレーン!」

「クライシス!」

3つの神器を真上に放り投げた。

3本の剣は空中でクルクルと周り、合わさる。

光り輝き、まぶしい光に目を奪われる一同。

その光が納まると、やがて姿を現す。

一本の剣が。

【聖剣・レヴァンティン】

「ミハエル!受け取れ!!」

ハルはそれをキャッチし、息子へと放り投げた。

彼は上手く受け取りその剣を見る。

「・・・凄い・・・手に持つだけで・・・力が溢れてくる」

剣からは白い光が溢れ出ており、刀身は細く、レイピアのようだった。

これが3つの神器を合わせた剣、レヴァンティン。

「よし・・・いくぞ!!」

あまり慣れない剣を両手で握り、シルフィーへと向かう。

だが危険を察知したのか、ヴィゾフニルは彼女ごとさらに上空へと飛んだ。

「なに!?」

その高度はかなり高い、悪魔の羽根で行ける距離ではなかった。

「あの野郎!逃げやがった!!」

予想外の事態に腹を立てるハル。

合体時間があまりないので尚更だ。

「くそっ・・・どうすれば・・・・・・」

「こっち!!」

「えっ!?」

突如聞こえた声に反応し向くと、そこに自分と同じぐらいの少年がいた。

「カイト!!」

レナスだけは唯一わかる。

セツナと共にいた彼を。

「なんだぁ!?あのロイドそっくりのガキは!?」

「あぁ~えっと・・・後で説明するからとりあえず黙ってて・・・」

兄に騒がれるとややこしくなる、その為の配慮だった。

そのカイトは、剣を抜き叫ぶ。

「俺の剣に乗って!!奴の所まで飛ばすから!!」

「あっ・・・けど・・・」

「早く!!あの子を助けたいんだろ!?」

彼のその言葉を聞き、ミハエルは悩んでいた顔を振り解いた。

「わかった・・・頼む!!」

そしてカイトの剣に乗る。

「よ~し・・・いっけぇーーーーーーー!!!!!」

勢い良く振り上げ、ミハエルをはるか上空へと飛ばした。

シルフィー、ヴィゾフニルの元へ。

わずか数秒で到達。

聖剣を掲げた。

「シルフィーを・・・・・・返せーーーーーーーーーーー!!!!!」

両手で振り下ろすと、今まで同様バリアのようなものに阻まれるが

「うぉおおおおおおお!!!!!」

それが砕け、ヴィゾフニルを切り裂いた。

「やった!!」

下でガッツポーズを取るメルとカイト。

ハル達も「よし」と言った感じで手を握った。

剣、レヴァンティンは3本に戻り、持ち主の元へ落ちていく。

ヴィゾフニルは、煙のように消えた。

ミハエルは気を失っているシルフィーを抱え、ゆっくりと降りる。

たくさんいた鷹達も、すべて消え去っていった。
















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