小説喫茶・メル

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第十七話









日が沈み、アラスタ城の会議室に、急遽集められたメンバー。

スイレン達も現場の証人でもあり、無関係ではないのでこの場にいる。

やや緊迫した雰囲気の場に、扉をガチャっと開け、ナルクが入ってきた。

少し険しい顔つきで、口を開く。

「やはり、以前私達が戦った、古代兵器と同じ作りですが、少し改良を加えられていますね…」

スイが運んできた残骸を調べていた結果が出たようだ。

「けど・・・ナルクさんが廃棄したはずの兵器が、改良を加えられて出てきたってことは・・・」

言いたくはなかったが、ミハエルは考えられる推測を口にした。

「ディスのような・・・・・・この国のことを、良く思ってない奴がいるってことか…」

ハルの言葉に、皆の表情が暗くなる。

特にレナスは、苦しくなる胸を抑え必死に耐えていた。

「また・・・あの時のような惨劇が・・・・・・繰り返されてしまうなんて…」

「母上…」

娘として心配するマルシアも、複雑な心境である。

もう一人、長女であるヘスティアは、一人旅に出ているので現在はいない。

さらに暗くなった雰囲気を打破するように

「大丈夫!!」

コノハが大声を出し、皆を注目させた。

「今からでも間に合うよ!兵器を操ってる奴を捕まえて、こらしめてやろう!!」

「コノハ・・・問題は、そういうことじゃなくて…」

どこかずれている彼女を止めようとするサリアだが

「いや、今はコノハの言う通り、犯人を捕まえるの先決かもな」

ハルにそう言われ、一歩下がった。

彼は周りを見渡し、4人に目をつける。

「スイ、マルシア、ミハエル、メル、二人組になって、周囲の捜索を頼むぞ」

4人はもはや手馴れているように、頷き会議室を出ていく。

組み合わせは当然、慣れている二人であった。

「ハルじいちゃん!あたし達も!!」

「おまえ等はダメだ」

捜す気満々だったコノハは、はっきりと言われ意気消沈する。

「もう夜も遅いのだから寝なさい、スイレンちゃん達は私が送っていくから」

ルミスはスイレン達を誘導するように部屋を出ていった。







コノハは自分の部屋で、タマとゴロゴロと戯れていた。

「はぁ~・・・・・・委員長になっても、やっぱりまだ子供扱いだなぁ~・・・」

スイ達のように捜索に出れなかった事を、まだ根に持ち愚痴っている。

「抜け出すのは簡単だけど・・・バレたら怖いもんな~・・・」

諦めたように、ベッドにボフっと倒れ込んだ。

そのまま目を閉じ、眠ろうとした時

「???」

コンコンと、窓を叩く音が聞こえた。

何かと思い近づくと

「アクア!?フレア!?」

二人が羽根を生やし、手を振っていた。

アクアの羽根はもう両方とも、黒い悪魔のものになっている。

ガチャっと窓を開け、尋ねる。

「どうしたの二人とも?」

「コノハ、俺達も犯人捜しに行こうぜ」

彼にそう言われ、コノハは少し複雑になった。

「アクア・・・・・・」

「あの時のようにはさせないさ…」

彼は一度同じような行動を取り、大切な人を失っている。

だからこそ心配するコノハなのだが

「俺はフレアを守る、もちろん・・・おまえの【背中】もな」

余計なお世話だった。

それに対しフッと微笑し思う。

(アクアは変わったんだ・・・・・・あたしも、変わらないと!!)

そしてタマをベッドにくるませ偽装し、窓より飛び出た。

羽根を生やし、二人の側ではばたく。

「あたしも守るよ、フレアと・・・あんたの背中を!!」

アクアとコノハは見合い笑うが、フレアは

「なんか私守られてばっかり…」

そういう立場とはいえ、妙な気分だった。

「よしフレア、案内頼んだぜ!」

しかし兄にそう笑顔で言われ、どうでも良くなる。

自分には自分の役割がある、それがわかっただけで十分だった。

「うん!」

加え自分には、無茶をする二人を見守るという使命もある。

それぞれの役割を担い、3人は城を抜け出した。







元レジスタンス・アジト跡にて

「やけに静かだな…」

捜索に来ているスイとマルシアペア。

かなり奥まで進んだのだが、警備の兵器どころか、人っ子一人いない。

「気をつけろスイ・・・罠かもしれぬぞ…」

「・・・やれやれ・・・・・・ミハエル達に任せたら良かったぜ」

愚痴りながら歩いて行くと

「・・・・・・」

ガシャガシャと音が聞こえたので、声を殺し集中し始めた。

そして彼等がいる大きめのフロアに

「おいおい・・・冗談キツイぜ…」

「・・・ざっと50といったところか…」

クモ型の古代兵器が、無数に現れていた。

二人を取り囲むように、兵器達は動く。

それに対しスイとマルシアは、愛刀にゆっくりと手をかけた。


















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