小説喫茶・メル

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「確かめる・・・か・・・随分血の気の多い奴だな・・・・・・話と少し違うぜ・・・」

「話?何のことだ?」

眉をひそめ男の方をじっと見るミハエル。

ハルのように、臨戦体制になると少し熱くなる彼だが、頭の方は常に鋭い。

「いけね・・・こっちの話だ」

すぐにそう言い、武器らしきものを取り出した。

紫色の長剣、その所々に、赤く太いラインが見える。

一方ミハエルは

「・・・・・・」

怪しんで観察するように見ていたが、顔を軽く振ってやめた。

「戦いに理由はいらねーよな!?いくぞ!!」

男は武器を激しく振り上げ、ミハエルに向かって振り下ろした。

距離が距離なので届かないはずだが

ギュイ-ンと剣が激しく音を立てた。

それにより赤いラインの部分が伸びていく。

「・・・なるほどな・・・」

直撃を避けるため、ミハエルは右にステップし、かわした。

「あめえよ!!」

しかし男が軽く手首をクイっと捻ると、蛇のように剣は曲がった。

「うわっ!!」

間一髪それをしゃがむことによってかわす。

そのため剣はミハエルの頭上をかすめ、近くにあった岩を切断した。

「へぇー・・・やっぱ簡単にはいかねぇか」

男は何故か苦笑し、剣を戻した。

「なるほどな・・・冬麻さんの剣とほぼ一緒だな・・・」

頭で分析し、思わず口にし、そして男に向き直る。

「どうした?攻めてこないならまたこっちからいくぞ!!」

再びミハエルに向かって剣を振り下ろした。

ミハエルはそれを先程とは違い、バックステップをし避ける。

だが

「こういうのはどうだぁ!?」

男が激しく手首を揺らすことにより、蛇のような剣が唸りをあげるようにしなって無数の刃のように迫ってくる。

「ぐっ・・・・・・」

それらすべてをなんとか後ろへ下がることへよってかわしていくが

「逃げてばっかで反撃したらどうだぁ!?」

徐々に、背後に迫る岩まで追いこまれていく。

そんな中

ピシ

「ッ!?」

男の攻撃が止んだ、そして自分の左頬を手で触れる。

「てめー・・・」

良く見ると男の頬から少し血が出ている。

その間ミハエルは少し横に移動し、背後の岩をなくした。

「ちっ、さっきから逃げてばっかで反撃したと思ったらこんなカスリ傷か!?本当に戦う気あんのかおまえ!?」

武器を肩に背負い、激しく怒鳴りつける男。

しかしミハエルはそれに動じず

「悪いな、カオスの使いとなっちゃ簡単に実力を見せるわけにはいかないんでな」

落ち着いてそう、しっかり聞こえる声で言った。

「・・・!?」

男はミハエルの発言に驚きの表情を見せる。

それは誰が見てもわかりやすいほど。

「やっぱりな、カマかけてみたけど正解だったか」

「なっ!?」

また驚きそして

「(こいつ・・・なんて洞察力だ・・・ホントに子供か・・・)」

話に聞いていた以上に、ミハエルという青年に対しておかしな呆気に取られていた。

「目的は何だ?バトルカンパニーは裏で何をしている?」

ミハエルのその問いに

「ふ~ん・・・確かにあいつとは違うな・・・」

男はようやく落ち着いた。

その独り言のような呟きにミハエルはまた眉をひそめた。

(あいつ?)

「・・・・・・ここは退くか・・・・」

舌打ちし、男は空いている手より、硬球ほどの玉を投げた。

ボーンとそれが破裂すると、そこから煙が発生し、彼等を覆い囲んだ。

「煙幕か・・・」

その場から動かず、ただ煙が止むのをじっと待つ。

そしてしばらくして、煙が晴れた。

「バトルカンパニー・・・・・・やっぱり何かあるな・・・」

一波乱来そうな、そんな気がしてならないミハエルだった。

「・・・・・・」

そんな彼を岩陰から見つめる一つの影があった。







バトルタワーの最上階は、広いホールのようになっており、人の姿はない。

周りすべてがガラス張りで、外が良く眺めるようになっている。

そんな中に、一人の男の姿があった。

バトルカンパニー社長、カオスである。

チ-ンと音が鳴り、エレベーターのドアが開いた。

そこより

「おかえり、レオ」

カオスの声で出迎えられた、先程の男が現れた。

「彼はどうだった?楽しめたかい?」

外の景色を見つめながら言うその声は、どこか不気味なものがあった。

月の光がそれをさらに感じさせる。

「楽しめたもんじゃねえよ・・・聞いてた以上じゃないかあいつ・・・」

ミハエルの姿を思い出し、少し震えるレオ。

「ふふっ・・・そうかい?」

「あぁ・・・少し戦っただけでわかるよ・・・・・・物凄く戦い慣れしてやがるし、洞察力まで凄い・・・俺等のこと感づかれたぜ」

とどめの表情をしてしまったことはあえて言わない。

言わなくてもカオスならわかっていると感じているからであろう。

「構わないよ、感づいたところで何も出来やしない。それより・・・」

カオスはゆっくりと顔をレオに向けて振り返った。

ガイアは・・・彼にあったかい?」

「・・・・・・いや・・・あいつからは感じられなかった」

「そうか・・・でも彼等の中にいるのは間違いないんだ」

そう言い、再び外に顔を向ける。

「僕達の理想を叶えるための・・・・・・ガイアを持つ者がね・・・」

夜空の月が、大きな雲によって隠れた。
















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