暖冬傾向で、ゴルフ場の予約が多い!
100万ポイント山分け!1日5回検索で1ポイントもらえる
>>
人気記事ランキング
ブログを作成
楽天市場
302819
ホーム
|
日記
|
プロフィール
【フォローする】
【ログイン】
古本屋で100円読書
日本文学 No.2
うろ覚えの読書記録です。少しずつ書棚を見ながらアップして行きます。
るりのホンネで読書
No.
書籍名
著者名
出版社
感想
61.
ダンス・ダンス・ダンス(上)(下)
村上春樹
講談社文庫
初期の村上作品は軽くて読みやすいです。また、独特のリズム感もあって、読んでて気持ちがいいです。お勧め。
62.
国境の南、太陽の西
村上春樹
講談社文庫
どんな作品だったか、何故か思い出せない村上春樹。さらっとして口当たりの良いところが読みやすい反面、内容に対する印象が薄いかもしれない。本好きでなくても読みやすい作家です。
63.
1973年のピンボール
村上春樹
講談社文庫
村上春樹はこれで、群像新人賞を取ったのでしたっけ。相当でかい新人が出たなと選考委員も驚いたでしょうね。相変わらず、僕が主人公で軽いです。しかしながら、作者の文学的素養は圧倒的です。
64.
スプートニクの恋人
<村上春樹
講談社文庫
これは比較的最近読んだので、覚えています。まぁー作品に意味と理由を求めてもこの方の場合は無意味でしょう。その意味では純文学じゃないという人もいます。でも、この人の文章力はずば抜けています。面白くてリズムで読ませてしまうし冗長ではないのです。これだけ書き込んでおきながら、と彼のリズム感がずば抜けているのが分かるでしょう。
65.
2列3行
坂口安吾
4列3行
5列3行
66.
白痴
<坂口安吾
角川文庫
この方の実生活はハチャメチャだったそうです。で、お仲間が欲しかったのか、自己弁護なのか、堕落論を展開。 そのとおりの生き方であり、そのとおりの作品です。 しかしながら、彼の作品は生き生きしていて読んでて純粋に面白かったのは否めません。 印象に残る作品でした。
67.
貴族の階段
武田泰淳
岩波書店
あまり読まれなくなった感のある作家ですが、良い味わいがあります。 女性の心理描写にちょっと無理があった気がしましたが、昔の男性は女性を理解することができなかった名残でしょう。
68.
わが心は石にあらず
高橋和巳
4列3行
重厚長大であることがもてはやされた時代の作品。 したがって、時代遅れです。 面白くありません。
69.
梟の城
司馬遼太郎
4列3行
ご存知、知の巨人の手になる作品です。 司馬遼太郎はエッセイ、対談、歴史、小説、全て一流です。 もう、こんな人は滅多にでて来ないだろうなぁー。 対張れるのは塩野七生さんくらいかな?
70.
たけくらべ・にごりえ
樋口一葉
出版社
格調高い文体で明治を描いています。
71.
豪姫
富士正晴
出版社
読みやすいです。でも、著者の時代には女を守るとか言う感覚はないみたいですね。
70.
暗いところで待ち合わせ
乙一
幻冬舎文庫
オードリー・ヘップバーンが出ていたヒッチコック作品の影響を受けているのかしら? と思いましたが、作者の年齢から言ってそれはなさそうです。 まー、軽いですね。
71.
失踪HOLDEY
乙一
角川スニーカー文庫< /td>
軽い乗りの読者裏切りストーリー。 乙一はこういうどんでん返しが上手いです。 まーほどほどに楽しめますね。
72.
さみしさの周波数
乙一
角川スニーカー文庫
これはなかなか良かったと思います。
73.
天帝妖孤
乙一
集英社文庫
私的にはイマイチ。
74.
夏と花火と私の死体
乙一
集英社文庫
これを16歳にして書いたというのだから、乙一という人の才能と人間に対する観察力が並ではないことが分かります。 文章力その他はまだまだ発展途上なのでしょうが、衝撃のデビュー作です。 これなら、みんながびっくりするのも無理はありませんよね。
75.
