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超マクロ展望世界経済の真実
私
:俺は 水野和夫
ファン
だから、この新書は新聞広告で知って、すぐ書店で買ったよ。
A氏
: 水野
氏は、 日本の経済成長神話は終了したという論者
で、現在のデフレ脱却のために 経済成長
をとなえる 多くの経済学者やエコノミスト
から批判されているね。
ある意味、 少数派
だね。
このブログでは、その知的街道として「 下り坂社会を生きる
」、「 デフレの正体
」、「 経済成長という病・退化に生きる、我ら
」と続いてきたね。
私
:この本は 対談形式
だから読みやすいが、奥が深いね。
しかも 水野
氏の 対談相手
は、これも異色の 政治哲学者
の 菅野稔人
氏だね。
この人は、俺ははじめて知ったが、 水野
氏より一回り以上年下の 気鋭の若手学者
だね。
A氏 :なんで経済に政治がからむだろうね。
私
:政治抜きでは経済が語れないからだね。
多くの経済学者やエコノミストは、 政治と市場経済は独立
のものと考える。
しかし、それらは 密接に関係
している。
例えば、 資源価格の高騰
だが、これは 先進国と新興国のあいだの政治的な力
が強く働いている。
新興国の台頭
によって、 エネルギー
をタダ同然で手に入れることを前提にした 近代社会の根底
が揺さぶられている。
A氏 : 新興国の台頭 により、先進国が自分たちの利益を最大化するために、 石油などの資源を安く買い叩くという構造の崩壊 だね。
私
:その変化は 1970年代
から現れている。
先進国の儲けは減少傾向
になり、 途上国
の儲けが上がりだす。
それまでは、 先進国
が 安く原材料
を仕入れて 高く完成品
を売る一方で、 周辺諸国
は 高い工業製品
を買って 安い原油
を売るという構造だった。
1990年代
の半ば頃までは、原材料の値上がりは、 技術の向上や製品への価格転嫁
でしのいできたが、 それ以降は限界が来た。
そこで、企業は利益を出すため、 今まで固定費だった人件費
の 削減
に手をつけた。
人件費は変動費になった。
A氏
:だから、日本では 02年から07年
の リーマンショック以前の6年間
は 長期の景気拡大
をしたけれど、 国民の所得は増えなかった
んだね。
90年代
半ばは、日本では 派遣社員や契約社員の非正規労働者が急増した頃
で、 人件費が変動費になった影響
だね。
私
: 資源の高騰
によって、 景気と所得が分離された。
景気がよくても賃金はあがらないという構造
になってきた。
景気が回復するというのと所得が回復するのは別の問題になってきて、 連動
しなくなった。
A氏
:先進国は 実物経済
では稼げなくなったということだね。
背景に 先進国と途上国の政治的な力関係の変化
があるということか。
経済を市場だけでは語れないということだね。
私
: 先進国
では 少子化
が進んでいるので、 国内市場は収縮傾向
だ。
そこで 先進国
は 金融で儲け口を見出す。
例えば、 最大のエネルギー消費国のアメリカ
は資源高騰で 実体経済の打撃
が一番大きかった。
そこで 金融経済化の道
を進む。
世界の余剰マネー
がアメリカのコントロール下に入る。
アメリカの 2001年
のデータでは全産業の営業利益のうち、 金融機関の利益が全米企業の49%
を占めるほどになる。
95年から金融危機が起こる08年までの13年間
で世界の金融機関で 100兆ドルのお金
がつくられた。
A氏 :アメリカの「 金融帝国 」化だね。
私
:アメリカだけでなく、先進国の曲がり角に立っていた ヨーロッパ
も シェアが3割
で、金融の道を進んでいた。
だから、アメリカだけでなくヨーロッパも今回の 金融危機の痛手
が大きかった。
明日は、石油価格とイラク戦争の関係に話を移そう。