小説喫茶・メル

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第十話








教師達も駆け寄ってくるが、マルシアが手を出し、近づかないように止める。

今は、コノハ達に任せているのだ。

「・・・もう一度、やり直そうよ・・・・・・誰にだって、可能性はあるんだから…」

彼女の言葉を聞き、プラント達は塞ぎこむ。

そして無言のまま、シードを抱え歩き出した。

コノハの横をすれ違う際

「すまなかったな…」

プラントがそう呟き、メンバーはその場から去っていく。

それを止めようとする教師達だが、マルシアとアクアによって止められた。







こうして高等部の暴動事件は、幕を閉じた。

シード達は数々の事件を起こし、多くの生徒達を傷つけてきたが、コノハとマルシアの計らいにより、退学だけは避けることが出来た。

しかしそれでも、被害にあった生徒達は、簡単に許すわけがない。

そのためコノハは、生徒達に直接事情を説明し、和解するように頼んでいた。

そうして、1週間が過ぎた。






「コノハ様~、今更様子を見に行かなくてもよろしいのではありませんか?」

クローバが愚痴りながら、コノハの隣を歩いていた。

その後ろでは、アヤメとスイレンが並んで歩いている。

彼女等は今

「そうはいかないよ、あたし達も無関係じゃないんだし」

4人で、シードの家へと向かっていた。

コノハの手には、小さな紙袋が抱えられている。

少しして、シード家へと着いた。

コンコンとドアを叩き、返事を待つ。

「・・・・・・はい?」

ガチャっとドアを開け出てきたのは、シード本人だった。

よれよれのシャツを着ており、寝起きのようだ。

「久しぶり、体大丈夫?」

「・・・何しに来た?」

心配しながら尋ねるコノハに対し、無愛想に話すシード。

それにクローバは腹を立てたのか

「なっ!?コノハ様が心配して来てくださっているのに、なんですのその態度は!?」

そう怒鳴りつけた。

しかしそれをなだめるように、スイレンとアヤメに一歩下がるように引っ張られる。

半分苦笑し呆れかえるコノハだが、気を取り直し話し出す。

「停学中だから、退屈してると思って」

そう言い、手に持っていた紙袋を彼に渡した。

シードは不思議がり袋を見つめ、尋ねる。

「・・・・・・なんだこれ?」

「クッキーだよ、一応手作りなんだけど・・・味は大丈夫なはずだから」

もはや手馴れたものとなっているので、自信はあった。

少し笑いながら、頬をポリポリかく。

そんな姿に、シードも照れくさそうに顔を背ける。

「まぁ・・・・・・せっかくだから、もらっておいてやるよ」

素直じゃない返事。

それを聞いて再びクローバが暴れ出そうとするが、スイレンとアヤメに抑えられた。

「それじゃあ、お大事に♪」

笑顔でそう言い、振り返り去ろうとする。

3人も共に歩き出すが、クローバだけ不服そうだった。

それを

「・・・おい」

シードが呼び止める。

「ん?」

何かと思い振り向き、彼の言葉を待った。

少しの間沈黙が流れ、ようやく口を開く。

「・・・・・・いや・・・やっぱ今はやめておく」

「???」

シードはゆっくりと背を向け、ドアを閉めようとする。

そして閉めきる前に、静かに呟く。

「俺が・・・・・・おまえに相応しい男になれたら・・・・・・その時話す…」

ガチャっと音が鳴り、ドアが完全に閉まった。

しばらく呆然としていた4人だが

「なっ・・・なななななななななな!!!!!????」

クローバが暴走したように、頭を抱えクルクルと回り始めた。

「コノハ!あんた今遠回しに告白されたよ!?」

さすがのスイレンも驚いたのか、テンションが上がりコノハの背中を叩く。

「えっ・・・えぇ!?ないないない!!そんなわけないって!!」

コノハも焦り、慌てて手を振り否定するが

「コノハちゃんにボーイフレンド誕生・・・漫画の新キャラに使える…」

アヤメもすっかりその気になっていた。

「いやぁ~コノハにもとうとう春が来たかぁ~」

「私は認めませんわよ!!あんなチャライ男!!」

「シードさんの顔まだ書き易い方だったな~、今日早速下書きしないと」

3人してそのようなことを言っているので

「も~う!!だから違うってばぁーーーーーーー!!!!!?」

頬を赤らめ、ポカポカと皆を叩いた、特にスイレンを。

そんな4人だが、気がつくと全員、笑いながら城下町を走っていた。











Dear My Friend
Every day & night Always be with you
Dear My Friend
Every day & night Always be with you

話しても まだまだ 足りないまま
夕焼けが 街を染めてゆく
思うように なかなか いかない…って
気づいたら 一緒に 泣いていた

恋も 夢も 花も 虹も 風も 
            ぜんぶ掴もうよ

ダイジョウブ!
元気出して 私がそばにいるから
今日のミス 悔やむより 今 乗り越えて
ダイジョウブ!
迷わないで まだ見ぬ未来へと向かって
          ずっと歩いてゆこう








第一部 FIN







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