小説喫茶・メル

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朝日が眩しく、ミハエルにとっては久々の朝だった。

「まずはメル達と合流しないとな」

「何の情報もないのにか?」

ミハエルは当然のこと、不知火もメル達がどこにいるのか皆目見当がつかない。

この世界は予想以上に広いということだ。

その上ミハエルが寝こんでいたので、移動しようにも出来なかった。

そんな二人の元に

「何をしているのだおまえは」

ミハエルにとっては、聞き覚えがありすぎる声が聞こえた。

「えっ?」

二人して振り向くとそこには

「マルシア・・・レイミ・・・黒姫まで・・・」

気品ある美しいマルシア、まだ少し幼い雰囲気が残るレイミ、そしてこの世界で出会った黒姫の姿があった。

長い髪をさらっと手で触れ、久方に見る弟の方を見る。

「事情は 姉上から聞いた、メルと神楽という少女、そしてアリアという仲間が捕らえられているようだな」

「すまない・・・私が側にいたのだが・・・私もあの後落石で気絶してしまってな・・・気がついたら二人の姿がなかったのだ」

マルシアに続けて、申し訳なさそうな面持ちで黒姫が言った。

「そうか・・・・・・って・・・姉上?」

ミハエルはマルシアの台詞の中の一つの単語が気になった。

彼女に姉などいなかったはずだと。

その反応を待っていたかのように

「ミハエル・・・レナスさんから聞いたんだけどね・・・実は・・・」

レイミがおずおずと口を開き、そしてマルシアが

「おまえが出会ったこの女性・・・黒姫と言う女性は・・・・・・ 私の実の姉だ」

はっきりと、聞き逃さない声で言った。

しばらく沈黙が訪れ。

「・・・・・・はぁ!?」

ミハエルは珍しく驚いていた。

「あんた・・・黒姫の妹さんかいな・・・」

当然不知火も、閉じていた口をようやく開いた。

「どっ・・・どういうことだよ・・・?おまえの姉さんなら・・・なんでこんな世界に?」

「・・・姉上が何故記憶喪失なのかは・・・わからぬ・・・だが」

マルシアはそこまで言い、口を濁らせた。

「姉上は・・・10歳の時に・・・・・・病で死んでしまったのだ・・・」

「死んだ!?じゃあなんで現世に・・・フレイさんか?」

「いや・・・フレイ殿は何もしていないようだ・・・だが見た目と境遇、そして何より首から下げている母上の、銀色のチョーカー、それが何よりの証拠のようだ」

成長したミハエルは理解力が良いため、マルシアは次々と話していく。

それに不知火もなんとかついていっている。

「もう一つ確かな証拠は、姉上の眼だ」

マルシアがそう言うので、ミハエルは視線を黒姫の両目へと移した。

そしてすぐに

「・・・そうか・・・その眼・・・神眼か」

彼女の眼が何かがわかった。

燃えるような赤い眼は、マルシアの神眼状態時とまったく同じだった。

つまり黒姫は常に開いているということになる。

「・・・私も最初は半信半疑だったが、ここまで言われたら信じるしかないだろう」

黒姫は腕を組みながら答えた。その表情は特に困った様子もない。

逆に、自分のことを少しでも知れて嬉しそうに見える。

「何より、こんな可愛い妹がいたのだ、嬉しい限りではないか」

「姉上・・・照れます・・・」

「う~ん・・・確かに良く見るとおまえら似てるな・・・」

もう姉妹と認めざるを得なかった、マルシアはもう人間で言えば20になるが、黒姫はそれより少し上な感じであった。

「ちゅーことはや、本当の名前もわかったってことやな」

不知火に言われ

「ふっ・・・あぁ、おかげさまでな」

黒姫は少し笑った。

そしてミハエルと不知火、二人に向き直した。

「私の本当の名前は・・・・・・」

一旦呼吸をして、一間隔を空け

ヘスティア・シルファーだ」

そう答えた。
















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