小説喫茶・メル

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「おっ」

「あっ」

一同は合流した。

メルの手にはイカ焼きのような物が握られている。

「十分楽しんだか?そろそろいこや」

皆の前なのでいつものように明るく振舞う不知火だが

「・・・・・・」

ミハエルだけは、まだ彼を見て考えていた。

「うぃ~」

メル、神楽と声を揃えて言い、5人は不知火の案内の元、最後の予選審査場へ向かった。

相変わらずのドーム状の作りだが、今回は少し小さい。

そして何より気になることは

「あっ、参加者ですね」

女性従業員が、一人しかいないのだ。

容姿的にも、雰囲気的にも特に変わった様子はない。

普通なのだ。

「一応バッジの確認はさせてもらいますね」

今まで同様、携帯機器でミハエル達のバッジを調べる。

「おや?」

アリアの前に来、バッジのないことに気付いた。

「あぁ、こいつは参加者じゃないです」

「そうですか、わかりました」

そう言い、機器をポケットらしき所にしまった。

「では皆様、こちらへお越しください」

その場より少し後退し、足場をコンコンと蹴る。

するとそこからギギギギと音が鳴り、床が開いた。

「ほぇ~・・・隠し階段か」

アラスタ城の神器保管庫を思い出したミハエル。

そして女性に導かれるまま、一同は階段を降りていく。

階段を降りた先は、とても小さなフロアとなっており、人はせいぜい10人程度しか入れない広さだ。

その中央に

「・・・なんだ・・・これ?」

真っ白い光を放っている球体があった。

地下の割りに明るいのはこれのせいであろう。

「これはその人の、存在エネルギーを調べる宝珠です」

「存在エネルギー?何でそんなものを?」

当然疑問に思うミハエル達。

「・・・・・・」

ただ一人を除いて。

「それが・・・最後の審査はこれにするようにと、本部より頼まれておりますので・・・私には理由はちょっと・・・」

女性は困ったような感じで言うので、ミハエル達は納得するしかなかった。

変に問い詰める必要もないと思ったのであろう。

「これ合格基準はなんなん?」

話を進めるよう、神楽が女性に聞く。

「あっいえ、これは行うだけであなた方5人は既に合格したようなものです」

「ということは、これを終えれば本選へ出場可能というわけだな」

確認のため黒姫はそう尋ね

「はい、そういうことです」

女性は笑顔で答えた。

「じゃあさっさと終わらせるか」

ミハエルは真っ先に球体の前へと立った。

「宝珠に少し触れてください」

「わかった」

言われるまま、ミハエルは球体に軽く手を添えた。

するとキュイ-ンと球体が音を立て、蒼く光出した。

「では次の方」

「いっきま~す!!」

威勢良く飛び出したメルが、球体に触れる。

今度は球体が紅く光出し、周りを赤に染めた。

「次のか・・・」

「うちやな!!」

女性が言い終わる前に神楽は球体に触れた。

紅く染まっていた球体が、黄緑に輝き始めた。

「これって色なんか関係あるのか?」

思っていたことをボソっと呟くミハエル。

「どうなんでしょう?良く知らないもので・・・」

本当に何も知らされていない女性であった。

そんな中黒姫が触れ、球体は黒く輝き

「最後は俺か」

残り、不知火が触れると、赤く煌き始めた。

「(・・・メルと似てるな・・・)」

そう思い、また少し彼を見つめる。

「なんや?」

「あっいや、なんでもない」

不知火が見てきたのですぐに振りほどいた。

「皆様終了ですけど、どうせなら貴方も触っていきますか?」

女性は一番後ろにいる、アリアに向かってそう言った。

「へっ?でっでも・・・」

自分は選手ではない、そのため当然触るのには気が退けた。

しかしそんな彼女を見た不知火が

「記念やと思って触ったらええんとちゃう?」

と普段のように軽く笑って言った。

「じゃ・・・じゃあ・・・」

おずおずと前へ進み、球体にそっと触れる。

すると、キ-ンと球体が今まで以上に、白く少し黄色を帯びた光を発した。

「アリアは黄色だね~」

その綺麗さにまじまじと見つめるメルや神楽。

「・・・・・・」

不知火は何故か険しい表情になっていた。

しかしまたミハエルが見てきたので、すぐに元に戻す。

そして一同はその場を出、女性に挨拶をし審査場を後にした。

「ふぅ~・・・ようやく本選か」

両腕を合わせ、伸びをしながら言うミハエル。

その表情は待ちわびた時の喜びのようなものだ。

「ほなまだ昼やし、今日中にバトルタワーに着くようにしよか」

「そっか、ここバトルタワーに結構近い位置なんだね」

今までの道と方角を把握していたメルはすぐにわかった。

外に停めてある車の元へ向かう。

その際屋台のリンゴ飴を買おうとしたメルだが、ミハエルに頭を叩かれ引っ張られた。
















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