きみにしか聞こえない CALLING YOU
乙一
角川スニーカー文庫
乙一で最初に読んだのがこの作品です。 あまりのせつなさ、文章の上手さ、表現力に息を呑みました。 すごい、すごすぎます。 正直、この作品を最初に読まなかったら、彼の作品を全て読む気にはなれなかったでしょう。 この人なら、どんな感動をもたらしてくれるのか、とにかく全部読んで行こうと思わされたすごい作品です。 ファンになって彼にポーっとなってしまいました。
76.
死にぞこないの青
乙一
幻冬舎文庫
ううん、灰色決着。こういうのは好きではありません。 買ったのはこれが最初です。 でも、なんかつまらないと感じて、打っちゃっておきました。 きみにしか聞こえない、を読んだから読めた作品です。 彼の作品に慣れたので、ほどほどに楽しめました。
77.
「ZOO」
乙一
集英社
短編集。最初2作を読んだとき、乙一もこれまでか…と危ぶんだけど、その後ぐんぐん作品の質を上げて行き、SEVEN ROOMSは圧巻だった。最後の一作ははっきり言って駄作。しかし、乙一のスタンスがよく分かる作品集。内容がホラーなのにあまりおどろおどろしくないのは驚き。Aug 10,2004
78.
暗黒童話
乙一
集英社文庫
これは、一風変わった作品で、かなりおどろおどろしいです。もちろん、乙一は、読者に最低限の救いを用意していますが、読むのにえらい苦労をしました。こんな作品が続くようなら読まない作家のリストに入ってしまいそうです。Aug 19, 2004
79.
君たちはどう生きるか
吉野源三郎
ポプラ社
5列3行
80.
浮雲
林芙美子
4列3行
5列3行
81.
銀河鉄道の夜 他十四篇
宮沢賢治
岩波文庫
5列3行
82.
風の又三郎 他十八篇
宮沢賢治
岩波文庫
5列3行
83.
注文の多い料理店
宮沢賢治
4列3行
5列3行
84.
セロ弾きのゴーシュ
宮沢賢治
4列3行
5列3行
85.
虔十公園林
宮沢賢治
偕成社
5列3行
86.
続明暗
水村美苗
新潮文庫
5列3行
87.
ダブルキャスト
高畑京一郎
メディアワークス
感想は一言でいうと面白いです。構成力の確かさと、伏線の巧みさ、自然な話の展開と正統派の文章。この方の作品はラノベファンでなくても万人に受け入れられるでしょう。 いつのまにか小説が教養主義のようになったようですが、本来小説は人々を楽しませる娯楽であったはずです。民衆の間に根付いて、次はどうなるの? どうなるの? というハラハラ感や、巧みに登場人物に感情移入させて涙を振り絞らせたり、笑わせたり、義憤に燃えさせたりしたはずなのです。 ところが、そういう純粋な楽しみを与えてくれる作品というのは意外に少ないです。しかし、間違いなくこの作品は物語の王道、すなわち娯楽道を極めています。ワクワクして、次のページをめくるのに夢中になります。それに読後感がさわやかで、一昔前の、女をなんとも思わない時代とは違う自然な男女関係がつづられています。まあ、お兄ちゃんが妹をこき使うのはちょっとな避けない気がしますけどね。 十分にお勧めできる作品です。楽しいです。アドレナリン大放出です。 ただし、この方の作品を読む場合は順番に気をつけなければなりません。クリス・クロス、ダブルキャスト、タイムリープの順番が良いです。え? 何でそんなことを言うのかですか? それは、タイムリープがダントツのできばえだからです。この作品を超えるのは、作者自身にも難しいでしょう。また、他の凡庸な作家にはまずできません。多分、多くの作家たちがタイムリープを読んで「やられたぁ~」と思ったことでしょう。Aug 17,2004
88.
