小説喫茶・メル

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南東の森。

木々が倒れる音、鳥達がバサバサと逃げ羽ばたく音が聞こえる。

「今度はこの前のようにはいかないわよ!!」

ウリエルの大量の棘による波状攻撃。

3人は集まっていたが、リタとコノハが前に出る。

「サリア、私達が引きつけるから、攻撃は任せたわよ!!」

「はい!!」

受け答えし、サリアは術式を展開させた。

その間コノハは前進するが、そこに無数の棘が迫ってくる。

だが止まることなく進み、体を反らす。

「鳳翼旋!!」

その場で回転し、剣を振り回すことにより、周りの棘が切り刻まれた。

続いて回避のため【桜花】へと繋げかわしていく。

一方リタも

「切れちゃえー!!!」

手に持っていた本より、大量の紙を飛ばした。

ただの紙ではなく、魔力を帯びたものなので、棘は次々と切断される。

それでも棘は再び迫ってくるので、上空へ飛ぶことによりかわす。

そのまま空中に停滞し、さらに紙を飛ばした。

「そうやって、私が貴方達だけを見てると思った?」

彼女は言いながら、遠くで詠唱しているサリアへと棘を放つ。

「くっ!させない!!」

動きの速いコノハが、急いで援護へと向かう。

だが、その心配はなかった。

「そんな棘・・・砕いちゃえ!!!」

詠唱が完了し、彼女の前に巨大な岩の塊が5つほど連なって出現する。

「ライオットホーン!!!」

岩はかなりの速さで進んでいき、棘をバラバラにしていった。

その勢いを保ちつつ、ウリエルへと迫る。

「甘いわよ!」

眼前へと迫る岩を防ぐため、無限に溢れ出る棘を目の前に配置した。

それが壁となり、岩を阻んだ。

しかしサリアは、それを見てニヤっと笑う。

「どっちが!?」

彼女の声に反応し、ウリエルの足元がボコッと盛り上がった。

「えっ?」

「ロックブレイク!!」

尖った無数の岩が、防御出来ていない彼女を襲う。

「しまっ・・・きゃあ!!」

いきなりなので反応できず、まともにくらってしまった。

それを確認したサリアとリタはお互いを見る。

「リタさん!!」

「いくわよサリア!!」

リタは地面へと降り、サリアの隣へと行く。

そして二人で詠唱を開始する。

魔術により傷を受けたウリエルは

「ぐっ・・・前のようにやられないわよ!!」

これ以上の被弾をさけるため、すべての棘を彼女達へと放った。

そのため、防御の方をおろそかにしている。

そこをコノハが逃すはずがない。

ウリエルへと急接近し、剣を突く。

「来ると思ったわ!!」

しかし彼女は、それをわかっていたのか、袖に隠していた一本の棘を、コノハに放つ。

その距離数センチ、顔に当たる瞬間

「なに!?」

コノハは超反応により、バック宙をし避けた。

そのまま足のバネを利用し、再び彼女に迫る。

「飛燕流舞!!」

ウリエルの体を、肩から切り裂いた。

「うっ・・・」

それにより、サリアとリタに迫っていた棘が、動きを止める。

彼女が怯んでいる間に、詠唱が完了。

「最初に言ったわよね、あんたを丸焼きにするって!!」

「リタさん直伝!」

二人して声を合わせ、叫ぶ。

『レイジングドライブ!!』

赤い術式が解放され、ウリエルの周りすべてを、灼熱の業火が焼き尽くす。

「あぁあああああああ!!!!」

棘もろとも焼かれ、彼女の姿が影でしか見えない。

それでも周りの木々は燃えず、彼女だけが燃えていた。

そうして炎が消え、ウリエルは黒焦げの状態で倒れている。

3人は集まり、ハイタッチをかわした。

「じゃあ、今度こそ拘束して・・・」

そう言ってサリアは彼女へと近づく。

その時

「サリア姉ちゃん!ダメ!!」

「えっ?」

コノハの叫び声が聞こえた瞬間、彼女の目の前に、一本の棘が迫っていた。

そして、ザシュっと鈍い音が鳴る。

気がつくと、サリアは尻餅をついて倒れていた。

自分がいた場所を見てみると

「ッ!!リタさん!!!?」

リタが、棘により腹部を貫かれていた。

「あぐ・・・・・・かはっ!」

大量の血を口より吐き出す。

「この!!」

コノハは彼女を突き刺している棘を切り落とし、抱えた。

そこにサリアが慌てて寄ってくる。

「リタさん!!どっ・・・どうして!?」

涙をポロポロと流し、必死に叫ぶ。

リタはそれを聞き、なんとか目を開け口を開く。

「バカ・・・ね~あんたは・・・」

言う間も血が溢れ、抱えているコノハの服が、彼女の血で赤く染まっていった。

「出来の悪い・・・弟子を助けるのは、師匠の務めでしょ・・・」

「リタ・・・さん・・・」

自分がまだまだ未熟。

そのせいで彼女をこんな目に。

今ほど自分に腹が立ち、悔しい思いをしたことがなかった。

「早く・・・リフィル先生とフレアに診せないと!!」

リタを抱え、立ち上がった時

「許さない・・・許さないわよ貴方達!!」

ボロボロのウリエルが、燃え尽きたはずの棘を、どこからともなく出現させ、放ってきた。

「やば!!」

コノハはリタを抱えているため身動きが取れない、そしてサリアも術者なので、すぐに反撃が出来ない。

まさに絶対絶命だった。

刹那

「ウェントス!!」

激しい竜巻が発生し、棘がすべて切り刻まれた。

その光景に全員が驚き、呆然となるが、コノハは「まさか・・・」と心の中で思う。

「グラキエス!!」

再び、先程と同じ声が聞こえると、ウリエルは足元を凍らされた。

「なっ・・・」

驚き戸惑う彼女の前に、一人の青年が降り立つ。

金色の髪と、青いマントが靡く。

「コノハ、リフィルさんに診てもらう前に、君が応急処置を」

「エッ・・・エミル師匠!!!」

3人目の助っ人、到着。







スキット:【嫌な予感】

マルタ「本当に行くの・・・エミル?」

エミル「うん、コノハには、僕かマルタが適していると思うから」

マルタ「でも・・・なんか嫌な予感がするの・・・」

ロイド「それは俺も感じていた」

エミル「ロイド・・・」

ロイド「エミル、何かあればすぐに連絡してくれ、俺もその時は向かう」

エミル「そんな・・・ロイドの手を煩わせるなんて」

マルタ「エミル!やっぱり私も行く!!」

エミル「ダメだよマルタ!今異界の門は、一人ずつしか通れない上に、通ったらしばらくは通れないんだから」

マルタ「・・・・・・うん、ごめんなさい」

ロイド「みんな・・・無事でいてくれ・・・」
















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