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小説喫茶・メル
2
炭鉱への道は長くない。
帝国に目立たないようにゆっくり行ったとしても、半日もあれば到着する。
軍師グラディウスに連れられ、サリア、コノハ、リタは鉱山に着いた。
入り口は無防備にも解放されており、人が行き来していた跡もある。
「それで、一体ここに何の用なのよ?」
先程から一人ふてくされていたリタ。
前を歩くグラディウスは、そんな彼女を気にした様子もなく話し始める。
「ここは表向きは鉱山だが、私しか知らない場所があってな」
歩く足音と、水滴が垂れているのだろうか、ピチャピチャと水音も聞こえた。
コノハは興味津々に周りを見ているが、何せ暗いので良く見えない。
「そこに、この世界のほぼすべての病や傷を治せる薬草が生えているのだ」
「えっ?それって・・・?」
サリアはあることに気付いた。
二日を過ぎても目を覚まさないマリア。
まさかと思い、恐る恐る聞いてみる。
「もしかして、マリアちゃんのためですか?」
「何!?あんたロリコンなわけ!?」
真剣に聞いているサリアに対して、ちゃかすように言うリタだったが
「マリアの容態が戻らなければ、ジークが戦場でまともに戦えんからな」
軽く流された。
それにイラっときたのか、炎の術式を展開させる。
しかしコノハになだめられ納まった。
「今回の事で、帝国はより本気に攻めてくるだろう」
足取りは変わらぬまま、話を続ける。
「その時にジークが本調子でなければ、戦局が不利になってしまう恐れがある」
そこまで言い、再びサリアが突っ込む。
「グラディウス軍師は、ジークの事を本当に信頼しているのですね」
こんな堅物そうな男にも、そんな一面があるのだと微笑んだ。
言われた彼の方は、相変わらず声色を変えず返す。
「あいつはそれほどの戦果を残している、信用して当然だ」
軍師もリタと同じツンデレ、そう心で思ったサリアだった。
しばらく歩いて、最深部と思われる所に着いた。
今まで歩いてきた道と違い、そこは少し広い空間となっており、やはり採掘された跡が見える。
3人が辺りを見ている中
「・・・・・・」
グラディウスが険しい顔つきで、奥の壁を眺めていた。
「どうしたのですか?」
言いつつ同じように壁を見てみると、そこだけ不自然に形が違っている。
その訳を、軍師は静かに呟く。
「どうやら、先客がいるようだな」
彼の言葉に3人は驚いた。
この先は彼しか知らないのではなかったのかと。
そんな3人の疑問を余所に、壁に手をかける。
すると壁は扉のように、ギギギと音を立て開いた。
そこは人が一人ずつぐらいしか通れない道がある。
「貴様等は私より一歩下がりついてこい」
3人は互いに顔を見合わせ、コクっと頷き足を進めた。
少し進むとそこは、さらに開放的な空間となっており、薄いエメラルドの霧のようなものが漂っていた。
「何これ・・・エアルに似てるけど違う・・・」
興味をそそられたのか、リタはまじまじと観察する。
サリアとコノハも幻想的な雰囲気に呑まれていた。
一方グラディウスは
「こんな所に何の用だ?」
目の前に向かって声をあげた。
それに皆反応し、前を見てみると、そこには一人の人物がいる。
サリアとコノハも一度出会ったことのある男。
「四天王ミカエル!?」
ウリエルを助けるために現れた、四天王の一人がそこにいた。
何故彼がここに?
考え込むサリアの隣でリタは
「ッ!!?」
突然驚き、クルクルと帯を回し、赤い術式を発生させた。
「リタさん何を!?」
その行動に当然驚くが、彼女は既に詠唱を完了し
ドーンと、炎の玉、ファイアーボールを放った。
真っ直ぐと進む火炎弾、しかしそれはミカエルに当たる前に
「・・・・・・」
キーンと、謎の白いバリアのようなもので防がれ消える。
しかし彼は反撃して来なかった。
それを確認し、リタは口を開く。
「サリア・・・あんた今のを見ても気付かないわけ?」
「・・・えっ?」
コノハと二人でポカンとなる。
リタは視線をミカエルに向け、先程より大きな声を出す為に息を吸い込む。
「アラスタにも帰らないで・・・一体こんな所で何してるのよ、ミハエル!!!」
「!?」
絶句。
コノハも当然のこと、サリアは信じられないような表情をしていた。
グラディウスの方は何も言わず、ただ黙って彼女の言葉を聞く。
「連絡もよこさないで、メルがどれだけ心配してると思ってるの!?」
一人暴走気味のリタを抑えるのも含め、コノハは尋ねる。
「待ってよリタさん!ミハエルおじさんは、長期任務で仕方なくアラスタを留守にしてたんじゃなかったの!?」
「任務期間を過ぎても、こいつは戻ってこなかったのよ、だから私達は、あんた達のサポートの他にこいつを探す任務があるの!」
「でもまさか・・・そんな・・・」
信じられない、そう思いつつも良く彼を見てみると、確かに似ている。
「あんた達も知ってるでしょ、あの剣」
彼女に言われ、彼の持っている小さな剣に視線を移す。
確かにそれは自分達も知っているものだった。
「兄さんの神器・・・【シルフィー】さん・・・」
膝を落とし呆然としていたサリアが、ようやくその口を開いた。
ミハエルに危険が迫ると、瞬時に反応し防御壁を構成する、意思のある剣。
その証拠が先程のリタの攻撃を防いだものだ。
「・・・・・・」
ミハエル?の方は何も言わない。
それにさらに頭にきたのか、リタはまたクルクルと周り術式を展開する。
「何も言わないってんなら、力づくで連れて帰るわよ!!」
叫んだと同時に、詠唱が完了し
「フリーズランサー!!」
青い術式より、無数の氷の刃が放たれた。
スキット:【二人の予想】
アクア「次の助っ人って、誰だと思う?」
フレア「私とサリアお姉ちゃん担当の人が来たから、やっぱりお兄ちゃんかコノハの人じゃない?」
アクア「コノハと言えばエミルさんとマルタさんかな?あいつの戦い方は二人のミックスだし」
フレア「となるとお兄ちゃんは・・・っていっぱいいるからわかんないよ~・・・」
アクア「う~ん・・・まあ厳しいリオンさんじゃなきゃ良いや」
フレア「そんなこと言ってるとホントに来るよ?」
アクア「えっまさかな・・・ははははっ・・・」
【懐かしの】
フレア「ジークさんそれは?」
ジーク「ああ、マリアが困った時いつもお願いしてる、女神様の像だよ」
フレア「へぇ~、お願い事ですか」
ジーク「俺が熱を出した時とか、下がるまで毎日お祈りしてたんだって」
フレア「ふふっ・・・愛されていますね♪」
ジーク「なっ・・・そんなこと・・・///」
リフィル「素晴らしい!!」
二人「・・・はっ?」
リフィル「このかなりの年月を経ていると思われる作り、そして独特の匂い!!」
ジーク「あの・・・リフィルさん?」
フレア「久々に出た・・・・・・遺跡モード・・・」
ジーク「・・・何だいそれ?」
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