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5・勢力
ジークにより、ウェルギリウス城に案内された4人。
城下町を過ぎ扉をくぐり、謁見の間まで向かう。
中に入ると、人影が3つ見えた。
玉座に座るのはこの国の王妃であり陛下、セレス。
まだ若く見え、それでも母親のような貫禄を見せる姿は、とても凛々しい。
その両側に立っているのは、天才軍師と呼ばれている男、グラディウス。
反対側にセレス側近の女性、ウェスタ。
ジークとマリアを先頭に、4人は一歩下がり礼をする。
「陛下、先程お伝えした、我が軍に入隊させて頂きたい4名をお連れしました」
事前に伝書鳩により、ある程度のことは伝えていたため、話は早かった。
セレスはジークが話終わるのを確認し、サリア達4人を見る。
それにより皆少し緊張するが、彼女は優しく微笑んだ。
「幼きながら、我が国の戦いに協力してくれること、国を代表して、感謝致します」
その言葉に4人はさらに緊張するが
「はっ!微力ながら、陛下のため、この国のために全力を注ぐことをお約束します」
サリアが、一同の代表として頭を下げて言った。
それに続くよう、アクア達も頭を下げる。
一応3人も王族なので、それなりの礼儀は心得ているのだが、まだ幼いのでサリア程ではない。
「それではグラディウス、後はよろしくお願いします」
「了解致しました」
普段偉そうにしている軍師だが、セレスの前ではまともなようだ。
軽く頭を下げ、4人の下へ行く。
「これより貴様達の指揮を取らせてもらうグラディウスだ、ジークの紹介というのだから、戦果を期待しているぞ」
あくまで、セレスに対してだけのようだ。
それ以外の者にはやはり口が悪い。
そんな態度の彼に対して
(この人・・・かなり強い・・・)
(でっけ~・・・ハルじいちゃんぐらいありそうだ)
(結構タイプかも///)
(何よこいつ、偉そうに!)
サリア・アクア・フレア・コノハはそれぞれ第一印象を思っていた。
一同はジークの家へと戻っていた。
今回は報告だけだったので、グラディウスにより待機を命じられる。
本来ならば兵は最低でも城下町で生活しなければならないのだが、ジークが特例で、その紹介と言う事で4人もここで暮らすことになった。
「ジークだけ任務にあたって、私達は放置で、配属する部隊も教えてくれないなんて、なんなのよあいつは!!」
先程からずっと怒り気味のコノハ。
それをなだめるように、フレアはティーカップに注がれた紅茶を差し出す。
「向こうも忙しいってことよ、私達みたいな新人は、後回しにされて当然」
「けどさ~・・・せっかくジークさんの手助けが出来ると思ったのに、これじゃあな~・・・」
彼女の言葉に微妙に納得出来ていないアクア。
口を尖らせて机に上半身をたらす。
「戦いが起こらないのは良いことよ、今は身の回りのことをしておきましょう」
そう言いながら、サリアは先程から行っていた皿洗いを再開する。
4人いっぺんに増えたので、洗う量が多いようだ。
そんな時、コンコンとドアを叩く音が聞こえた。
「は~い」
「おいフレア!!」
居候の身でマリアも家を出ているというのに、反射的にフレアはドアを開けてしまった。
だが、そこにいた人物に一同目を奪われる。
白銀の髪に凛々しい容姿、誰もが大人の女性と認めてしまうその姿。
「お久しぶりね、みんな」
「リッ・・・リフィルさん!!?」
かつての英雄、リフィル・セイジがそこにいた。
いきなりのことで、一同呆然となる。
「どうやら、まだ大きなことは起きていないようね」
彼女の声を再び聞き、サリアが初めに我に変える。
出していた水道を止め、手を拭きながら側に行く。
「どうして、リフィルさんがここに?」
全員が思っていることをまず聞いた。
それに対してリフィルは、さらっとした様子で答える。
「ハル達から、貴方達をサポートするように頼まれたのよ」
「パパ達から・・・?」
そんなことは聞いてなかったので、少し考え込むサリア。
「アクアとフレアとコノハ、貴方達は初めての異世界でしょう?どんな危険が待っているかわからないから、サリア一人じゃ心配だったのよ」
「そういえばパパ・・・最後までついていこうとしてたっけ・・・」
娘+孫達が心配なのは、何もハルだけではない。
レナスやメルが配慮した結果なのだ。
彼女等は国のことで何かと忙しいため、長期外出はあまりすることは出来ない。
だからこそ、天界からフレイの力により送られたリフィル。
「私の他に、あと3人来てもらう予定よ」
「3人って・・・どれだけ心配なのよ・・・」
半分呆れるサリアだったが、3人はウキウキしている。
「すっげ~!英雄のみんなと一緒に戦えるなんて!!」
「後3人か~・・・誰が来るんだろう?」
「師匠達来てくれるかなぁ~・・・?」
各々思っている姿を見てさらに呆れる。
自分の負担が減ったとは言え、何故か複雑な気分になった。
「とりあえず、しばらくの間よろしくお願いね」
3人はそれに喜んだが、サリアはジーク達にどう説明しようか悩んでいた。
スキット:【久しぶりの再会】
リフィル「改めてよろしくねみんな」
サリア「思ったんですけど、どうしてリフィルさんなのですか?」
リフィル「貴方達の面倒を看るのもあるけど、一番はフレアの修行かもしれないわ」
フレア「ということは、他の3人は・・・?」
リフィル「恐らく、貴方達が最も親しい者が来るはずよ」
コノハ「マジ!?じゃあ絶対師匠達じゃん!やったーーー!!」
アクア「俺誰だ?まさかパパ・・・?」
リフィル「・・・・・・」
サリア「リフィルさん?」
リフィル「あっごめんなさい、なんでもないの・・・」
【もう一つの任務】
リフィル「・・・今の所は何も手掛かりはないわ・・・」
???「・・・・・・」
リフィル「サリア達に?まだ言っていないわよ・・・・・・今言ってしまったら、我を忘れて探してしまいそうだから」
コノハ「リッフィルせんせ~い!!お茶の用意が出来たって~!!」
リフィル「ごめんなさい、また連絡するわ」
コノハ「何してたの?」
リフィル「ちょっとね、さあ戻りましょうか」
コノハ「お~う!!」
リフィル「お願いだから無事でいて・・・・・・ミハエル・・・」
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