タイムリープ
高畑京一郎
メディアワークス
絶版なので古本でしか手に入らないでしょうけど、「タイムリープ」は最高です。これを手に入れるにはEasy Seekや楽天フリマで探したり、アマゾンのウィッシュリストに登録するしか方法がありません。もしくは、スーパー源氏で検索するなど少々の手間がかかります。(図書館にあるとしたら、それは超ラッキーです) とにかく、滅多に会えない名作です。Aug 12, 2004
89.
クリスクロス
高畑京一郎
電撃文庫
練られた文章と非凡な構成力。 余分な贅肉を極限まで落としながら、なお表現力は豊かです。 新しい文体、新しい文学の登場ですね。
この方は地力のある作家なのであまり当たりはずれがない人かもしれません。 ただし遅筆ゆえ、作品数はそんなに豊富ではないかもしれません。
90.
時をかける少女
筒井康孝
角川文庫
これは「タイムリープ」の高畑京一郎さんが褒めてらっしゃったから読んだのですが、今イチ。 かつてテレビで見た映画の原作本ですが、映画のほうが出来が良かったと思います。
「タイムリープ」を先に読んだことから来るギャップかもしれません。 それか、技術革新が想像を超えたスピードで進むので、SFは古くなりやすいという宿命から来るものなのか。。。。
いえ、やはり、作品としても説得力に欠けた気がします。「タイムリープ」は名作として残りそうですけど。 Aug 24, 2004
91.
盗賊会社
星新一
新潮文庫
彼はショートショートの名手ということになっていますが、斜に構えすぎています。
これをユーモアや気が利いていると取る人には受けると思いますが、そうでない素直な人には毒気が鼻についてしまうでしょう。
92.
つゆのあとさき
永井荷風
岩波文庫
永井荷風の作品には、いつも水商売で働く女性が登場します。 (今まで読んだ本の中での発言)
彼はそもそもお坊ちゃま。 上流の裕福な出で、働いたこともなく、酒場に出向いてたむろしていた遊び人です。
本人はどういう考えだったか分かりませんが、私の目から見たら、結婚もせず、性欲処理のために、定期的に芸者さんたちと愛人関係を契約していたと言う、問題ありの人。
女をただの性欲処理係としか見れなかったなんて、彼は人を愛したこともなく、多分、愛されたこともないのでしょう。 女の方だって、お金がなかったら彼なんか相手にしなかったでしょうし。 ちょっと、寂しい関係ですね。
そういう背景があるせいか、彼の世界は前述のとおり。 小説においては、”自分の知っている事を書く”というのが大前提なので、必然と言えば必然です。
まー。 私はインテリではないので難しいことは分かりませんが、この作品は面白いです。 読んでいて、何とも言えない勢いがあり、荷風の世界に浸りました。
多分、ラストを読んでも分かるように、小説としては構成その他に問題があるのでしょうけど。
彼の語り方、人物の造形、動かし方、全て水商売を知り尽くした荷風だからできるものです。 小説の醍醐味を感じさせる一品。 文豪の面目躍如と言ったところです。 Sep 9, 2004
93.
妊娠カレンダー
小川洋子
文春文庫
素直な書き方ですが、けっこう意地悪と言えば意地悪な話です。
でも、妹から見た、妊娠している姉の姿がエイリアンと化して行くさまを上手く書けているので、読後感は悪くありません。 文学的にはこういう結末を持ってくるよな、という慣れもあって、納得してしまいました。
芥川賞受賞作品。 かなり描写が練られているので、軽やかですが軽いわりにさくさく読めません。 でも面白くて興味が尽きない。 それなりに本を読む人なら、必ず楽しめると思います。 万人向きです Sep 11, 2004
94.
