小説喫茶・メル

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10





10・疑惑と疑問





一時戦闘を中断した両軍は、現在硬直状態にある。

大将を確保した上に、補給庫を破壊されたので、さすがの帝国も戦闘継続というわけにはいかなかった。

捕らえられた大将はというと

「つまり貴様は、ガブリエルの命令に納得出来ずに、ジークを守ったというわけか」

手を拘束された状態で牢に入れられ、グラディウスの元尋問を受けている。

ジークは倒れたマリアについているのでいない。

「そうだ、いくら戦とは言え、あのような卑怯な手は戦士として納得いかない」

「ふん、それで貴様が生きていては世話なかろう」

その言葉に男はピクっと眉をひそめた。

今自分が生きているのは、ある少女のおかげだということ。

それを思い返し、尋ねる。

「・・・あの少女は・・・・・・何者だ?」

グラディウスは男に対し、あっさりと返す。

「さあな?貴様が知る必要はない」





城の一フロアにて、ウェスタに戦況を報告しているサリア達。

「四天王のウリエルを確保出来なかった?」

サリアの言葉に目を丸めるウェスタ。

倒したというの何故かという疑問である。

「それに関しては、私が説明させてもらうわ・・・」

一人、先程から表情の堅いリフィルが静かに口を開いた。






ウリエルを撃破した5人は、すぐに補給庫を壊滅させ、彼女を連れて城へと戻ろうとしていた。

その時

「!?」

一同に向けて、大量の水が降リ注ぐ。

皆各々回避したが、サリアが肩でかついでいたウリエルが、消えていた。

すぐに周りを見渡すと、宙に浮いている人の姿がある。

その手にはウリエルが抱えられており、背中からは黒い羽根が生えていた。

「あれは・・・悪魔の・・・羽根?」

呆然と見ているリフィルは、視線を顔に移し驚愕する。

「まっ・・・まさか・・・」

4人は何故彼女が驚いているかわからない。

目の前にいる、背中から黒い羽根の生えた、顔を謎の黄色い仮面で隠している、恐らく男。

だがすぐに我に返ったリフィルは、4人に向けて叫ぶ。

「みんな!あの男を捕らえて!!」

「えっ?」

一瞬ポカンとなるが、彼女がそう言うので、尚且つこの状況なので彼がすぐに敵だと理解出来た。

アクアは一人戦陣切り、男へと飛び掛る。

「はぁあああああ!!!」

上空より剣を構え、叩きつけた。

その瞬間、バーンと音が鳴り響き

「うわっ!?」

アクアは弾き飛ばされた。

男のほうを見てみると、彼を守るように白い光を発している球体が出現している。

ウリエルを抱えていないほうの手には、少し小さな剣が握られていた。

そして迫り来るサリアのファイアーボールも防ぎ、男ははるか上空へ消える。

その光景に、一同は呆然と立ち尽くすしかなかった。






「その男は・・・恐らく四天王のミカエルね」

話から推測されることを言うウェスタ。

サリア達はそれに驚くが、リフィルは

「・・・・・・」

険しい表情のまま、何かを考えていた。






話が終わり、先にジーク達の家へと戻った5人。

リフィルが暗いので、重い足取りのまま戸を開ける。

一番最初に家へと入ったアクア。

「おそ~い!!!」

「ぶはっ!!!」

いきなり顔面に飛び蹴りを食らった。

何かと思い見てみると、そこには

「リタさん!?」

サリアが真っ先に食い付く人物、リタ・モルディオがいた。

不機嫌そうな表情をしている。

「帰ってくるのが遅いのよあんた達は!!」

「もしかしてリタさんが二人目の助っ人ですか!?」

やや怒り気味のリタと正反対に喜んでいるサリア。

「リタ・・・良く来てくれたわね」

調子をなんとか戻し、彼女に声をかけるリフィル。

それに少し疑問を感じたリタだったが

「・・・まっ・・・あんた一人じゃ荷が重いでしょうからね」

声を柔らかくし、そう言った。







スキット:【リタ参戦】

フレア「リタさん、改めてよろしくお願いします!」

アクア「なんで俺がいきなり蹴りを・・・」

リタ「男が細かいことうじうじ言うな!最初に入ってきたあんたが悪いのよ」

コノハ「ってこは、もしサリア姉ちゃんが先に入ってたら?」

リタ「そりゃ勿論蹴るわよ」

フレア「・・・本当ですか?」

リタ「・・・なっなによ?」

フレア「いえ別に~、ただリタさんは、サリアお姉ちゃんのことをエステルさん並に大好きと聞いたもので」

コノハ・アクア「へぇ~~~~」

リタ「うっうるさいわね!!どうでも良いでしょそんなこと!?」





【二人の任務】

リタ「で、ミハエルの情報は何かあったの?」

リフィル「・・・あるには、あったわ・・・」

リタ「・・・良い情報ではないみたいね」

リフィル「えぇ・・・恐らくこのままいけば、私達だけじゃどうにもならなくなるわ」

リタ「大丈夫よ、いざとなれば私がぶっ飛ばしてあげるわ!!」

リフィル「ふふっ、頼もしい限りね・・・」
















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