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私
: 「 コーヒーの真実
」 1
、 2
、 3
では、 コーヒーの低賃金労働の暗い歴史部分
を扱っているが、この本は、 原書
のタイトルが「 苦いチョコレート・世界で最も誘惑的なスウィートの暗い部分を調査して・
Bitter Chocolate Investigating the world most seductive sweet
」とあるように、チョコレートの 歴史の低賃金労働の暗い部分の歴史
を描いている。
和訳の題名の「 チョコレートの真実
」は 意訳
だね。
著者は、 女性ジャーナリスト。
チョコレート
は カカオ
の実からできるのだが、カカオを食していたのは、 3000年以上の昔
で、 オルメカ人
、 マヤ人
が食していたという。
1502年
、 コロンブス
が メキシコ
に来たときは、 カカオ
に興味を示していかったようだ。
A氏
: 1519年
に メキシコ
に スペイン
が乗り込むね。
そして、 アステカ帝国
は崩壊
するね。
私
:しかし、 カカオ豆栽培
は残った。
こうして、 チョコレート
が ヨーロッパ
に最初に渡ったのは、 スペイン
で 1544年
のことだという。
貴族などの嗜好品
となる。
当時、 カカオ豆
から 油状のチョコレート
にする作業は、 スペインでは修道院にあった装置
で行われたという。
そして、 17世紀
には イギリス
に渡る。
イギリスの都市
では、チョコレートは王侯貴族の嗜好品でなく、一般庶民も入れる チョコレートハウス
で登場する。
A氏 : イギリス では同じ頃、 コーヒーハウス ができるね。
私
: チョコレート
の製造技術は産業革命の影響を受け、 イギリス
で 板チョコ
を作り出すね。
19世紀半ば
、イギリスの菓子業者の キャドリバー
社は、 チョコレートをバレンタインデーと結びつけてロマンチックな愛のシンボルにするという天才的なマーケティング戦略を展開
する。
一方で、 19世紀半ば
、 メキシコとカリブ海のカカオが病害で壊滅
する。
しかし、 カカオ商人
は、 他にカカオの生育に適した地
を見つける。
ポルトガル
は理想的な地を カメルーン沖、ギニア湾に浮かぶ サントメ島
と プリンシペ島
に見出す。
ポルトガル
はもう何年も、 アメリカのカカオ・プランテーションにアフリカ奴隷を送り込んできた。
今度は、 アフリカにカカオとアフリカの奴隷を持ってくることになった。
A氏 :しかし、 18世紀に盛んだった奴隷貿易は世界的に禁止 されたのではないの?
私
: ポルトガル
は、表面的にはアフリカ人と雇用契約をして働いていることにしていた。
イギリスのジャーナリストのネビンソン
は、 1904
年、現地に取材し、 奴隷制の実態を雑誌に発表
する。
イギリスのチョコレート業界は激しく反発
。
一方、 奴隷廃止運動はサントメ島カカオ豆のボイコット
を求めた。
A氏 : 奴隷廃止 の イギリス政府 は支援するのではないの?
私 :しかし、 イギリス も アフリカのダイヤモンド鉱山 で安い労働者が必要でひそかに ポルトガルと交渉中 だった。
A氏 :お互いに脛に傷をもっていたということか。
私
:困ったのは キャドリバー社
だ。
この会社は、 従業員の福祉を厚くして、奴隷労働にも反対の会社
だった。
結局、 キャドリバー社
は カカオの供給源をゴールドコーストに見つけて、サントメ島カカオ豆のボイコット
をしたが、 10年
かかった。
奴隷制
に対する国際的非難や奴隷制廃止法にかかわらず、 19世紀
の終わりから 20世紀初頭
にかけて 800万人にも上るアフリカ人が過重労働により死亡、または雇用者に殺害
されたという。
A氏 :そういう 悲惨な背景 があって、 チョコレートがヨーロッパで愛用 されているのは皮肉だね。
私
: 19世紀末
、 アメリカ
で移民の子、 ハーシー
は ミルク入りの板チョコ
を発売。
製菓業界で伝説的な名前となる「 ハーシー
」のマーク入りのチョコだね。
1930年代
になると、 カカオ豆はイギリス行政支配下のゴールドコーストが最も多く産出
し、ついで、 フランス行政支配下のコートジボワールが産出
していた。
この頃、 ハーシー
はカカオ豆相場に手を出して、 カカオ商人のわなに落ちて大損害
をする。
しかし、 第2次大戦
で兵士を元気付ける食品として、ハーシー社は戦争中に大いに繁栄し、 アメリカのチョコレート業界で独占状態を維持
する。
戦後の チョコレート業界 は競争が激しくなり、 多国籍企業化 する。
明日は、再度、 アフリカのカカオ豆栽培 のその後に話を移そう。
「ポスト戦後社会」吉見俊哉著・シリーズ… 2009.09.01
「イスラムの怒り」内藤正典著・集英社新… 2009.08.24