冷静と情熱のあいだ
辻仁成
角川文庫
う~ん。。。 私は日本文学とあまり相性が合わないのですが、やはり恐れていた通りでした。
この方は情緒的に書いているようで、枯れています。 なんだか、この人とは感性も感じ方も違う。。。 スースーして潤ってこないのです。 多分、人間としても合わないタイプです。
文は人なりと言いますが、おそらく文章は人なりでしょう。
日本人男性に多い、あまり女の人を大切にしない作者の素顔が透けて見える気がしました。 。(昔、アメリカ人から「日本に来る前に雪国とか読んだけど、全然女の人を人間として扱ってないねー。どうして?」と言われたことがあります。残念。。。) こういう思いやりのないことを実際に私もされたことがある、と合点が行ったのかも知れません。
それをてらいなく素直に書いていたので、この作者は思いやりがないと思ったのです。 「これ、日常的にやってる人じゃないと、書けないんじゃない?」みたいな。。。
私は人間に対する視線が温かい作品でないと、けして楽しめない人間だと改めて思いました。 それは人といて自然に感じるオーラのように、作品から漂ってくるのです。
95.
春昼・春昼後刻
泉鏡花
岩波文庫
これは立派な叙情です。
正直、私は彼の文章が分かりませんでした。 古典にありがちな「最初の書き出しとは、まるで違う内容で文章の最後がくくられる」 これが、現代の語法になれた私には理解できないのです。
「だ、だめだ~」と頭を抱えたものの、作品の持つ不思議なリズムに乗り、ところどころ顔を見せる現代的な展開部分で脳内補足。 ちゃんと頭の中で物語がつながると、明治ののどかさと恋愛が胸を打ちました。
恋愛など厳しく制限され、それの成就など望むべくもなかった時代。
その時代に愛情を貫こうとする姿は、哀れであり、同情の対象にもなりえます。 せめて、今生が無理であるなら、来世で二人がむすばれたら良いなと余韻も悲しみも残ります。
私はこの作品で潤ったと思います。Sep 30, 2004 /td>
96.
冷静と情熱のあいだ
江国香織
角川文庫
薄い女だなぁー。これが私のあおいへの感想です。 先に映画を見ていたのですが、こんな女じゃ疲れるよなーというくらい、あおいは薄いし反応のない女。 普通、こんな女じゃ、アメリカ人は満足できないはずです。。。
なんでもはっきりしたことや、愛情表現が豊であることを彼らは求めるようですから。
実際、私の知人の娘さんが、今度アメリカ人と結婚するのですが、彼らの愛情表現のパターンは親の前でも10はあるそうです。 二人のあいだなら、なおのこと豊かなはず。 私もいろいろ若いときなど(あったんかい!! は。。。永遠の18歳なのに。。w)欧米人に受けたことがあり、そのときの経験でいくと、あおいのように反応しない女は気がないと言うのであっさりと離れて行きます。
また、現実に結婚して分かることは、一方だけの愛情では続かないし、一方が与えるだけの関係では、与える側も枯れてしまうということ。。なので、この本は、女の願望、もしくは”お伽話”です。
好き放題、何の制約もなく恋愛できる時代です。 好きで誰かとくっついておきながら、他の人が忘れられないなどとほざいてはいけません。
残念ながら乗れない話でした。 Sep 30, 2004
97.
平面いぬ
乙一
集英社文庫
乙一という人は、本当に、作品によって作風を変えていく人ですね。 それに、つねに読者を裏切りたい、と言う意識もあるようです。 ところが最後に裏切ると言うのが、乙一の定型化されたパターンとして、こちらに組み込まれているので、「はは~ん。そう来るのね?」と裏切られ方が物足りなかったりすると、不満になってしまいます。
なので、裏切られるぞ…と言う気持ちを裏切る、つまり素直に書くパターンも入れた方がいいかも。 そうすると、彼の持ち駒は確実に増えるわけですから。
短編集の一作目、石の目はもの足りないです。 ひねりも落ちも期待はずれ。 でも、あくまでも、乙一というブランドに対する期待はずれですので、お間違いなく。
他の流行作家はあまり知りませんが、乙一は平凡なようでいて、相当な文章家だと思います。
乙一で検索をかけたところ、2チャンネルで、彼の文章はへたくそだと言う人が相当数いたみたいですが、本気でしょうか? 何気に軽く書いているようでそうとう練っていますよ、この書き方は?
