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私 : インターネット草創期 は、 わずかな人々に使われていた頃 から、 自由で開放的であるべきだという考えが根本にあった が、 一方で米政府は、早くからネットから情報を取ろうとした。
しかし、 スノーデン事件で米政府が大量の通信記録を集めていたことが暴露された後 、 批判を受けて「米国自由法」が制定され、政府によるネットの監視活動はある程度制限された。
逆に英国では 、 秘密裏にIT企業に広範な協力を求めるようになり、他国でも、政府がIT企業を通じて行う情報収集を合法化する動きが出ている という。
A 氏 : 中国では、政府による監視を前面に出し、国民が悪さをしないよう抑える戦略 をとっていて、 中国でグーグルの検索が利用できた当時、禁止用語を打ち込むと一時的に使えなくなった 。
監視されていることを国民に意識させるためで、欧米のようなひそかな情報収集とは違う という。
多くの中国人はプライバシーを政府に渡すことに嫌悪感を抱かない。
「ネット管理」は、技術的な問題よりもプライバシーに対する各国の考え方や文化が反映される。
米国 では、 インターネットは自由な言論空間であるべきだ と考え、 政府の干渉を嫌ってきた歴史 があるが、 一方、 欧州連合 (EU)は企業が個人情報をどれだけ持っているかを気にして、我々のルールに従わなければ域内で商売させない、という姿勢。
私: オブライエン 氏は、 「異なる価値観が台頭し、インターネットの世界は過渡期にある。今後、どの形の規制が普及するかは、各国がどの文化をモデルにして、どういう価値観を求めるかによるだろう」 という。
フェイスブック(FB)の個人情報流出問題 が起きたが、これは、 誰の個人情報が流出してどう使われ、どんな結果を招いたかまで見えた非常にまれな例 。
さらにこの情報が米大統領選でトランプ陣営に利用された点も怒りを買った。
多くの人は、個人情報を守ろうにも、なすすべがないと感じ、どこか気持ち悪いと思いながらFBを使い続けたのは、どうしたら状況を変えられるのかわからなかったから。
ネットは個人に等しく力を与えるはずだったのに、大企業が巨大な力を持ってしまい、FB問題はこの不均衡を是正する機会 だと、 オブライエン 氏はいう。
他国でも今までは米国のIT企業を通じて価値観が浸透し、米国のやり方に合わせてきたが、それも変わるかもしれない という。
A 氏 : EUでは5月から「一般データ保護規則(GDPR)」が施行。
これは、 企業や団体が欧州域外に個人情報を持ち出すことは原則として禁止 で、 対象は名前や住所、メールアドレスのほか、ネットを通じた商品購入記録 まで幅広く、 違反すると高額の制裁金が科される可能性 がある。
欧州連合28カ国にノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインを加えた欧州経済領域で5月25日から導入。
これが、 EU外でモデルになる可能性はある が、 懸念があるとすれば、かなりあいまいな言葉で書かれているところで、今後、EUの規制当局がプライバシー保護の名のもとに、ネットを管理し始める可能性は否定できなく、プライバシーだけでなく、言論の自由など他の権利も尊重する必要 があり、 バランスが求められる と、 オブライエン氏は指摘 する。
私 : 中国型の管理(チャイナスタンダード) が 世界に広まる可能性 については、 オブライエン 氏は、「 GDPRは他国からもいい規制だという声が多くあるが、中国に対して前向きな反応がほとんどない ところを見ると、 他地域に広がる可能性はまずないだろう。ただ、それぞれの国がどの方向へ動いていくのか注視していく必要がある 」という。
「 価値観の過渡期」とはそういう意味 だろう。