小説喫茶・メル

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アラスタ、昼。

城のミハエル一家が住んでいる部屋にて

「アクア、気をつけてね」

あれから少し背が伸びたアクアが、カノンノから荷物の入ったバックを渡された。

今では彼女と同じぐらいの身長になっている。

「大丈夫だよ!今回は冒険しに行くんじゃないんだから」

ニカっと笑い、バックを肩にかけた。

ワルキューレの件以来、落ち着きを保っていたアクアだが、帰ってきてからは普段の元気な少年に戻っている。

それを見て一番安心していたのはカノンノだった。

「でも、今回はサリアもいないし・・・無茶するでしょ絶対?」

半分呆れた表情で、彼の方を見つめる。

「え~と・・・じゃあ毎晩連絡する!!んで絶対怪我をしない!約束するよ!!」

「・・・・・・それじゃあ怪我一つにつき、デートの時のお弁当野菜尽くしにするから♪」

「えぇ!?・・・・・・リアル怪我出来ないぞこれ…」

二人してしばらく笑い、アクアは部屋を出た。







レイミの病院

「これぐらいで大丈夫?」

「いえ、お兄ちゃんとコノハは無茶をするから、もう少し多めで」

相変わらず白衣を着ているレイミに、薬や包帯などをたくさん受け取るフレア。

彼女は背は伸びてないものの、髪を伸ばしていた。

そのせいか少し大人っぽくなっている。

体に似合わぬ大きな袋に、薬類を詰めていく。

「今回は貴方がサリアの代わりみたいなものだから、3人のこと、よろしくね」

微笑んで言うレイミに対し、同じく笑顔で返す。

「はい、任せてください!」







城のスイとレイミの部屋

「パパと一緒にいるって聞いたんだけどな~・・・部屋かな?」

あれからほとんど変わっていないコノハ。

スイ達の部屋の前に行き、ドアを開けようとすると

「これが、4歳の時のコノハ!んでこれがエデン学院に入学した時のコノハだ!!」

中より聞き覚えのあり過ぎる声が聞こえてきた。

「これが運動会の時!こっちが10歳になった時の写真だぜ!!」

中ではスイが、たくさんのアルバムを地面に並べ、隣にいるシードに熱く話している。

シードの方は困ったような表情で、頭をかいていた。

「どうだ?可愛いだろ!?むしろ可愛すぎるだろ!?」

「はぁ~・・・・・・?」

「か・わ・い・い・よな?」

「・・・はい・・・・・・可愛いです…」

半強制的に言わされ、肩を落とす。

しかしスイは笑顔で、新たに一枚写真を取り出した。

「でこの写真なんだが、良くみるとこの辺りから胸が膨らんできて…」

「何見せてんのよエロ親父ぃいいいいいーーーーーー!!!!!」

「のわぁあああああああああああ!!!!」

写真を見せようとした瞬間、コノハの飛び蹴りを頭にくらい吹き飛んだ。

「これは没収!!」

「あぁ!!?俺様のベストバストショットがぁああああ!!」

突然のコノハの乱入、娘の写真を娘に取られた父親の惨劇。

それらを見てもシードは落ち着いており、頭をかいている。

「・・・もう出発か?」

彼にそう言われ、コノハはスイを無視し彼の方を向いた。

「うん!お土産何が良い!?」

「コーヒーに合いそうな物を頼む」

「OK!!」

ただそれだけ、少しの会話をし、コノハは部屋を出ようとする。

「コノハ!パパはコノハが無事に帰ってきてさえくればそれで・・・・・・」

バタン

とドアを閉めた。

ガクっと肩を落とし落ち込むスイに

「・・・年頃の女子なんてあんなもんすよ…」

シードは肩をポンと叩いた。







異界の門の前に、アクア、フレア、コノハ、そして見送りにレナスとミハエルの姿があった。

「それじゃあ、何かあったら連絡してね」

「ジークさん達によろしくな」

二人はそう言い、チラッと後ろを見る。

「それにしてもあいつ遅いな・・・」

ミハエルが呟いた瞬間、彼らの背後より、走ってこちらへ向かっている者がいた。

「あっ!きたよ!!!」

やってきたのは、男なのだがその容姿から、女性にも見える美青年。

首に巻いているストールが、それをいっそう引き立てていた。

「遅れてすまない!」

「遅いよ~、アルフィーネちゃん♪」

「ちゃんはやめろ!!僕は男だ!!」

「ったく・・・毎度のことだが、マルシアもややこしい名前つけやがって…」

姉のネーミングセンスを疑い、呆れかえるミハエル。

コノハがアルフィーネをいじっている中、フレアが一歩前に出、小さな小包を取り出す。

「これアルも持っておいて、少量だけど薬とガーゼとかが入ってるから」

彼女に言われ、アルフィーネは落ち着きを取り戻し、受け取った。

「わかった、この二人は、フレア一人では面倒見切れそうにないからな」

「ちょっとどういう意味!?」

「俺もかよ!?」

などと言っている間に、門が開いていく。

それにより4人は、各々荷物を持ち直し、ゆっくり歩きだす。

「遊び過ぎちゃダメよ?」

「気をつけてな」

レナスとミハエルに言われ、4人は笑顔で門をくぐった。









新たなメンバーアルフィーネを加え、アクア達は再び、女神の世界アステルへと向かう。

そこで待っているのは果たして…

次回【新たなる序章】


















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