彼は、軽やかだけど、軽くない。技巧をこらしていないようで、技巧を凝らしている。 それが私の印象です。
2作目などは、乙一にあきたのかな? と言うこちらの懸念を吹き飛ばすほど、上手かったです。 感動したとか、うんぬんは抜きにして、とにかく上手い。 現実でないものを、さも現実であるかのように描き出すさまは技巧派そのものです。oct.17.2004
98.
赤頭巾ちゃん気をつけて
庄司薫
中央文庫
これは、ロングセラーですね。 1973年の初版ですから(文庫本)少なくとも30年以上、売れているわけです。
が、これをどう取ったらいいのかわからないです。 これって小説なのでしょうか? 私小説とも微妙に違います。
作者は、明らかに自分がかつての超進学校、日比谷高校のエリートであること、そして、いかに自分が普通のエリートではないエリートであるかを延々と吐露し続けます。 印象にかぎって言えば、アンドレ・ブルトン「ナジャ」を読んだときのような不可解さです。
これを読んだQさんは大変感動されたようですが、これはエリート、もしくはインテリ系の高校生だった人(しかも男でなければダメ)でなければ共感しないかもです。 私の夫はとりあえず、受験という点では頂点あたりに位置していたと思いますが(全受験生の上位、数%の中で争われる大学、学部の出身)全くの非エリートであるため、この本をつまらないと認識したようです。
私もほとんど流し読み。 エリートが書いた、エリートのための小説?
まあ、ここら辺から、日本の男も女を守るべき存在と認識し始めているらしいです。なので、とりあえず私の考える戦後文学に入ります。
この方のほかの小説(美しくて蝶を残酷に殺す叔母さん)の話を高校生のときに読んだ気がします。 その時は、内容についていけなかったのですが、小説としては正統派だったと思います。 ただ、こんなキワモノに題材を求めるのでは限界があるのではないだろうか? と思っていたら、この方はその後ほとんど小説を書いてらっしゃいませんね。 て言うか、かけないのでしょう。 oct.17.2004
99.
やさしい訴え
小川洋子
文春文庫
外国文学はまだ、こんなに感覚重視の文学・文体ではない。 かつて日本文学で、純文学の潮流のように台頭した感覚派も、これを読むと、ひとつのジャンルとして定着した感がある。
でも、長いこと、西洋の論理的な記述に慣れていた私には、ところどころで疲労感を感じてしまうのは否めない。
今まで読んだ小川作品の特徴は、結末がいかにも文学的。ああ、文学的には結末はそう来るな、いかにもだなと言う感じです。
一言で言うと、何も解決しないまま放り投げ、感覚の波に飲まれておしまい。
これって日本文学に多く見られる結末だよなー。
ううんー。これは可もなく不可もなく。 (早くこの人の「博士が愛した数式」が読みたいっ) まー。 感覚重視派なので、さっと軽く読めるところは、読書を楽しみたい人にぴったりかもです。 Nov 5, 2004
100.
