小説喫茶・メル

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戦いが終わって、3日が過ぎた。

俺達は壊れた城や、薙ぎ倒された木々を元に戻すために、いろいろ手伝ってる。

両国とも、今回の件以来、争うことはせずに、お互い協力し合い復興を目指してるみたいだ。

ウェルギリウスではグラディウスさんが、帝国ではラファエルさんが指揮してるらしい。

シグルズさんは、まだ眠ったままで起きない。

ただリフィル先生の診立てじゃ、精神を支配されていた期間が長いから、そのせいで自分の精神を取り戻すために時間がかかるみたい。

だから、命に別状はないんだってさ。

で、みんななんだけど。

「コノハ!あなたまた修行してきたんでしょ!?」

「うっ・・・だって体動かさないと気持ち悪いんだもん…」

コノハは足の怪我が完治していないから、しばらく安静ってことで、極力一人での外出も禁止されてるんだ。

けどこんな性格だから、サリア姉ちゃんが苦労してるわけ・・・。

「罰として今日のご飯は、野菜炒めだから」

「えぇーーーーーー!?やだやだ!!お肉が良い~!!!」←野菜嫌い

俺も野菜嫌いなのに…。






「あっ、大根の葉は残しておいてね」

「はい、わかりました」

フレアはここ3日、ウェスタさんのところで、一緒に料理をしてるらしい。

本人曰く「花嫁修行」なんだと・・・。

「ウェスタさん、最近グラディウスさんとはどうなんですか?」

「どうもこうも、いつも通りよ」

「・・・ご結婚はされていないんですよね?」

「えぇ」

調理中、ずっとこういう会話をしてるみたいだ。

まぁフレアは、恋話?が大好きだからな。

俺も何度カノンノのことで・・・。

「フレアちゃん、誰かを愛する気持ちは、人によって違うものよ」

「・・・それは、私のママも似たようなことを言ってました」

「フレアちゃんは、もし好きな人が出来たらどうしたいの?」

「やっぱり・・・側にいて、支えたいです・・・男の子って、無茶するから…」

遠回しに俺のことを言ってるのか?って思った。

そりゃフレアには・・・何度も助けられたけど・・・。

「そう・・・側にいたい、支えたい、共感したい、そういったものは、確かに大切だと思う、でも私はね」

「???」

「相手のことを、理解することが、一番大切だと思っているの」

「理解…」

俺は、ワルキューレのことを、理解出来てたのかな?

「だから私は、少なくともここにいる誰よりも、あの人の事は理解しているつもりよ」

ウェスタさんは凄い人だ・・・リフィル先生と同じで、大人の女性の鏡だな。







「ジーク」

「どうしたんだマリア?」

「・・・あの時、私に言いたかったことって、何?」

そういえば、エネルギーを込める前に、何か話してたみたいだな。

「あっいや・・・えっと・・・俺そんなこと言ったっけ?」

「言った」

マリア・・・戦うようになってから変わったな、フレアに似たのかな?

「・・・その・・・・・・ちゃんと言ってなかったって、思ったからさ…」

「???」

「俺・・・・・・マリアのこと・・・好・・・」

あっ・・・。

「コノハー!!待ちなさい!!!」

「勘弁してよサリアお姉ちゃ~ん!!!」

ジークさん引かれた・・・なんと空気の読めない二人だ…。

「・・・大丈夫だよジーク」

「・・・・・・」

ジークさん気絶しちゃったな。

にしてもマリア、随分落ち着いてる…。

「私は、愛されるより・・・愛したいから」

あらら、聞こえてないだろうなジークさん・・・。

でも、この二人は、何の心配もなさそうだ。







ジーク家の屋根

「アクア、ここにいたんだ」

一人屋根で空を見上げていた彼の元に、カノンノがやってきた。

隣に座り、共に空を見る。

「明日アラスタに帰るんだから、あまり夜更かしはダメだよ?」

「・・・・・・うん」

少し沈んだような表情なので、あまり声は大きくせず話す。

「・・・ワルキューレの声、もう聞こえないの?」

「・・・声だけじゃなくて、力も無くなったみたいなんだ」

「えっ?」

さすがにこの言葉には驚いた。

しかし慌てず、良く考える。

「・・・それって、もうワルキューレから見て、アクアが一人前になったってことじゃないかな?」

「・・・・・・」

「ワルキューレの力を借りなくても、アクアは十分強くなったんだよ」

彼女の言葉に、複雑な気分になった。

カノンノという支えてくれる人がいるとしても、ワルキューレにも助けられていたのは事実なのだから。

だからこそ、込み上げてくる。

「アクア・・・」

流したくない、涙が。

カノンノはそんな彼を、優しく抱いてあげる。

そして母親のように呟く。

「お疲れ様」

「うっ・・・あぁああああああああああああ!!!」

それからしばらく、アクアは泣き続けた。

彼女の胸にしがみつき、子供らしく大泣きした。







次の日

この世界にきて、学んだこと。

自分の未熟さ、命の大切さ、人との繋がり。

「マリア・・・絶対、絶対また、遊びに来るからね!!」

「うん・・・待ってるよフレア」

力を手に入れる意味と、責任。

「あなたがいるから、何があっても大丈夫ですよね?」

「どうかな?私はおまえが思ってるほど、良い人間ではないぞサリア」

「その時は、ウェスタさんに叱ってもらうだけですよ♪」

気持ちだけじゃ、何も変わらない、救えない現実。

「ジークさん!今度来た時は勝負してよね!?」

「やれやれ・・・コノハは女の子だから、出来れば遠慮願いたいけどな…」

人も女神も、みんな変わらず、生きてるってこと。

「そろそろ行くよ、スイ兄達が待ってるから」

「あぁ~帰るのが憂鬱だ・・・絶対殺される…」

「まっ自業自得やな」

俺には、まだまだ学ばなければならないことが、たくさんある。

だから、これは始まりなのかもしれない。

(そうじゃの)

「!?」

「どうしたのお兄ちゃん?」

「あっいや・・・」

夢でも現実でも幻でも、大切な時間。

だから

「それじゃ、またなみんな!!」

行こう、新たな冒険に!!














      FIN














最後中途半端な話数になってしまいましたが、本編はこれで終わりです。
長い間お付き合いしてくださった方々、ありがとうございました。
番外編として、【とある悪魔のコノハちゃん】がありますので、これからもアクア達のことをよろしくお願いします。
それではまた~







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