小説喫茶・メル

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第十一話




響き合う 願いが今 覚醒めてく
譲れない未来のために
巡り逢う 運命を超えたその先に
この想い輝くから

ここじゃない未来に想い託してみては
強さの本当の意味を捜し続けてた

ありのままの痛みを
受け入れるその意味を
明日へ走り続ける君に知った

巡り行く 景色が今、流れてく
手繰り寄せた世界の先
降り注ぐ シグナルを身体で感じて
解き放つ今全てを

Just truth in my heart
いつだって迷わないよ
消せない想いがあるから
解き明かす 真実から 瞳を逸らさずに
I'll reach the next stage to realize all.
確かな絆信じて









【団子、雨、夜桜】







シード達の事件から一ヶ月が経ち、3月。

春休みに入ったコノハ達は、ショッピングモールのカフェに集まっていた。

アクアとフレアはおらず、スイレン、アヤメ、クローバである。

「ぜぇ~たいよもぎ!!」

「何言ってんのよ、みたらしに決まってるでしょ!?」

「三色の方が彩りのも良く完璧ですわ!!」

コノハ、スイレン、クローバは、先ほどから同じ内容で言い合っていた。

彼女等は今、花見に行く計画を立てている。

しかしそこで、どの団子にするかでもめていた。

それにいい加減痺れを切らしたのか、アヤメがコーヒーカップを置き、静かに呟く。

「・・・もう全部持っていったら良いと思うんだけど…」

彼女の言葉に、「うっ・・・」となる3人。

アヤメは軽くため息をつき、話を進める。

「それじゃ、明日のお昼12時にここに集合ということで良いですね?」

「うん!OK~!」

コノハが元気良く返事をし、一同はその場を解散した。






次の日

「あぁ~~~~~~~~~~~~~最悪…」

自分の部屋でタマとごろごろしているコノハ。

彼女が落ち込んでいる理由は

「どうしてこう、イベントを立てるとこんなことになるかなぁ・・・」

本日の天気が雨。

外ではザーザーと、かなりの勢いで雨が降っていた。

こうなれば花見など当然中止。

雨の場合は中止と、アヤメに念を押されていたぐらいである。

「うぅ~つまんな~い・・・・・・雨じゃ修行もまともに出来ないよ…」

愚痴をこぼしている彼女の部屋のドアを、コンコンと叩く音が聞こえた。

「・・・・は~い?」

気が乗らないまま返事をし、入ってくるように促す。

そしてドアがガチャっと開き

「グッモーニング!マイエンジェール!!」

スイがクルクルと回転しながら、部屋に入ってきた。

「おぶっ!!」

しかし入った瞬間、枕が顔面に直撃する。

鼻血が出てくるので、慌てて押さえる。

「コノハ・・・いきなり何故枕を…」

「あっごめんなさい・・・つい反射的に」

今までも何度かあったのだろうか、投げるタイミングも手馴れていた。

「やれやれ・・・・・・せっかく良い情報を持ってきてやったのに」

「えっ?」

真面目な顔になりつつ、タマを抱っこする。

初めは吠えられていたスイだが、頻繁にコノハの部屋に訪れているので、すっかり慣れられていた。

「この雨、ナルクさんの情報だと、夕方には止むらしいぞ」

「・・・・・・夕方って・・・それじゃあお花見出来ないよ…」

「何言ってんだ、夜桜ってやつも、結構良いもんなんだぜ?」

そんなことは初めて聞いたので、思わずポカンとなる。

お花見とは昼にやるものと思っていたからだ。

「それに雨上がりだと、月が良く見えて、より綺麗に見えるしな」

「・・・パパって意外なこと知ってるね…」

彼女の言葉にズルっとすべりそうになるスイ。

娘の中で自分はどういうイメージをもたれているのだろうと。

だがそれは、余計な心配。

「でもありがとね!あたし、みんなに知らせてくる!!」

コノハは素直に、スイのことが好きで尊敬もしていた。








夜になり、家に許可をもらった4人は、公園の桜の木の下にいた。

地面がまだ少し濡れているので、シートを余分に重ねて座る。

夕食は軽めに食べてきたので、団子と一緒におにぎりなども出していた。

「確かに夜桜も良いわね~・・・気分が落ち着くわ…」

みたらし団子を手に持ち、桜を見上げるスイレン。

「こういった雰囲気は、私大好きですわ♪」

ゆっくりと吹く風に靡かれる髪をなで、舞っている桜を見つめるクローバ。

「みなさん、雨上がりは少し冷えますので、良いものをお持ちしましたよ」

小さな箱より、小瓶を取り出すアヤメ。

「あっ、これ甘酒?アヤメちゃん気がきくね~♪」

真っ先に気づいたスイレンは手に取り、温かいそれを一口飲む。

クローバも受け取り、3人は同じ場所に視線をやる。

「あの子もああしてると、王族って雰囲気は出るわよね~」

「綺麗で美しいですわ・・・桜と良く合っていますわね」

「私もあんな姿に、少し憧れていました」

そこに映るのは、ゆっくりと落ちていく桜と、共に舞っているコノハ。

まるで桜の一部となっているかのように舞うその姿は、普段の元気で少年のような彼女ではなかった。

幼きながら、見惚れてしまう程美しい。

そんな彼女を

「やっぱ、夜桜って良いもんだな」

「そうね、あの子も楽しそうで良かった」

木の上で、スイとレイミが見守っていた。

二人してお酒を飲み、レイミはスイの肩に寄り添っている。

雨上がりの夜は、こうして静かに過ぎていった。
















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