夏の庭
湯本香樹実
新潮文庫
某サイトの読書感想文を読んで、買ってみました。
全編を通じて、静かな作品です。 ジャンルは児童文学なのでしょうけど、人物の行動の動機付けが弱いと感じました。 どの登場人物にも感情的に共感できません。
児童文学は描写が細かすぎてもいけないし…。 でも、感情移入させなければいけないし。。。 かなり難しいところです。
日本的な情緒が好きな人向きです。 Nov 18, 2004
101
ポプラの秋
湯本香樹実
新潮文庫
湯本さんは、相変わらず、静かな物語を書く人です。 淡々と日常をつづっていてそれなりに読ませるのですが、「だから何?」とどうしても思ってしまいます。
ラストを盛り上げる書き方をしたら、そこに力とメッセージをこめたら相当な名作になったと思います。 夏の庭より、文章力や構成その他でずっと上回っていると思いました。 Dec 6, 2004
102
いちご同盟
三田誠広
河出文庫
この方の文章は自然そのもの。 最後、直美の良一に対する感情が全く謎のまま終わってしまうのが残念ですが、かなり読ませます。 ちょっと涙ウルルンです。 Dec 6, 2004
103
おちくぼ姫
田辺聖子
角川文庫
パティーさんが源氏をやってらっしゃるので、少々古典に惹かれました。 で、田辺聖子なら軽妙な語りで楽しませてくれるはず、と思い読んでみました。
う~ん。。。
正直、これが女の本音よね! という作品です。 著者が現代的に味付けしてくれているからでもありますが、源氏があくまでも格調高く、”ほんまかいな”の世界を繰り広げているのに対し、歴史的事実を知っている私たちにとって、別の意味で”ほんまかいな”と楽しませてくれる作品です。
愉快で痛快。勧善懲悪&玉虫色の人情解決。
これも、当時の女性たちのもう一つの憧れだったのでしょうね。
肩が凝らず、軽く楽しめる作品。 でも、軽いだけでないところは、さすが百戦錬磨のお聖さんです。 Dec 8, 2004
104
西の魔女が死んだ
梨木香歩
新潮文庫
なかなか上手いタイトルのつけ方です。
主人公のおばあちゃんに、日本女性ではなく、英国女性を持ってきたのは、作品の構成上、大変上手いやり方だと思いました。 ここで、ありきたりに日本のおばあちゃんを持ってきたら、ベタッとした感覚の作品になったと思います。 著者はそれを避けたかったようです。
そして、それは正解でした。
主人公とおばあちゃんとのあいだに、適度な間隔と愛情豊かであっても、さらりとした雰囲気を持たせられたからです。
でも、どうしてでしょう?
私が思うに、日本の作家の多くは、ラストが弱いです。
どんどん話を盛り上げて行き、作品世界を十分に膨らませたのに、書道のごとく最後に力をすっとぬいていく。。。 これでは、作品全体の印象が薄らいでいくばかりか、なにが言いたかったんだろう? と読者を迷わせてしまいます。
それは、混沌とした作品構築の段階の方が、読者に印象深く残るからです。
そのために、ラスト、いよいよ作者が作品を通して言いたいこと、伝えたいことは、さらりとしすぎて、霞のようにとらえどころがなくなるのです。
日本人の、語尾をぼやけさせる話方が、小説にも現れているのでしょうか?
作者よ、どんどん語ってください。ラストにぐっと力を入れてくださいな。 Dec 13, 2004
105
シュガータイム
小川洋子
中公文庫
Pさんが、村上春樹の文体がどうもダメだと仰ってたが、私は小川洋子がダメらしい。
どうしてか、文字を追っていくと疲れてしまうのだ。
妊娠カレンダーあたりは、すんなり読めたんだけど。。。彼女が、超感覚派と呼びたくなるような、感覚重視の書き方を顕著にし始めるころから、彼女の文章を読むと疲れるようになった。
どうしてだろう?
考えてみれば、私も若いころは、木の葉が一枚、はらりと落ちると、それだけで切なくなって、胸がきりりと締め付けられたものだった。
そういう時、周りの人を見回しても、誰もが平静な顔をして歩いていく。
これは、けっこう応えた。。。。
自分が感じていることを、他の人と共有することが出来ない。それは圧倒的な孤独として、私にのしかかった。。。。。 だから、年を取るたびに、そういう感覚が鈍くなるよう、自分で努力してきたのだと思う。
だから、そういう感覚一つ一つを取り上げて行く小川洋子さんが疲れるのだろう。。。
ふう~。 しばらく彼女は読まないことにしよう。。。博士の愛した数式を除いて。
例え、私が小川洋子さんに疲れてしまうとしても、彼女の作品は優れている。 それは素直に認めたい。
私が知っている現代日本の作家(少ししか知らないけどw)のなかでは、彼女は頭一つぬきんでた存在だと思う。 Dec 17, 2004
106
裏庭
梨木香歩
日本にファンタジーは育たない!
こう、関係者を悩ませていたのだとしたら、梨木香歩さんの登場は、彼らを狂喜させたに違いありません。
まさに、出色の出来です!
著者が、ファンタジーの国、イングランドに留学したことと、このことは無関係ではないだろうと思います。 テレビや映画でしか英国を見たことはないのですが、風景を見る限り、まさに妖精が跋扈(ばっこ)していそうな感覚ですから。
日本が怪談系に強いのも、やはり、そこの自然や風土が、作家の創作に大きな影響をもたらすことの証左なのでしょう。
また、著者が英国の児童文学者、ベティー・モーガン・ボ-エンに師事したことも大きいです。
この作品は、正直、主人公の照美が裏庭に入っていくところから、中盤過ぎまでが、独りよがりで退屈です。
作者は伏線を張っているつもりなのでしょうが、ある程度、読者が混乱しないために必要だと思われる、伏線の収拾をつけないまま話を進めてしまうのです。
なので、そこで起こる数々の不思議や人物の登場や語りがさっぱり意味不明で退屈です。
私は正直、眠ってしまいましたぞぃ。。。わははは。。。
でも、なぜ、挫折本にしなかったのでしょう?
自分でも分からないのですが、解説が河合隼雄だったからかもしれません。 退屈しながら、後ろの解説を読んで、「重層的な話の構造」と言う言葉に惹かれたのでしょう。
読んでよかったと思います。
最後の方で、私は涙ぐんでしまいました。
著者が、英国児童文学者に師事しただけあって、日本人作家特有の、最後の語りの薄さがこの作品にはありません。 それどころか、最後に作品が力強く大声で叫ぶのです。
ただの独善、独りよがりの世界を抜けて、大きく力強く作品が羽ばたいていくのです。
あれ?
でも、彼女は「西の魔女が死んだ」も書いたのですよね?
「西の魔女が死んだ」は、最後あまり語りませんでしたね・・・。 これは、お師匠さんである、英国作家のアドバイスが相当にあった作品なのでしょうか?
なんにしろ、心の傷と再生をテーマに希望を持って書ききってくれた素晴らしい作品だと思います。 (河合隼雄は死がテーマだと言ってますが…私は心の傷と再生の物語だと思いました)
惜しいのは、
しつこいのですが、照美が”裏庭”に入ってから、レイチェルが日本に来るまでの描写が、独りよがりなことです。 裏庭と言う国の法則や秩序が、読者に全く示されないので、読者はわけも分からず退屈するのです。
(注:うつ病のせいで、理解できなかった可能性あり。うつ病は理解力や想像力を鈍らせるみたいです)
でも、物語の終盤、イギリスからレイチェルが日本に来るあたりから物語 は深みをぐんと増します。
描写もよく練られていて、的確で簡潔です。うまいっ!!
いや~。この人、すごい作家さんなんですね~。 最後はぐいぐいとこの方の世界に引き込まれてしまいました。 Dec 16, 2004
107
きらきらひかる
絵国香織
新潮文庫
作者が言うには、純粋な恋愛ものだそうですが、登場人物を見ると、かなりの変化球です。
ホモの夫に、アル中の妻。 そして、夫の恋人。 考えたらけっこう退廃的だし、これが事実なら一大事です。
でも、絵国さんは(古い国という字が出ません…悪しからず)この変化球を用いて、さわやかな読後感に仕上げてしまいました。
純愛。。。
これはとうに、文学でこねくり回されてしまった感があるので、絵国さんとしては、新しい純愛を描きたかったのでしょう。
現実に、同性愛者は社会での体面を取り繕うために、結婚すると聞いたことがあります。
そういう方々の結婚がどのようなものか、知るよしもありませんが、それらの方々にとっては、この作品の登場人物たちは、きらきらひかる宝石のように思われたことでしょう。
絵国さんの話はまだ2作しか読んでいませんが、現実味が乏しいと言う欠点があっても、読後感は悪くないです。。。
これは、絵国さんの人を見る目が優しいからなのかもしれません。
佳作っていいですね~。
ずっと洋物を読んでいたせいか、和ものが疲れを取ってくれた気がします。Jan 25, 2005
108
博士の愛した数式
小川洋子
4列3行
もろりんさん他、いろんなサイトで、この本の評判を聞いていました。評判にたがわず、素晴らしい作品です。
ただ、私が本を読んでいると、その横で子供が何度も話しかけてくるので、そのたびに読書は中断してしまいました。。。。。
優先順位は、読書より家族に決めているので、
「うん? なに?」
と尋ねると、
「あのさ~○×△でさ~。それでさ~。こうでさ~。ああでさ~。ほいでさ~」
「?????」
息子はガンダムのゲームの話をしているのですが、さっぱり話が分かりません。
でも、何とか話を聞いて、質問して、おぼろげに理解したつもりになって、本に目を落としたら、次の息子が話しかけてきます。
「あのさ~。ピーちゃんなんだけどさ~。リードが見つからないときに、赤いはちまきを首輪のわっかにむすぶでしょう。それで、エ~イって振り回すとぴーちゃんが赤いヒモをかむんだ。ぴーちゃんは、赤いひもが好きみたいだよ」
………。
「それは、嫌がってるんじゃないかしら?」
「え? そんなことないって。ガウガウいってるもん。。。」
……こんな話の後、また、本に目を落とします。
で、また同じことのくり返し。。。なかなか読書が進みません。
「ええ~い。この子達に邪魔される前に読んじゃえ~」
で、
どんどん飛ばして読んだら、物語の余韻がありません。。。
これは、名作なんだよ!?
小川洋子さんの最高の作品とまで言われているんだよ!?
ああ~。
哀れ、こうして私は余韻もなく、この本を読み終えてしまったのでした。ゆえに、博士と義姉の秘められた関係や、私と√(ルート)の感情のひだを味わっている時間はありませんでした。
むううう。。。
これは再読作品じゃっ!! 最終更新日 Feb 11, 2005
1列3行
2列3行
3列3行
4列3行
5列3行
1列3行
2列3行
3列3行
4列3行
5列3行
1列3行
2列3行
3列3行
4列3行
5列3行
1列3行
2列3行
3列3行
4列3行
5列3行
1列3行
2列3行
3列3行
4列3行
5列3行
1列3行
2列3行
3列3行
4列3行
5列3行
1列3行
2列3行
3列3行
4列3行
5列3行
ジャンル別一覧
出産・子育て
ファッション
美容・コスメ
健康・ダイエット
生活・インテリア
料理・食べ物
ドリンク・お酒
ペット
趣味・ゲーム
映画・TV
音楽
読書・コミック
旅行・海外情報
園芸
スポーツ
アウトドア・釣り
車・バイク
パソコン・家電
そのほか
すべてのジャンル
人気のクチコミテーマ
本日の1冊
読んだ本(青木祐子)・・その百五十…
(2025-11-13 20:57:17)
ジャンプの感想
週刊少年ジャンプ2025年51号感想その…
(2025-11-18 13:00:34)
NARUTOが好きな人、投稿はここだって…
ナルト柄のTシャツ再び!パープル色…
(2025-08-27 07:10:04)
© Rakuten Group, Inc.
X
共有
Facebook
Twitter
Google +
LinkedIn
Email
Mobilize
your Site
スマートフォン版を閲覧
|
PC版を閲覧
人気ブログランキングへ
無料自動相互リンク
にほんブログ村 女磨き
LOHAS風なアイテム・グッズ
みんなが注目のトレンド情報とは・・・?
So-netトレンドブログ
Livedoor Blog a
Livedoor Blog b
Livedoor Blog c
楽天ブログ
JUGEMブログ
Excitブログ
Seesaaブログ
Seesaaブログ
Googleブログ
なにこれオシャレ?トレンドアイテム情報
みんなの通販市場
無料のオファーでコツコツ稼ぐ方法
無料オファーのアフィリエイトで稼げるASP
ホーム
Hsc
人気ブログランキングへ
その他
Share by: